電子メールのデジタル署名で何が守られるか
ITパスポート試験 令和4年度 問70 / セキュリティ › 情報セキュリティ対策・実装技術
過去問にチャレンジ
電子メールにデジタル署名を付与することによって得られる効果だけを全て挙げた ものはどれか。 a 可用性が向上する。 b 完全性が向上する。 c 機密性が向上する。
- ア
a,b
- イ
a,c
- ウ
b
- エ
b,c
会話形式の解説
講師この問題では、署名を検証すると何が分かるかに注目します。可用性・完全性・機密性を、それぞれの働きで区別しましょう。
受験者署名を付ければ、メールの内容も他人に読まれにくくなると思いました。
講師それは機密性に関する考え方です。署名だけでは本文は暗号化されないので、機密性は向上しません。
受験者では、署名後に内容が変わったかどうかを確かめられる点が、完全性につながるのですか。
講師はい。完全性は情報が改ざんされていないことに関わります。署名を検証すると、署名後の改ざんを検出できます。
受験者可用性はメールを使える状態に保つことなので、署名を付けても向上しませんね。
講師そのとおりです。可用性と完全性の組合せ、可用性と機密性の組合せは、どちらも可用性を含むため誤りです。
受験者完全性と機密性の組合せも、機密性を含むので違います。完全性だけを挙げた選択肢が正解ですね。
講師正解です。署名による改ざんの検出と、本文を読まれないようにする暗号化を混同しないことが、この問題のポイントです。
まとめ
電子メールのデジタル署名を検証すると、署名後の改ざんを検出できます。これは完全性に役立ちます。署名だけでは本文は暗号化されず、メールの可用性も高まりません。したがって、完全性だけを挙げたウが正解です。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
電子メールのデジタル署名が、情報セキュリティの三要素のうち何に役立つかを問う問題です。
解き方の考え方
デジタル署名では、署名した後にメールの内容が改ざんされていないかを検証できます。これは完全性の確認に役立ちます。一方、署名だけではメールを読めなくしたり、メールを使える状態に保ったりはできません。したがって、該当するのは b だけです。
選択肢ごとの解説
- ×ア a,bアは可用性と完全性の組合せです。改ざんを検出できるため、完全性が向上するという b は正しいです。しかし、署名を付けてもメールの利用可能性は高まらないため、a を含むこの組合せは誤りです。
- ×イ a,cイは可用性と機密性の組合せです。署名はメールを使える状態に保つ仕組みではないので、a は当てはまりません。また、署名だけでは本文を暗号化しないため、c も当てはまりません。
- ○ウ bウは完全性だけを挙げています。署名の検証によって、署名後に内容が改ざんされたかどうかを検出できます。そのため b が当てはまり、正解はウです。
- ×エ b,cエは完全性と機密性の組合せです。完全性が向上するという b は正しいです。しかし、署名だけでは本文を暗号化しないため、機密性が向上するという c は誤りです。
補足
「署名」と「暗号化」を混同しないことが、この問題の鍵です。メールの内容を読まれないようにする機密性は、署名を付けるだけでは得られません。
POINT
- 完全性は、情報が改ざんされていないことに関わります。
- デジタル署名を検証すると、署名後の改ざんを検出できます。
- デジタル署名だけではメール本文は暗号化されません。
- デジタル署名はメールの可用性を高める仕組みではありません。
