マナビング情報セキュリティマネジメント

サポートユーティリティに当たるものはどれかを見分ける

情報セキュリティマネジメント試験 平成31年度春期 午前 問4 / セキュリティ › 情報セキュリティ管理

過去問にチャレンジ

平成31年度春期 午前 問4

JIS Q 27002:2014(情報セキュリティ管理策の実践のための規範)の"サポートユーティリティ"に関する例示に基づいて,サポートユーティリティと判断されるものはどれか。

  1. ア

    サーバ室の空調

  2. イ

    サーバの保守契約

  3. ウ

    特権管理プログラム

  4. エ

    ネットワーク管理者

会話形式の解説

講師講師
今回は、JIS Q 27002の物理的セキュリティにある「サポートユーティリティ」がテーマです。規格がどんなものを例に挙げているかを知っていれば、すぐに解けます。
受験者受験者
「ユーティリティ」と聞くと、ソフトウェアのユーティリティプログラムを思い浮かべます。それなら特権管理プログラムが近いのかと迷いました。
講師講師
そこがこの問題の引っかけです。ここでのユーティリティは、電気やガスのような公共の供給設備に近い意味です。サポートユーティリティは、情報システムの稼働を下から支える基盤の設備やサービスを指します。
受験者受験者
支える設備ということは、具体的にはどんなものが例に挙がっているのですか。
講師講師
規格の例示は、電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調です。この中に空調がそのまま入っているので、サーバ室の空調が正解になります。室内の温度などを保って、装置が安定して動くようにする設備です。
受験者受験者
サーバの保守契約も、サーバを動かし続けるためのものなので、支えていると言えそうな気がします。
講師講師
目的は近いのですが、保守契約は機器の維持管理について取り決めた契約です。装置の稼働を物理的に支える設備や供給サービスではないので、当たりません。特権管理プログラムはソフトウェアなので、これも別の区分です。
受験者受験者
ネットワーク管理者は人なので、設備でも供給サービスでもない、ということですね。設備かどうか、で分ければよいと分かりました。
講師講師
そのとおりです。契約、ソフトウェア、人は、サポートユーティリティとは別のものと整理しておきましょう。
講師講師
補足すると、この管理策のねらいは、ユーティリティの不具合による停電や故障から装置を守ることです。保護策としては、定期的な検査、警報装置の設置、複数の供給元の確保などが挙げられます。なお、規格はその後JIS Q 27002:2024に改訂されていますが、支援設備に関する管理策は引き続き含まれています。

まとめ

JIS Q 27002でいうサポートユーティリティは、情報システムの稼働を支える基盤の設備やサービスのことです。規格は例として電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調を挙げており、サーバ室の空調はこれに当たります。保守契約、特権管理プログラム、ネットワーク管理者は、それぞれ契約、ソフトウェア、人なので該当しません。「ユーティリティ」をソフトウェアのユーティリティプログラムと取り違えないことが大切です。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

JIS Q 27002:2014で「サポートユーティリティ」として挙げられている設備やサービスの例を正しく理解しているかを問う問題です。物理的セキュリティの管理策に関する知識が問われています。

解き方の考え方

まず、サポートユーティリティとは情報システムの稼働を下から支える基盤の設備・サービスのことだと押さえます。規格の例示は、電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調です。各選択肢が「設備・インフラ」なのか、それとも「契約」「ソフトウェア」「人」なのかを分けていくと、例示に含まれる空調だけが残ります。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  サーバ室の空調
    サーバ室の空調は、室内の温度などを保って装置が安定して動くようにする設備です。空調は規格の例示にそのまま含まれているので、サポートユーティリティに当たります。
  2. ×イ  サーバの保守契約
    サーバの保守契約は、機器の維持管理について取り決めた契約です。装置の稼働を物理的に支える設備や供給サービスではないので、サポートユーティリティには当たりません。
  3. ×ウ  特権管理プログラム
    特権管理プログラムはソフトウェアです。名前に「ユーティリティ」が付く保守用ソフトウェアと混同しやすいのですが、ここでいうユーティリティは電力や空調のような支援設備を指します。そのため該当しません。
  4. ×エ  ネットワーク管理者
    ネットワーク管理者は、管理の役割を担う人です。設備でも供給サービスでもないので、サポートユーティリティには当たりません。

補足

「ユーティリティ」という言葉から、ソフトウェアのユーティリティプログラムを思い浮かべると引っかかります。ここでのユーティリティは、電気やガスのような公共の供給設備に近い意味です。保護策としては、定期的な検査、警報装置の設置、複数の供給元の確保などが挙げられます。
※この問題はJIS Q 27002:2014(ISO/IEC 27002:2013に対応)に基づいています。その後、国際規格はISO/IEC 27002:2022に改訂され、対応するJISとしてJIS Q 27002:2024が発行されました。改訂版では管理策の構成や番号が見直されていますが、サポートユーティリティ(支援設備)に関する管理策は引き続き含まれています。

POINT

  • サポートユーティリティは、情報システムの稼働を支える基盤の設備・サービスです。
  • 規格の例示は、電気、通信サービス、給水、ガス、下水、換気、空調です。
  • この管理策のねらいは、ユーティリティの不具合による停電や故障から装置を守ることです。
  • 契約、ソフトウェア、人は、サポートユーティリティとは別の区分です。

※出典:平成31年度春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問4