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BPOの意味は?BCP・MRPとの違いを略語から見分ける

情報セキュリティマネジメント試験 平成31年度春期 午前 問47 / システム戦略 › 業務プロセス

過去問にチャレンジ

平成31年度春期 午前 問47

BPOの説明はどれか。

  1. ア

    災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること

  2. イ

    社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること

  3. ウ

    製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと

  4. エ

    プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること

会話形式の解説

講師講師
今回は経営や業務管理の用語の問題です。BPOという略語の意味を選びますが、ほかの選択肢にも別の用語の説明が並んでいます。それぞれが何の説明なのかも意識して見ていきましょう。
受験者受験者
BPOとBCPがどちらも頭に浮かんで、正直どっちがどっちか自信がありません。災害のときに事業を止めない、という説明もBPOに見えてしまいました。
講師講師
略語が似ていると迷いますよね。そういうときは元の英語に戻すのが確実です。BPOはBusiness Process Outsourcingの略です。アウトソーシングとは、外部に任せること、つまり委託のことです。
受験者受験者
業務プロセスを外部に委託する、という意味になるんですね。そうすると、コアビジネスではない業務を外部の専門企業に委託する、という説明が当てはまりそうです。
講師講師
そのとおりです。それがBPOの定義そのものです。システムの運用だけでなく、経理や人事のような業務プロセスそのものを委託するのが特徴です。
受験者受験者
では、災害や事故でも重要事業を中断させない仕組みの説明は、BCPのほうですか。
講師講師
はい。BCPは事業継続計画のことです。その仕組みを運用・管理する活動として、事業継続管理、BCMの説明と考えることもできます。どちらにしても外部への委託には触れていないので、BPOではありません。
受験者受験者
基準生産計画や部品表、在庫情報から資材の量と時期を求める説明は、生産管理の話に見えます。
講師講師
よく読めています。それはMRP、資材所要量計画です。Material Requirements Planningの略で、必要な資材をいつどれだけ手配するかを計算する手法です。業務の外部委託とは関係ありません。
受験者受験者
残りの、戦略との適合性や費用対効果、リスクで評価して投資のバランスを管理する説明は何でしょうか。
講師講師
IT投資マネジメント、特にITポートフォリオ管理の考え方です。ポートフォリオは、複数の案件の組合せという意味です。投資案件を評価して配分を最適にすることが目的なので、これもBPOではありません。
受験者受験者
整理すると、委託ならBPO、災害時の事業継続ならBCP、資材の計算ならMRP、投資配分の最適化ならITポートフォリオ管理ですね。
講師講師
完璧です。補足すると、BPOの目的には、経営資源を中核業務に集中させること、業務の効率化、コスト削減などがあります。BPOの対象としては、給与計算、経理、人事、コールセンターなどがよく挙げられます。
受験者受験者
情報セキュリティの試験でこの用語が出るのは、委託と関係があるからでしょうか。
講師講師
そう考えてよいと思います。個人情報などを扱う業務を委託するときは、委託先の選定、契約、監督といった委託先管理が重要になります。BCPとBPOのように略語が似ているものは、元の英語に戻して意味を確かめる習慣をつけておきましょう。

まとめ

BPO(Business Process Outsourcing)は、コアビジネスではない業務の一部または全部を外部の専門企業に委託することです。災害時に重要事業を続けるための計画はBCP、資材の所要量と時期を求める生産管理手法はMRP、戦略適合性や費用対効果、リスクで投資案件を評価して配分を最適化するのはITポートフォリオ管理です。略語は元の英語に戻すと区別しやすくなります。情報セキュリティの観点では、業務を委託するときに委託先の選定、契約、監督といった委託先管理が重要になります。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

経営・業務管理の用語のうち、BPO(Business Process Outsourcing)の意味を正しく選べるかを問う問題です。似た略語のBCP、MRP、IT投資のポートフォリオ管理と区別できるかが試されています。

解き方の考え方

まず略語を元の英語に戻して考えます。BPOはBusiness Process Outsourcingなので、「業務プロセス」を「外部に委託する」という意味になります。各選択肢から「委託」に当たる記述を探し、ほかの選択肢がどの用語の説明なのかも確かめて消去すると、確実に答えを絞れます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること
    災害や事故のときも重要事業を止めない、または中断を短くする仕組みの説明は、BCP(事業継続計画)に当たります。事業継続管理(BCM)の説明と考えることもできます。外部への委託には触れていないため、BPOではありません。
  2. ○イ  社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること
    コアビジネスではない業務の一部または全部を外部の専門企業に任せるという説明は、BPOの定義そのものです。BPOでは、システムの運用だけでなく、経理や人事のような業務プロセスそのものを委託します。
  3. ×ウ  製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと
    基準生産計画、部品表、在庫情報から資材の所要量と必要な時期を求める手法の説明は、MRP(Material Requirements Planning、資材所要量計画)に当たります。生産管理の手法であり、業務の外部委託とは関係ありません。
  4. ×エ  プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること
    戦略との適合性、費用対効果、リスクの観点で案件を評価し、情報化投資のバランスを最適化するという説明は、IT投資マネジメント(ITポートフォリオ管理)に当たります。投資配分の管理であり、BPOではありません。

補足

BPOの目的には、経営資源を中核業務に集中させること、業務の効率化、コスト削減などがあります。情報セキュリティの観点では、個人情報などを扱う業務を委託するときに、委託先の選定、契約、監督といった委託先管理が重要になります。BCPとBPOはどちらも「B」と「P」を含むので混同しやすく、略語は元の英語に戻して意味を確かめる習慣をつけると安全です。

POINT

  • BPOはBusiness Process Outsourcingの略で、業務プロセスの一部または全部を外部の専門企業に委託することです。
  • BPOの対象は主にコアビジネス以外の業務で、給与計算、経理、人事、コールセンターなどがよく挙げられます。
  • 災害時に重要事業を続けるための計画はBCP、資材の所要量と時期を計算する生産管理手法はMRPです。
  • 戦略適合性、費用対効果、リスクで投資案件を評価して配分を最適化するのは、ITポートフォリオ管理の考え方です。

※出典:平成31年度春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問47