マナビング情報セキュリティマネジメント

サポートユーティリティに当たるものを規格の例示で見分ける

情報セキュリティマネジメント試験 2022年 サンプル問題 問4 / セキュリティ › 情報セキュリティ管理

過去問にチャレンジ

2022年 サンプル問題 問4

JIS Q 27002:2014(情報セキュリティ管理策の実践のための規範)の“サポートユーティリティ”に関する例示に基づいて,サポートユーティリティと判断されるものはどれか。

  1. ア

    サーバ室の空調

  2. イ

    サーバの保守契約

  3. ウ

    特権管理プログラム

  4. エ

    ネットワーク管理者

会話形式の解説

講師講師
今回は、JIS Q 27002の装置のセキュリティに出てくる「サポートユーティリティ」が何を指すかを問う問題です。規格に挙がっている例を思い出せるかどうかが分かれ目になります。
受験者受験者
ユーティリティと聞くと、補助的なプログラムを思い浮かべます。それなら特権管理プログラムが近い気がしたのですが、違いますか。
講師講師
そこが引っかけやすいところです。ソフトウェアの分野ではユーティリティというと補助的なプログラムを指すことが多いですが、この規格のサポートユーティリティは、情報システムの稼働を下支えする基盤的な設備や供給機能のことです。規格は例として、電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調を挙げています。
受験者受験者
電気や空調のようなものなのですね。それなら、サーバ室の空調は例示の空調にそのまま当てはまります。
講師講師
そのとおりです。空調はサーバ室の温度や湿度を適切に保って、装置が安定して動く環境を支える設備です。これが正解になります。
受験者受験者
サーバの保守契約も装置を支えるものなので、少し迷います。
講師講師
保守契約は、装置の修理や点検を外部に任せるための取決めです。電気や空調のような供給設備そのものではないので、サポートユーティリティには当たりません。同じように、特権管理プログラムはソフトウェア、ネットワーク管理者はシステムを運用する人員なので、どちらも当たりません。
受験者受験者
設備や供給機能なのか、契約やソフトウェアや人なのかで分けて考えればよいのですね。
講師講師
はい、その見分け方が確実です。あわせて、停電などサポートユーティリティの故障から装置を守ることが装置のセキュリティの目的の一つだと押さえておきましょう。保護策には、定期的な検査、警報装置の設置、複数の供給元の確保などがあります。なお、規格はこの出題の後にJIS Q 27002:2024へ改正され、管理策の構成が見直されましたが、サポートユーティリティに関する管理策は引き続き設けられています。

まとめ

JIS Q 27002の「サポートユーティリティ」は、情報システムの稼働を下支えする基盤的な設備や供給機能を指します。規格は電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調を例に挙げており、サーバ室の空調がこれに当たります。保守契約は取決め、特権管理プログラムはソフトウェア、ネットワーク管理者は人員なので当たりません。ソフトウェアの「ユーティリティ」という言葉に引きずられず、設備・供給機能かどうかで判断するのが確実です。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

JIS Q 27002:2014の装置のセキュリティにある「サポートユーティリティ」が何を指すかを、規格の例示をもとに見分ける問題です。

解き方の考え方

サポートユーティリティは、情報システムの稼働を下支えする基盤的な設備や供給機能のことです。規格は電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調を例に挙げています。選択肢ごとに「設備・供給機能か」「契約・ソフトウェア・人員か」を確認すれば、例示の空調に当たるものが一つだけ残ります。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  サーバ室の空調
    サーバ室の空調は、規格の例示にある「空調」にそのまま当たるので、サポートユーティリティです。空調はサーバ室の温度や湿度を適切に保ち、装置が安定して動く環境を支える設備です。
  2. ×イ  サーバの保守契約
    サーバの保守契約は、装置の修理や点検を外部に任せるための取決めです。電気や空調のような供給設備そのものではないので、サポートユーティリティには当たりません。
  3. ×ウ  特権管理プログラム
    特権管理プログラムはソフトウェアです。電気や空調のような基盤的な設備・供給機能ではないので、サポートユーティリティには当たりません。サポートユーティリティとは別の概念として区別してください。
  4. ×エ  ネットワーク管理者
    ネットワーク管理者は、システムを運用する人員です。設備や供給機能ではないので、サポートユーティリティには当たりません。

補足

ソフトウェアの分野で「ユーティリティ」というと補助的なプログラムを指すことが多いですが、この規格のサポートユーティリティは電気や空調のような物理的な供給設備を指します。用語の響きだけで判断せず、「設備・供給機能かどうか」で見分けるのが確実です。
※出題後、JIS Q 27002はISO/IEC 27002:2022に対応したJIS Q 27002:2024に改正され、管理策の構成が見直されました。サポートユーティリティに関する管理策は、改正後も引き続き設けられています。

POINT

  • サポートユーティリティとは、情報システムの稼働を支える基盤的な設備・供給機能のことです。
  • 規格の例示は、電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調です。
  • 停電などサポートユーティリティの故障から装置を守ることが、装置のセキュリティの目的の一つです。
  • 保護策には、定期的な検査、警報装置の設置、複数の供給元の確保などがあります。

※出典:2022年 サンプル問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A 問4