サイバーセキュリティ基本法で内閣官房に置かれた組織はどれか
情報セキュリティマネジメント試験 2022年 サンプル問題 問6 / セキュリティ › 情報セキュリティ管理
過去問にチャレンジ
サイバーセキュリティ基本法に基づき,内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が設置されたのと同時に,内閣官房に設置された組織はどれか。
- ア
IPA
- イ
JIPDEC
- ウ
JPCERT/CC
- エ
NISC
会話形式の解説
講師今回は、サイバーセキュリティ基本法の体制について問う問題です。注目してほしいのは「内閣官房に設置された」という部分です。選択肢は四つとも略称なので、それぞれがどんな種類の組織なのかを思い出せるかが鍵になります。
受験者どれもセキュリティの話でよく見る名前なので迷いました。IPAは情報を発信しているので、国の組織のような気がしていました。
講師そこが一番つまずきやすいところです。IPA(情報処理推進機構)は経済産業省が所管する独立行政法人です。産業サイバーセキュリティセンターを置いていて重要な役割を担っていますが、内閣官房の組織ではありません。
受験者独立行政法人ということは、内閣官房の中にある組織とは別なのですね。JPCERT/CCはインシデント対応の窓口だったと思いますが、こちらはどうですか。
講師JPCERT/CCは一般社団法人です。インシデント(セキュリティ上の事故や事件)の報告受付や対応支援、攻撃手口の分析、再発防止策の助言などを行っています。調整役として重要ですが、政府の組織ではないので誤りです。
受験者JIPDECはプライバシーマーク制度の運用で聞いたことがあります。これも民間の法人ですか。
講師そのとおりです。JIPDEC(日本情報経済社会推進協会)は一般財団法人なので、内閣官房に置かれた組織ではありません。残るNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)が正解です。サイバーセキュリティ基本法では、内閣に戦略本部を置き、その事務を内閣官房で処理するとしています。NISCはその担い手として、基本戦略の立案や官民の統一的な施策の企画、総合調整を担いました。
受験者名前に「内閣」が入っているのはNISCだけですね。設置主体が行政機関なのはNISCだけで、ほかの三つは独立行政法人か民間の法人、という見分け方で解けるのだと分かりました。
講師その整理で十分です。略称だけを見せて役割や設置主体を問う問題はよく出ます。「行政機関か、独立行政法人か、民間の法人か」で分けて覚えておくと、問われ方が変わっても判断しやすくなります。特にIPAとJPCERT/CCは、どちらもセキュリティ情報を発信しているので混同しないようにしましょう。
受験者NISCという名前は、これからもそのまま覚えておけばよいですか。
講師NISCは、この問題が出題された後の2025年7月に、国家サイバー統括室(NCO)へ改組されています。この問題の正解はNISCですが、新しい名称で問われる場合に備えて、NISCとNCOの対応も押さえておくとよいでしょう。
まとめ
サイバーセキュリティ基本法では、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部を置き、その事務を内閣官房で処理すると定めています。戦略本部と同時に内閣官房に置かれた組織はNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)で、戦略の立案や官民の施策の総合調整を担いました。IPAは経済産業省所管の独立行政法人、JPCERT/CCは一般社団法人、JIPDECは一般財団法人で、いずれも内閣官房の組織ではありません。組織の略称は「行政機関か、独立行政法人か、民間の法人か」という設置主体で区別して覚えると判断しやすくなります。なお、NISCは2025年7月に国家サイバー統括室(NCO)へ改組されています。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
サイバーセキュリティ基本法の体制について、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が置かれたのと同時に内閣官房に設置された組織を問う問題です。国内のセキュリティ関連組織の名称と役割を区別できるかが問われています。
解き方の考え方
手掛かりは問題文の「内閣官房に設置された」という部分です。選択肢のうち国の行政組織、つまり内閣官房に属する組織は一つしかありません。ほかの三つは独立行政法人、一般財団法人、一般社団法人で、いずれも内閣官房の組織ではありません。これに気付けば、組織の正式名称を思い出すだけで正解を選べます。
選択肢ごとの解説
- ×ア IPAIPA(情報処理推進機構)は経済産業省が所管する独立行政法人で、内閣官房の組織ではありません。IPAには産業サイバーセキュリティセンターが置かれており、セキュリティ分野で重要な役割を担っています。それでも、戦略本部と同時に内閣官房へ設置された組織には当たりません。
- ×イ JIPDECJIPDEC(日本情報経済社会推進協会)は一般財団法人で、プライバシーマーク制度の運用などで知られています。民間の法人なので、内閣官房に置かれた組織ではありません。
- ×ウ JPCERT/CCJPCERT/CCは一般社団法人です。インシデント報告の受付や対応支援、攻撃手口の分析、再発防止策の助言などを行っています。インシデント対応の調整役として重要な存在ですが、政府の組織ではないため誤りです。
- ○エ NISCNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)は、サイバーセキュリティ戦略本部の設置と同時に内閣官房に置かれた組織です。戦略本部の事務は内閣官房で処理するとされ、NISCはその担い手として、基本戦略の立案、官民の統一的な施策の企画、総合調整を担いました。
補足
この分野では、略称だけ見せて組織の役割や設置主体を問う問題がよく出ます。「行政機関か、独立行政法人か、民間の法人か」という区分で覚えておくと、問われ方が変わっても判断しやすくなります。特にIPAとJPCERT/CCは、どちらもセキュリティ情報を発信しているため混同しがちです。
※NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)は、出題後の2025年7月に国家サイバー統括室(NCO)へ改組されています。出題当時の名称に基づいて、この問題の正解はエのNISCです。今後の試験では、新しい名称で出題される可能性があります。
POINT
- サイバーセキュリティ基本法は、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部を置き、その事務を内閣官房で処理すると定めています。
- 戦略本部と同時に内閣官房に置かれた組織はNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)で、戦略の立案や官民の施策の総合調整を担いました。
- IPAは経済産業省所管の独立行政法人で、産業サイバーセキュリティセンターを置いています。
- JPCERT/CCはインシデント対応の支援や調整を行う一般社団法人、JIPDECはプライバシーマーク制度を運用する一般財団法人です。
