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罰則規定のない法律はどれか、法改正にも注意

情報セキュリティマネジメント試験 令和元年度秋期 午前 問32 / 法務 › その他の法律・ガイドライン

過去問にチャレンジ

令和元年度秋期 午前 問32

技術者の活動に関係する法律のうち、罰則規定のないものはどれか。

  1. ア

    公益通報者保護法

  2. イ

    個人情報保護法

  3. ウ

    特許法

  4. エ

    不正競争防止法

会話形式の解説

講師講師
今回は、技術者の仕事に関わる法律のうち、罰則規定がないものを選ぶ問題です。罰則規定とは、違反した人に刑事罰を科す定めのことです。それぞれの法律が何を守るためにあるのかを考えると、整理しやすくなります。
受験者受験者
法律ならどれも罰則がありそうに思えて、正直なところ迷いました。全部の条文を覚えていないと解けないのでしょうか。
講師講師
条文を丸暗記していなくても大丈夫です。個人情報、発明、営業秘密のように守るべき権利や利益がはっきりしている法律では、それを侵害した人を罰する規定が置かれるのが普通です。まず個人情報保護法から見ていきましょう。
受験者受験者
個人情報保護法は、個人情報を漏らしたら罰せられるという印象があります。
講師講師
そのとおりです。個人情報を扱う業務で知った秘密を漏らしたり盗用したりする行為や、不正な利益を得る目的で個人情報を提供する行為が処罰の対象です。個人情報保護委員会の命令に従わない場合にも罰則があります。
受験者受験者
特許法は発明を守る法律なので、他人の特許権を侵害すれば罰せられる、という理解でよいですか。
講師講師
はい。特許権の侵害は刑事罰の対象で、発明者の権利を守るために重い刑が定められています。不正競争防止法も同じで、営業秘密を不正に取得・使用・開示する行為や、商品やサービスについて誤認させる虚偽の表示などが処罰の対象です。
受験者受験者
残るのは公益通報者保護法です。この法律は誰かを罰するというより、内部告発をした人を守るための法律だと考えればよいでしょうか。
講師講師
その見方で合っています。公益通報者保護法は、通報した人を解雇や降格などの不利益な扱いから守るための法律です。出題当時の2019年は保護の仕組みを定めるだけで、罰則規定はありませんでした。そのため、公益通報者保護法が正解になります。
受験者受験者
守る対象を侵害した人を罰する法律が3つあって、公益通報者保護法だけは通報者を守る仕組みの法律だった、ということですね。
講師講師
よく整理できています。ただし大事な注意点があります。公益通報者保護法は2022年6月施行の改正で、公益通報の対応にあたる従事者の守秘義務違反に罰則が設けられました。現行法では4つすべてに罰則があることになり、この問題の正解は成り立ちません。
受験者受験者
今の知識で解き直すと、どれも罰則がありそうで迷ってしまうわけですね。過去問は出題された時点の法律で考える必要があるということですか。
講師講師
そうです。過去問で法律を学ぶときは、法改正で正誤が変わっていないかを必ず確かめてください。2022年より後の改正については、最新の条文で確認するのが確実です。

まとめ

技術者に関わる4つの法律のうち、罰則規定のないものを選ぶ問題です。個人情報保護法、特許法、不正競争防止法は、個人情報・発明・営業秘密などを侵害する行為を罰する規定を持っています。一方、公益通報者保護法は通報者を不利益な扱いから守るための法律で、出題当時(2019年)は罰則規定がなかったため正解でした。ただし2022年6月施行の改正で、従事者の守秘義務違反に罰則が設けられたため、現行法では4つすべてに罰則があります。過去問を解くときは、法改正で正誤が変わっていないかを確認することが大切です。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

技術者の業務に関わる4つの法律のうち、出題当時に罰則規定を持っていなかった法律はどれかを問う問題です。各法律の目的と、違反したときに刑事罰があるかどうかを知っているかが問われます。

解き方の考え方

まず、それぞれの法律が何を守るためのものかを思い出します。個人情報、発明、営業秘密といった守るべき権利や利益がある法律では、侵害した人を罰する規定が置かれるのが普通です。これに対して公益通報者保護法は、通報した人を不利益な扱いから守るための法律で、出題当時は刑事罰の規定がありませんでした。こう整理すると、残った公益通報者保護法が正解だとわかります。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  公益通報者保護法
    公益通報者保護法は、内部告発をした通報者を解雇などの不利益から守るための法律です。出題当時(2019年)は通報者を保護する仕組みを定めるだけで、罰則規定はありませんでした。ただし2022年6月施行の改正で罰則が設けられたため、現行法には当てはまりません。
  2. ×イ  個人情報保護法
    個人情報保護法には罰則規定があります。個人情報を扱う業務で知った秘密を漏らしたり盗用したりする行為や、不正な利益を得る目的で個人情報を提供する行為などが処罰の対象です。個人情報保護委員会の命令に従わない場合も罰則があります。
  3. ×ウ  特許法
    特許法には罰則規定があります。他人の特許権を侵害する行為は刑事罰の対象で、発明者の権利を守るために重い刑が定められています。
  4. ×エ  不正競争防止法
    不正競争防止法には罰則規定があります。営業秘密を不正に取得・使用・開示する行為や、商品やサービスについて誤認させる虚偽の表示をする行為などが処罰の対象です。

補足

この問題は出題時点の法律を前提にしています。現在の知識で解き直すと、どの選択肢にも罰則があるように見えて迷うかもしれません。2022年6月施行の改正で設けられた罰則は、公益通報の対応にあたる従事者の守秘義務違反を対象とするものです。過去問を学ぶときは、法改正で正誤が変わっていないかに気を付けてください。
※公益通報者保護法は2022年6月施行の改正で、従事者の守秘義務違反への罰則が設けられました。2022年6月施行の改正後は、4つの法律すべてに罰則規定があります。そのため、現行法を前提にすると本問の正解は成り立ちません。それ以降の改正については、最新の条文で確認してください。

POINT

  • 公益通報者保護法は、内部告発をした通報者を解雇や降格などの不利益から守るための法律です。
  • 出題当時(2019年)の公益通報者保護法には罰則規定がありませんでした。
  • 2022年6月施行の改正で、公益通報者保護法にも罰則が設けられました。
  • 個人情報保護法、特許法、不正競争防止法には、いずれも違反に対する罰則規定があります。

※出典:令和元年度秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問32