GPS測位の仕組みは何を受信して決まる?
ITパスポート試験 令和2年度10月 問91 / コンピュータ構成要素 › 入出力デバイス
過去問にチャレンジ
IoT機器やスマートフォンなどの端末に搭載されているGPS機能を利用して,この端末が自らの位置情報を得る仕組みとして,適切なものはどれか。
- ア
端末の位置情報の通知要求を電波に乗せて人工衛星に送信し,これに対する応答を受信することによって位置情報を得る。
- イ
端末の位置情報の通知要求を電波に乗せて地上の無線基地局に送信し,これに対する応答を受信することによって位置情報を得る。
- ウ
三つ以上の人工衛星が発信している電波を受信して,電波の発信時刻と受信時刻の差などから端末の位置情報を得る。
- エ
三つ以上の地上の無線基地局が発信している電波を受信して,電波の発信時刻と受信時刻の差などから端末の位置情報を得る。
会話形式の解説
講師この問題は、電波の発信元と、端末が位置を求めるために何をするかに注目します。
受験者人工衛星に現在地を問い合わせて、返事を受け取るのでしょうか。
講師GPSでは、衛星は端末ごとの問い合わせに応答しません。端末が衛星からの電波を受信して、自分で位置を計算します。
受験者地上の無線基地局に問い合わせる説明も、問い合わせ先が違いますね。
講師そのとおりです。基地局への問い合わせは、GPSの測位方式ではありません。
受験者では、複数の基地局から電波を受信し、届くまでの時間を使う説明はどうでしょうか。
講師時間を使う点は似ていますが、発信元が基地局です。この問題のGPSは、人工衛星の信号を使います。
受験者衛星の電波なら、端末はその信号から何を読み取るのですか。
講師三つ以上の衛星が発信した電波を受信し、発信時刻と受信時刻の差などを手掛かりに各衛星までの距離を求めます。その距離を使って端末の位置を計算します。
受験者つまり、衛星に位置を教えてもらうのではなく、受け取った信号を使って端末が位置を求めるのですね。
講師はい。選択肢では「人工衛星から受信する」「端末が計算する」の両方を確かめると判断できます。
まとめ
GPS端末は、人工衛星が発信する電波を受信して位置を求めます。発信時刻と受信時刻の差などから衛星までの距離を求め、複数の衛星までの距離を使って位置を計算します。衛星への位置の問い合わせや、地上の無線基地局を使う説明は、問われているGPSの仕組みには当たりません。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
GPS端末が人工衛星の信号を使って、自分の位置を求める仕組みを問う問題です。
解き方の考え方
まず、信号の発信元が人工衛星か地上の無線基地局かを確認します。次に、端末が位置を問い合わせる方式か、衛星から届く信号を受信して計算する方式かを見分けます。GPSでは信号の発信時刻と受信時刻の差から衛星までの距離を求め、複数の衛星までの距離を使って位置を計算します。
選択肢ごとの解説
- ×ア 端末の位置情報の通知要求を電波に乗せて人工衛星に送信し,これに対する応答を受信することによって位置情報を得る。アの説明は、端末が衛星に位置を問い合わせ、その応答を受け取る方式です。GPS衛星は端末ごとの位置照会に応答しないため、GPSの仕組みとは異なります。
- ×イ 端末の位置情報の通知要求を電波に乗せて地上の無線基地局に送信し,これに対する応答を受信することによって位置情報を得る。イの説明では、問い合わせ先が地上の無線基地局になっています。GPSは人工衛星からの信号を利用するので、基地局への照会はGPSの測位方式ではありません。
- ○ウ 三つ以上の人工衛星が発信している電波を受信して,電波の発信時刻と受信時刻の差などから端末の位置情報を得る。ウは、三つ以上の人工衛星が発信する電波を端末が受信する説明です。信号の発信時刻と受信時刻の差などから各衛星までの距離を求め、それらを使って端末の位置を計算するので適切です。
- ×エ 三つ以上の地上の無線基地局が発信している電波を受信して,電波の発信時刻と受信時刻の差などから端末の位置情報を得る。エは複数の信号の到達時間を利用する点がウと似ています。しかし、信号の発信元が地上の無線基地局です。基地局の信号を使う測位は、この問題で問われているGPSの仕組みではありません。
補足
発信元だけで判断せず、端末が何をするかにも注目しましょう。GPSでは端末が衛星の信号を受信して位置を計算します。
POINT
- GPS端末は人工衛星からの信号を受信して測位します。
- 信号の発信時刻と受信時刻の差を、衛星までの距離を求める手掛かりにします。
- 複数の衛星までの距離を使って端末の位置を計算します。
- 端末から衛星への位置照会や、地上の無線基地局を使う方式はGPSの測位方式ではありません。
