アローダイアグラムでクリティカルパスを見つける手順
情報セキュリティマネジメント試験 令和元年度秋期 午前 問44 / プロジェクトマネジメント › タイムマネジメント
過去問にチャレンジ
あるプロジェクトの日程計画をアローダイアグラムで示す。クリティカルパスはどれか。

- ア
A,C,E,F
- イ
A,D,G
- ウ
B,E,F
- エ
B,E,G
会話形式の解説
講師今回はアローダイアグラムからクリティカルパスを選ぶ問題です。クリティカルパスとは、開始から終了までの経路のうち、所要日数の合計が最も長い経路のことです。図の中にある点線の矢印にも注目してください。
受験者点線は凡例にダミー作業と書いてありますね。実際の作業ではないので、経路を数えるときは無視してよいと考えていました。
講師そこがつまずきやすいところです。ダミー作業は所要日数が0日で、作業の順序関係だけを表します。日数は増えませんが、つながりはあるので、ダミー作業を通る経路も数えなければいけません。この図では、E の後ろの点線を通ると G に進めます。
受験者では先に各作業の日数を読み取ります。A が1日、B が5日、C が3日、D が3日、E が4日、F が5日、G が4日です。
講師正しく読み取れています。次に、開始から終了までの経路をもれなく書き出しましょう。全部で5本あります。
受験者A-D-G、A-C-E-F、B-E-F、それからダミー作業を通る A-C-E-ダミー-G と B-E-ダミー-G の5本ですね。
講師そのとおりです。合計すると、A-D-G は1+3+4で8日、A-C-E-ダミー-G は1+3+4+0+4で12日、A-C-E-F は1+3+4+5で13日、B-E-ダミー-G は5+4+0+4で13日、B-E-F は5+4+5で14日です。
受験者最長は14日なので、B、E、F の経路がクリティカルパスですね。A、C、E、F の経路は13日で惜しいですが、何が差になっているのでしょうか。
講師E の手前の部分です。A と C を合わせても4日で、B の5日に届きません。そのため、同じ E と F を通っても1日短くなります。
受験者B、E、G の経路は、ダミー作業を通って G に進むので13日ですね。最後が G の4日か F の5日かの違いで、F を通るほうが1日長くなります。A、D、G は8日で、ほかと比べてずいぶん短いです。
講師はい。A、D、G は全経路で最も短いので、日程にいちばん余裕がある経路で、クリティカルパスではありません。合流点からも検算できます。E は A と C の4日と B の5日の両方が終わらないと始められないので、遅いほうに合わせて5日目から始まり、9日目に終わります。F を終えると14日目で、合計と一致します。
受験者後続の作業は先行作業がすべて終わるまで始められないので、合流点では遅いほうに合わせる、ということですね。経路を全部書き出す方法と合わせて、2通りで確かめられます。
講師補足すると、クリティカルパス上の作業には余裕時間がないので、どれか1つが遅れるとプロジェクト全体の完了も遅れます。最長の経路が複数あれば、そのすべてがクリティカルパスです。ダミー作業を見落とすと経路を数え漏らしやすいので、矢印の向きをたどって確認するのが確実です。
まとめ
アローダイアグラムのクリティカルパスとは、開始から終了までの経路のうち、所要日数の合計が最も長い経路です。この問題では、点線のダミー作業(0日)を通る経路も含めて5本の経路を書き出し、それぞれの日数を合計して比べます。B、E、F の経路が14日で最長なので、これがクリティカルパスです。A、C、E、F と B、E、G はどちらも13日、A、D、G は8日で、クリティカルパスではありません。合流点では先行作業のうち最も遅く終わるものに合わせて開始日が決まるので、この考え方で検算することもできます。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
アローダイアグラムから、開始から終了までの所要日数が最も長い経路(クリティカルパス)を見つける問題です。点線のダミー作業も経路に含めて考えられるかが問われます。
解き方の考え方
最初に、図から各作業の日数を読み取ります。Aは1日、Bは5日、Cは3日、Dは3日、Eは4日、Fは5日、Gは4日です。次に、開始から終了までの経路をもれなく書き出します。E の後ろの点線(ダミー作業、0日)を通ると G につながるので、この経路も忘れずに数えます。各経路の日数を合計し、最も長いものがクリティカルパスです。経路は、A-D-G が 1+3+4=8日、A-C-E-ダミー-G が 1+3+4+0+4=12日、A-C-E-F が 1+3+4+5=13日、B-E-ダミー-G が 5+4+0+4=13日、B-E-F が 5+4+5=14日です。最長は14日なので、答えは B-E-F です。
選択肢ごとの解説
- ×ア A,C,E,FA,C,E,F の経路は、1+3+4+5=13日です。最長の経路(14日)より1日短いので、クリティカルパスではありません。A と C を合わせても4日で、B の5日に届かないことが差の原因です。
- ×イ A,D,GA,D,G の経路は、1+3+4=8日です。全経路の中で最も短く、クリティカルパスとは逆の位置にある経路です。
- ○ウ B,E,FB,E,F の経路は、5+4+5=14日です。全5経路の中で最も長いので、これがクリティカルパスです。検算すると、E の開始は A+C(4日)と B(5日)の遅いほうの5日目、E の終了が9日目、F を終えて14日目となり、合計と一致します。
- ×エ B,E,GB,E,G の経路は、E の後に日数0のダミー作業を通って G に進むので、5+4+0+4=13日です。G は4日、F は5日なので、F を通る経路より1日短くなります。
補足
クリティカルパス上の作業には余裕時間がありません。そのため、どれか1つが遅れるとプロジェクト全体の完了も遅れます。最長の経路が複数ある場合は、そのすべてがクリティカルパスになります。ダミー作業を見落とすと経路を数え漏らしやすいので、矢印の向きをたどって確認するのが確実です。
POINT
- クリティカルパスとは、開始から終了までの全経路のうち、所要日数の合計が最も大きい経路のことです。
- 点線のダミー作業は所要日数が0日で、作業の順序関係だけを表します。
- 経路を数えるときは、ダミー作業を通る経路も含めて、すべて書き出してから比べます。
- 後続の作業は、先行する作業がすべて終わるまで始められません。そのため、合流点の開始日は、合流する経路の中で最も遅いものに合わせて決まります。
