ウイルス感染の対象と経路をどう見分けるか
ITパスポート試験 平成31年度春期 問88 / セキュリティ › 情報セキュリティ
過去問にチャレンジ
ウイルスの感染に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア
OSやアプリケーションだけではなく,機器に組み込まれたファームウェアも感染することがある。
- イ
PCをネットワークにつなげず,他のPCとのデータ授受に外部記憶媒体だけを利用すれば,感染することはない。
- ウ
感染が判明したPCはネットワークにつなげたままにして,直ちにOSやセキュリティ対策ソフトのアップデート作業を実施する。
- エ
電子メールの添付ファイルを開かなければ,感染することはない。
会話形式の解説
講師この問題では、感染する対象、感染する経路、感染が分かった後の対応を分けて考えましょう。
受験者ウイルスに感染するのはOSやアプリケーションだけだと思っていました。ファームウェアも対象なのですか。
講師はい。ファームウェアは機器に組み込まれたソフトウェアで、感染することがあります。この説明が適切です。
受験者ネットワークにつながないPCなら、感染経路を断てるようにも思えます。
講師ネットワークを使わなくても、ほかのPCとのデータの受け渡しに使う外部記憶媒体を介して感染する可能性があります。
受験者メールの添付ファイルを開かない場合も、感染しないとは言い切れないのですね。
講師そのとおりです。Web閲覧や外部記憶媒体も感染経路になり得るため、添付ファイルだけを避けても防ぎきれません。
受験者感染が分かったら、すぐ更新するのがよいと思いました。ネットワークにつないだままでよいのでしょうか。
講師接続を続けると、ほかの機器へ感染が広がるおそれがあります。まずネットワークから切り離します。
受験者つまり、ファームウェアも感染対象になり、ネットワークやメールの添付ファイルを使わなくても感染の可能性は残るのですね。
講師はい。「一つの経路を避ければ感染しない」という言い切りに注意してください。感染が判明した後の初動も、感染経路とは分けて判断しましょう。
まとめ
ウイルスはOSやアプリケーションだけでなく、機器に組み込まれたファームウェアにも感染することがあります。ネットワークに接続していなくても外部記憶媒体から感染する可能性があり、メールの添付ファイル以外にWeb閲覧も感染経路になり得ます。感染が判明したPCは、ほかの機器への拡大を防ぐため、まずネットワークから切り離します。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
ウイルスが感染する対象と経路、感染が判明したPCへの初動対応を問う問題です。
解き方の考え方
「感染しない」と言い切る選択肢は、別の感染経路がないかを確認します。感染が判明したPCについては、ほかの機器への拡大を防ぐため、まずネットワークから切り離すことを考えます。
選択肢ごとの解説
- ○ア OSやアプリケーションだけではなく,機器に組み込まれたファームウェアも感染することがある。アのファームウェアに関する説明は適切です。ウイルスの感染対象はOSやアプリケーションに限らず、機器に組み込まれたファームウェアにも及ぶことがあります。
- ×イ PCをネットワークにつなげず,他のPCとのデータ授受に外部記憶媒体だけを利用すれば,感染することはない。イの外部記憶媒体だけを使えば感染しないという説明は不適切です。ネットワークにつながっていなくても、外部記憶媒体を介して感染する可能性があります。
- ×ウ 感染が判明したPCはネットワークにつなげたままにして,直ちにOSやセキュリティ対策ソフトのアップデート作業を実施する。ウのネットワークにつないだまま更新するという対応は不適切です。接続を続けると、ほかの機器へ感染が広がるおそれがあります。感染が判明したら、まずネットワークから切り離します。
- ×エ 電子メールの添付ファイルを開かなければ,感染することはない。エの添付ファイルを開かなければ感染しないという説明は不適切です。Web閲覧や外部記憶媒体も感染経路になり得るため、添付ファイルだけを避けても感染は防ぎきれません。
補足
「ネットワークを使わない」「添付ファイルを開かない」といった一つの対策だけで、感染の可能性がなくなるわけではありません。感染対象、感染経路、感染後の対応を分けて判断すると解きやすくなります。
POINT
- ファームウェアもウイルスの感染対象になり得ます。
- ネットワークに接続していないPCでも、外部記憶媒体から感染する可能性があります。
- 感染が判明したPCは、まずネットワークから切り離します。
- 電子メールの添付ファイル以外にも感染経路があります。
