CPUのクロックの役割はどう見分けるか
ITパスポート試験 令和3年度 問90 / コンピュータ構成要素 › プロセッサ
過去問にチャレンジ
CPUのクロックに関する説明のうち,適切なものはどれか。
- ア
USB接続された周辺機器とCPUの間のデータ転送速度は,クロックの周波数によって決まる。
- イ
クロックの間隔が短いほど命令実行に時間が掛かる。
- ウ
クロックは,次に実行すべき命令の格納位置を記録する。
- エ
クロックは,命令実行のタイミングを調整する。
会話形式の解説
講師クロックが何をする信号なのかに注目しましょう。処理のタイミングに関わる説明を探します。
受験者クロック周波数が高ければ、USB接続機器との転送も速くなるのでしょうか。
講師USBの転送速度は、CPUのクロック周波数だけでは決まりません。USBの規格も関わるので、その説明は適切ではありません。
受験者では、クロックの間隔が短いほど命令の実行に時間が掛かる、という説明はどうですか。
講師向きが逆です。命令の実行に必要なクロック数が同じなら、間隔が短いほど実行時間も短くなります。
受験者「必要なクロック数が同じなら」という条件を付けて考えるのですね。
講師はい。次に実行する命令の格納位置については、プログラムカウンタが記録します。クロックがその位置を保持するわけではありません。
受験者クロックは位置を記録せず、処理を進めるタイミングに関わるのですね。
講師そのとおりです。クロックは周期的な信号で、CPUの処理はその信号に合わせて進みます。命令実行のタイミングを調整するという説明が適切です。
受験者USBの転送速度、命令の格納位置、処理のタイミングを分ければ判断できます。
講師実行時間を比べるときも、必要なクロック数が同じかを確認しましょう。
まとめ
CPUのクロックは、処理を同期させる周期的な信号です。命令実行のタイミングを調整するという説明が適切です。USBの転送速度はCPUのクロック周波数だけでは決まらず、次に実行する命令の格納位置はプログラムカウンタが記録します。必要なクロック数が同じなら、クロックの間隔が短いほど実行時間は短くなります。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
CPUのクロックが果たす役割を、データ転送速度や命令の格納位置を扱う仕組みと区別する問題です。
解き方の考え方
クロックは、CPUの処理を同期させる周期的な信号です。各選択肢について、説明されている働きが処理のタイミング調整に当たるかを確かめます。USBの転送速度や次の命令の格納位置は、クロックの役割と分けて考えます。
選択肢ごとの解説
- ×ア USB接続された周辺機器とCPUの間のデータ転送速度は,クロックの周波数によって決まる。アのUSB接続機器とのデータ転送速度は、CPUのクロック周波数だけでは決まりません。USBの規格も転送速度を左右するため、クロック周波数で決まるという説明は不適切です。
- ×イ クロックの間隔が短いほど命令実行に時間が掛かる。イのクロック間隔が短いほど実行に時間が掛かるという説明は、向きが逆です。命令の実行に必要なクロック数が同じなら、間隔が短いほど実行時間も短くなります。
- ×ウ クロックは,次に実行すべき命令の格納位置を記録する。ウの次に実行すべき命令の格納位置を記録するのは、プログラムカウンタです。クロックは処理のタイミングを合わせる信号であり、その位置を保持しません。
- ○エ クロックは,命令実行のタイミングを調整する。エの命令実行のタイミングを調整するという説明は、クロックの役割に合っています。クロックという周期的な信号に合わせてCPUの処理が進むため、これが正解です。
補足
クロックの間隔と命令の実行時間を比べるときは、必要なクロック数が同じという条件を確認しましょう。USBの転送速度も、CPUのクロック周波数だけで判断しないことが大切です。
POINT
- クロックはCPUの処理を同期させる周期的な信号です。
- 命令実行のタイミング調整が、クロックの役割です。
- 必要なクロック数が同じなら、クロックの間隔が短いほど実行時間は短くなります。
- 次に実行する命令の格納位置は、プログラムカウンタが保持します。
