DNSで名前解決して転送する中継装置はどれか
情報セキュリティマネジメント試験 2022年 サンプル問題 問44 / ネットワーク › データ通信と制御
過去問にチャレンジ
社内ネットワークのPCから,中継装置を経由してインターネット上のWebサーバにアクセスする。中継装置は宛先のWebサーバのドメイン名からDNSを利用してグローバルIPアドレスを求め,そのグローバルIPアドレス宛てにアクセス要求の転送を行う機能を有する。この中継装置として,適切なものはどれか。
- ア
プロキシサーバ
- イ
リピータ
- ウ
ルータ
- エ
レイヤー2スイッチ
会話形式の解説
講師今回は中継装置の問題です。注目してほしいのは、問題文の装置が「ドメイン名からDNSでグローバルIPアドレスを求める」ことと、「アクセス要求を転送する」ことの2点です。DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みです。
受験者インターネットへの中継と聞くと、まずルータが思い浮かびます。ルータもパケットを中継する装置ですよね。
講師ルータも中継はします。ただ、ルータはネットワーク層で働く装置で、転送先を決める手がかりはIPアドレスです。PCのWebアクセスを代わりに引き受けて、宛先のドメイン名から名前解決し、その結果のアドレスへ要求を転送するという役割は担いません。
受験者転送の判断にドメイン名を使うかどうかが分かれ目なのですね。では、ドメイン名を扱えるのはどの装置ですか。
講師プロキシサーバです。社内PCに代わってインターネット上のWebサーバへアクセスする装置で、PCから受け取ったWeb要求の宛先を見て、自分でDNSに問い合わせます。得られたIPアドレス宛てに要求を送るので、問題文の機能とそのまま一致します。
受験者リピータとレイヤー2スイッチは、名前からするともっと下の層の装置という印象です。
講師そのとおりです。リピータは物理層で、弱くなった電気信号を増幅して中継するだけです。レイヤー2スイッチはデータリンク層で、MACアドレスという機器固有の番号を見てフレームを転送します。どちらもドメイン名やDNSは使いません。
受験者整理すると、リピータは電気信号、レイヤー2スイッチはMACアドレス、ルータはIPアドレスを手がかりに中継し、ドメイン名を名前解決して代わりにアクセスするのがプロキシサーバ、ということですね。
講師はい、それで正確です。中継装置の問題は、OSI基本参照モデルのどの層で働き、何を手がかりに転送するかを装置ごとに押さえておくと迷いません。ルータは「中継」という言葉から選びたくなりますが、転送の判断に使うのはIPアドレスだという点を覚えておいてください。
まとめ
社内PCのWebアクセスを中継し、宛先のドメイン名をDNSで名前解決して、得られたグローバルIPアドレス宛てに要求を転送する装置はプロキシサーバです。リピータは物理層で電気信号を増幅し、レイヤー2スイッチはデータリンク層でMACアドレスをもとにフレームを転送します。ルータはネットワーク層でIPアドレスをもとに転送するため、Webアクセスを代わりに引き受けて名前解決する役割は担いません。各装置が働く層と転送の手がかりを整理しておくと、判断しやすくなります。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
社内PCからのWebアクセスを中継する装置のうち、宛先のドメイン名をDNSで名前解決し、その結果のグローバルIPアドレス宛てに要求を転送する機能をもつものを選ぶ問題です。
解き方の考え方
問題文の中で手がかりになるのは「ドメイン名からDNSを利用してグローバルIPアドレスを求め」「アクセス要求の転送を行う」という2つの機能です。各選択肢の装置が何を手がかりに中継するのか(電気信号、IPアドレス、MACアドレスなど)を確認し、ドメイン名を扱えるかどうかで絞り込みます。本問では、DNSで名前解決したうえでPCのWebアクセスを代わりに転送するという機能から、プロキシサーバと判断できます。
選択肢ごとの解説
- ○ア プロキシサーバプロキシサーバは、社内PCに代わってインターネット上のWebサーバへアクセスする装置です。PCから受け取ったWeb要求の宛先を見て、自らDNSに問い合わせて名前解決し、得られたIPアドレス宛てに要求を送ります。問題文に書かれた機能と一致するため、これが正解です。
- ×イ リピータリピータは物理層で働く装置で、減衰した電気信号を増幅して中継します。信号を電気的に伝えるだけなので、ドメイン名の名前解決や、それに基づくアクセス要求の転送は行いません。
- ×ウ ルータルータもネットワーク間でパケットを中継しますが、ネットワーク層で働き、転送先の判断に使うのはIPアドレスです。宛先のドメイン名をDNSで名前解決して要求を代理で転送する機能はもっていないため、問題文の装置には当たりません。
- ×エ レイヤー2スイッチレイヤー2スイッチはデータリンク層で働き、MACアドレスに基づいてフレームを転送します。IPアドレスやドメイン名は転送の判断に使わないため、DNSを利用した転送は行いません。
補足
中継装置の問題では、OSI基本参照モデルのどの層で働き、何を手がかりに転送するかを装置ごとに整理しておくと判断しやすくなります。ルータも中継を行う装置ですが、転送の判断に使うのはIPアドレスで、ドメイン名の名前解決は行いません。
POINT
- プロキシサーバは、内部のPCに代わってインターネット上のサーバへアクセスする中継装置です。
- プロキシサーバは、受け取ったWeb要求の宛先を見て、自らDNSで名前解決を行います。
- リピータは物理層で電気信号を増幅・中継する装置です。
- ルータはネットワーク層でIPアドレスに基づいて経路を選択し、レイヤー2スイッチはデータリンク層でMACアドレスに基づいてフレームを転送します。
