BPOの意味をBCP・MRPなどの似た用語と区別する
情報セキュリティマネジメント試験 2022年 サンプル問題 問45 / システム戦略 › 業務プロセス
過去問にチャレンジ
BPOの説明はどれか。
- ア
災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること
- イ
社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること
- ウ
製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと
- エ
プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること
会話形式の解説
講師今回は略語の意味を問う問題です。選択肢には、事業継続や生産管理、IT投資の話も並んでいます。どれも経営に関わる用語の説明なので、それぞれがどの用語を指しているのかを見分けられるかがポイントです。
受験者BPOとBCPは字面が似ていて、どちらがどちらだったか迷ってしまいます。災害で事業を止めない仕組みの説明も、それらしく見えました。
講師そういうときは、略語を元の英語に戻してみてください。BPOはBusiness Process Outsourcingの略です。意味は「業務プロセス」を「外部に委託する」ことです。
受験者最後のOがOutsourcing、つまり外部委託なんですね。それなら、コアビジネスではない業務を外部の専門企業に任せる、という説明が当てはまりそうです。
講師そのとおりです。人事・経理・給与計算などのバックオフィス業務や、コールセンター業務がよく委託されます。そうすることで、自社は中核業務に経営資源を集中できます。
受験者では、災害や事故があっても重要事業を止めない、または中断期間を短くする仕組みというのはBCPのことですか。
講師はい、BCP、つまり事業継続計画の説明です。外部に委託するという要素は入っていないので、BPOには当たりません。
受験者部品表や在庫情報から資材の量と時期を求める説明は、生産管理の話なので外部委託とは関係なさそうですね。
講師それはMRP、資材所要量計画という生産管理手法です。残る、戦略との適合性や費用対効果、リスクの観点でプロジェクトを評価して情報化投資のバランスを最適化するという説明は、IT投資のポートフォリオ管理です。どちらも投資の配分や生産の計画の話で、外部委託の説明ではありません。
受験者整理すると、BPOは外部委託、BCPは事業継続、MRPは資材の所要量計算、ポートフォリオ管理はIT投資の配分ということですね。
講師よくまとまっています。略語の問題では、元の英語の意味から考えると選択肢を絞りやすくなります。特にBCPとBPOは取り違えやすいので、Oは外部委託、Cは事業継続と結び付けて覚えておきましょう。
まとめ
BPO(Business Process Outsourcing)は、コアビジネスではない業務の一部または全部を外部の専門企業に委託することです。人事・経理・給与計算などのバックオフィス業務やコールセンター業務がよく委託され、自社は中核業務に経営資源を集中できます。災害時に重要事業を継続させる仕組みはBCP(事業継続計画)、資材の所要量と時期を求める手法はMRP(資材所要量計画)です。情報化投資のバランスを最適化するのはIT投資のポートフォリオ管理です。略語は元の英語に戻して考えると見分けやすくなります。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の意味を問う問題です。BCP、MRP、IT投資のポートフォリオ管理といった、似た略語や経営用語と区別できるかが問われています。
解き方の考え方
まず略語を元の英語に戻します。BPOはBusiness Process Outsourcingで、「業務プロセス」を「外部に委託する」という意味です。そのため、選択肢の中から「外部への委託」を説明しているものを探せば答えが出ます。ほかの選択肢がどの用語の説明なのかも合わせて確認しておくと、似た問題にも対応しやすくなります。
選択肢ごとの解説
- ×ア 災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること災害や事故があっても重要事業を止めない、または中断期間を短くする仕組みづくりは、BCP(事業継続計画)の説明です。業務を外部に委託するという要素は含まれていないので、BPOには当たりません。
- ○イ 社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託することコアビジネスではない業務の一部または全部を外部の専門企業に任せるという説明は、BPOの定義に合っています。BPOでは、人事・経理・給与計算などのバックオフィス業務やコールセンター業務がよく委託されます。自社は中核業務に経営資源を集中できます。
- ×ウ 製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと基準生産計画・部品表・在庫情報から資材の所要量と必要な時期を求める説明は、MRP(資材所要量計画)のものです。生産管理の手法であり、業務の外部委託とは関係がありません。
- ×エ プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること戦略との適合性、費用対効果、リスクの観点でプロジェクトを評価して、情報化投資のバランスを最適化する説明は、IT投資のポートフォリオ管理(IT投資マネジメント)のものです。投資をどう配分するかの話であり、外部委託の説明ではありません。
補足
略語の問題では、元の英語の意味から考えると選択肢を絞りやすくなります。BPOの「O(Outsourcing)」に注目すると、「外部に委託する」と書かれた選択肢がすぐに見つかります。BCPとBPOは字面が似ているので、取り違えないように注意してください。
POINT
- BPOはBusiness Process Outsourcingの略で、業務プロセスの一部または全部を外部の専門事業者に委託することです。
- BPOの主な目的は、中核業務への経営資源の集中、業務の効率化、コスト削減です。
- 重要事業の中断を防ぐ、または中断期間を短くするための計画はBCP(事業継続計画)です。
- 部品表と在庫情報から資材の所要量と時期を計算する手法はMRP(資材所要量計画)です。
