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SPFは何のための技術?送信ドメイン認証の仕組みを確認

情報セキュリティマネジメント試験 2022年 サンプル問題 問27 / セキュリティ › セキュリティ実装技術

過去問にチャレンジ

2022年 サンプル問題 問27

SPF(Sender Policy Framework)を利用する目的はどれか。

  1. ア

    HTTP通信の経路上での中間者攻撃を検知する。

  2. イ

    LANへのPCの不正接続を検知する。

  3. ウ

    内部ネットワークへの侵入を検知する。

  4. エ

    メール送信者のドメインのなりすましを検知する。

会話形式の解説

講師講師
今回はSPFという技術が何のためにあるのかを問う問題です。SPFがどの分野の技術なのかが分かれば、選択肢をかなり絞れます。
受験者受験者
SPFは聞いたことがありますが、ネットワークの侵入を見張る仕組みだったか、メールの仕組みだったか、記憶があいまいです。
講師講師
SPFは電子メールの技術で、送信ドメイン認証の一つです。送信ドメイン認証とは、メールの送信元ドメインが偽られていないかを確かめる仕組みのことです。正式名称はSender Policy Frameworkですが、名前の印象だけで決めずに、仕組みまで押さえておくと確実です。
受験者受験者
メールの技術なら、メール送信者のドメインのなりすましを検知する、という選択肢が当てはまりそうです。仕組みはどうなっているのですか。
講師講師
送信側のドメインは、メールの送信を許可するサーバの情報をDNSに公開しておきます。受信側は、接続してきたサーバのIPアドレスをその許可情報と照らし合わせて、正規のサーバから届いたメールかを判断します。照合には、エンベロープの送信者、つまりMAIL FROMのドメインが使われます。
受験者受験者
残りの選択肢も確認したいです。HTTP通信の中間者攻撃は、通信の途中に割り込まれる攻撃なので、メールとは関係なさそうに思います。
講師講師
そのとおりです。Web通信の盗聴や改ざんへの対策には、HTTPSによる暗号化とサーバ証明書の検証が使われます。LANへのPCの不正接続を防ぐなら、接続してくる端末を認証するIEEE 802.1X認証などを使います。内部ネットワークへの侵入の検知は、IDS、つまり侵入検知システムの役割です。
受験者受験者
SPFはネットワークの通信を監視するのではなく、DNSに公開された許可情報と送信元のIPアドレスを突き合わせて、メールの送信元ドメインが本物かを確かめる技術、ということですね。
講師講師
はい、その理解で大丈夫です。送信ドメイン認証には、電子署名を使うDKIMもあります。SPFはIPアドレスとの照合、DKIMは署名と区別して覚えると取り違えません。また、SPFは送信元を確認するための技術で、メール本文の暗号化とは別のものです。

まとめ

SPF(Sender Policy Framework)は、メール送信者のドメインのなりすましを検知する送信ドメイン認証の技術です。送信側のドメインはメール送信を許可するサーバの情報をDNSに公開し、受信側は接続元のIPアドレスをその情報と照らし合わせます。照合にはエンベロープの送信者(MAIL FROM)のドメインが使われます。中間者攻撃への対策はHTTPS、不正接続の防止はIEEE 802.1X認証、侵入検知はIDSと、それぞれ別の仕組みが担います。同じ送信ドメイン認証でも、SPFはIPアドレスとの照合、DKIMは電子署名を使う点が違います。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

送信ドメイン認証の一つであるSPFが、何を検知するための技術なのかを問う問題です。

解き方の考え方

SPFは名前のとおり「送信者(Sender)」の「ポリシー(Policy)」を定める仕組みで、電子メールの技術です。そのため、まずメールに関係する選択肢を探します。HTTP通信、LAN接続、ネットワーク侵入はいずれもメールとは別の分野なので、メール送信者のなりすましに触れている選択肢を選べば正解にたどり着けます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  HTTP通信の経路上での中間者攻撃を検知する。
    HTTP通信の経路上での中間者攻撃を検知するという説明は、SPFの用途ではありません。SPFが扱うのはメールの送信元であり、Web通信の盗聴や改ざんへの対策ではありません。この目的には、HTTPSによる暗号化とサーバ証明書の検証が使われます。
  2. ×イ  LANへのPCの不正接続を検知する。
    LANへのPCの不正接続を検知するという説明も、SPFの用途ではありません。接続してくる端末を認証・制限するには、IEEE 802.1X認証などの別の仕組みを使います。
  3. ×ウ  内部ネットワークへの侵入を検知する。
    内部ネットワークへの侵入を検知するという説明は、IDS(侵入検知システム)の役割です。SPFはネットワークの通信を監視する仕組みではないため、当てはまりません。
  4. ○エ  メール送信者のドメインのなりすましを検知する。
    メール送信者のドメインのなりすましを検知するという説明が、SPFの目的に合っています。送信側のドメインは、メールの送信を許可するサーバの情報をDNSに公開しておきます。受信側は、接続してきたサーバのIPアドレスをその許可情報と照らし合わせ、正規のサーバから送られたメールかどうかを判断します。

補足

送信ドメイン認証には、SPFのほかに電子署名を使うDKIMもあります。DKIMは「署名」を使う方式、SPFは「IPアドレスとの照合」を使う方式と区別して覚えると、取り違えを防げます。なお、SPFは送信元のドメインが正規かどうかを確かめる技術で、メール本文の暗号化を目的としたものではない点にも注意してください。

POINT

  • SPFは、メールの送信ドメインが詐称されていないかを検知する送信ドメイン認証の技術です。
  • 送信側のドメインは、メール送信を許可するサーバの情報をDNSに公開します。
  • 受信側は、接続元のIPアドレスがDNSの許可情報と一致するかを確認します。
  • SPFの照合には、エンベロープの送信者(MAIL FROM)のドメインが使われます。

※出典:2022年 サンプル問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A 問27