電力線に通信信号を乗せる技術はどれ?PoEと見分けるコツ
ITパスポート試験 令和5年度 問87 / ネットワーク › ネットワーク方式
過去問にチャレンジ
IoTエリアネットワークでも用いられ,電気を供給する電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送させることによって,電力線を伝送路としても使用する技術はどれか。
- ア
PLC
- イ
PoE
- ウ
エネルギーハーベスティング
- エ
テザリング
会話形式の解説
講師この問題では、電力線を通信にも使う技術の名前が問われています。注目するのは問題文の「電力線」と「通信用信号を乗せる」という言葉です。
受験者PLCとPoEで迷いました。どちらも電気と通信が関係していそうで、略語の区別がつきにくいです。
講師その二つは取り違えやすい組み合わせです。「何のケーブルを使って、何を運ぶか」で整理すると区別できます。PLCは電力線通信と呼ばれる技術で、電力線に電力より高い周波数の通信信号を重ねてデータを送受信します。
受験者電気を送るための線に、データも一緒に流すということですね。問題文の説明とそのまま合っています。
講師そうです。既にある電力配線を通信に使えるので、通信ケーブルを新しく引かなくて済むのが利点です。
受験者名前が似ているPoEも、電力と通信を一緒に扱う技術だと思っていたのですが、PLCとはどこが違うのでしょうか。
講師PoEはPower over Ethernetの略で、LANケーブルを使って通信と一緒に機器へ電力も送る技術です。使うのは電力線ではなくLANケーブルなので、通信用のケーブルで給電するという点で、PLCとは向きが逆になります。
受験者PLCは電力線で通信し、PoEはLANケーブルで給電する、と覚えればよさそうです。エネルギーハーベスティングも電気に関係する言葉に見えますが、何をする技術ですか。
講師エネルギーハーベスティングは環境発電ともいい、光・振動・熱など周りの環境にあるエネルギーを集めて電力にする技術です。電気をつくる技術なので、電力線で通信する技術ではありません。
受験者テザリングは、スマートフォンの回線をパソコンなどで使う機能のことですよね。
講師そのとおりです。携帯端末の通信回線を、無線LANやUSBなどでつないだ別の機器と共用する機能で、電力線は関係ありません。なので、この二つは最初に外せます。
受験者電力線を通信路として使うのはPLCだけなので、正解はPLCですね。
講師はい。PLCとPoEはどちらも「1本のケーブルで電力と通信を扱う」ので、略語だけで覚えていると混同しがちです。どの線を使うのかを一緒に覚えておくと、試験本番でも迷いにくくなります。
まとめ
電力線に高周波の通信信号を重ね、電力線を通信路としても使う技術はPLC(電力線通信)です。既にある電力配線を通信に使えるので、通信ケーブルを新しく敷く必要がありません。PoEはLANケーブルで通信と給電を同時に行う技術で、PLCとは向きが逆です。エネルギーハーベスティングは光・振動・熱などから電気をつくる環境発電で、テザリングは携帯端末の通信回線をほかの機器と共用する機能です。どちらも電力線を通信に使う技術ではありません。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
電力線に高周波の通信信号を重ねて、電力線を通信路としても使う技術の名称を問う問題です。似た略語のPoEや、ほかのIoT関連技術と区別できるかがポイントになります。
解き方の考え方
問題文の「電力線」「通信用信号を乗せる」という語句に注目します。何のケーブルを使い、何を運ぶかで整理すると区別できます。電力線でデータを送るのがPLCで、LANケーブルで電力を送るのがPoEです。エネルギーハーベスティングとテザリングは、そもそも電力線を通信に使う技術ではないので外せます。
選択肢ごとの解説
- ○ア PLCPLCは電力線通信と呼ばれる技術で、電力線に電力より高い周波数の通信信号を重ねてデータを送受信します。既にある電力配線を通信にも使えるため、新しく通信ケーブルを引かずに済みます。問題文の説明にそのまま当てはまるので、これが正解です。
- ×イ PoEPoE(Power over Ethernet)は、LANケーブルを使って、通信と一緒に機器へ電力も送る技術です。使うのは電力線ではなくLANケーブルで、通信用のケーブルで給電するという点でPLCとは向きが逆になります。
- ×ウ エネルギーハーベスティングエネルギーハーベスティング(環境発電)は、光・振動・熱など周りの環境にあるエネルギーを集めて電力にする技術です。電気をつくる技術であり、電力線を使って通信する技術ではありません。
- ×エ テザリングテザリングは、スマートフォンなどの携帯端末が持つ通信回線を、無線LANやUSBなどでつないだ別の機器と共用する機能です。電力線を通信路として使うものではありません。
補足
PLCとPoEはどちらも「1本のケーブルで電力と通信を扱う」ため、取り違えやすい組み合わせです。PLCは電力線で通信し、PoEは通信ケーブル(LANケーブル)で給電する、と覚えておくと迷いにくくなります。
POINT
- PLC(電力線通信)は、電力線に高い周波数の通信信号を重ねて送り、電力線を通信路としても使う技術です。
- PLCは既にある電力配線を通信に使えるので、通信ケーブルを新しく敷く必要がありません。
- PoEは、LANケーブルで通信と給電を同時に行う技術です。
- エネルギーハーベスティングは、光・振動・熱などから電気をつくる環境発電の技術です。
- テザリングは、携帯端末の通信回線をほかの機器と共用する機能です。
