SoRとSoEの違いは?会計システムを分類する用語を確認
ITパスポート試験 令和6年度 問31 / システム企画 › システム化計画
過去問にチャレンジ
顧客との個々のつながりを意識して情報を頻繁に更新するSNSなどのシステムとは異なり,会計システムのように高い信頼性と安定稼働が要求される社内情報を扱うシステムの概念を示す用語として,最も適切なものはどれか。
- ア
IoT(Internet of Things)
- イ
PoC(Proof of Concept)
- ウ
SOE(Systems of Engagement)
- エ
SOR(Systems of Record)
会話形式の解説
講師今回は、システムを目的で分けたときの用語を問う問題です。問題文にはSNSと会計システムの2つが出てきますが、どちらについて聞かれているのかを最初に確かめてください。
受験者SNSが先に出てくるので、SNSの用語を探しそうになりました。でも「SNSなどのシステムとは異なり」と書いてあるので、問われているのは会計システムのほうですね。
講師そのとおりです。手がかりは「会計システムのように」「高い信頼性と安定稼働」「社内情報」です。これはデータを正確に記録・保管するシステムの特徴です。
受験者選択肢のSOEとSORは似ていて区別があいまいです。どちらもSystems ofで始まりますよね。
講師後ろの単語で区別します。SoRはSystems of Recordで、業務データを正確に記録・保管するためのシステムの概念です。会計・人事・受発注・給与などの基幹系システム、つまり業務の中心を支えるシステムがこれに当たり、正確性・信頼性・安定稼働が特に重視されます。
受験者Recordは「記録」なので、会計システムにぴったりですね。では、SoEのEngagementは「関係づくり」の意味ですか。
講師はい。SoEは顧客などとの関係を深めるためのシステムで、SNSやチャットボット、レコメンドが代表例です。情報を頻繁に更新したり素早く変化に対応したりすることを重視するので、高い信頼性と安定稼働を求める記録系システムとは性格が逆です。
受験者問題文でSNS側として説明されているのがSoEなので、正解ではないということですね。残りのIoTとPoCはどうですか。
講師IoTは、モノをインターネットにつないで情報を集めたり、離れた場所から制御したりする仕組みです。PoCは「概念実証」と訳され、新しい技術やアイデアが役に立つかを本格導入の前に小さな規模で試す活動です。どちらもシステムを目的で分類する用語ではないので、最初に除外できます。
受験者整理すると、記録と安定稼働を重視するのがSoR、顧客とのつながりと変化への対応を重視するのがSoEで、この問題の正解はSoRですね。
講師よく整理できています。この問題のように比べる相手の例が並んでいる設問では、つられて反対側を選ぶ誤りが起こりがちです。「〜とは異なり」のような言葉に注意して、どちらが問われているかを先に確かめると確実です。
まとめ
この問題は、会計システムのように高い信頼性と安定稼働が求められる社内情報のシステムを表す用語を問うもので、正解はSoR(Systems of Record)です。SoRは業務データを正確に記録・保管するためのシステムで、会計・人事・受発注・給与などの基幹系が該当します。SoE(Systems of Engagement)は顧客などとの関係を深めるためのシステムで、SNSやチャットボット、レコメンドが例です。IoTはモノをネットにつなぐ仕組み、PoCは本格導入前の小規模な検証活動で、どちらも目的別の分類ではありません。問題文の「SNSなどとは異なり」に注意し、問われている側を先に確かめることが大切です。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
システムを目的で分けたときの用語、SoR(Systems of Record)とSoE(Systems of Engagement)を区別できるかを問う問題です。あわせて、IoTやPoCのような、分類名ではない用語に惑わされないかも確かめています。
解き方の考え方
まず問題文の手がかりを拾います。「会計システムのように」「高い信頼性と安定稼働」「社内情報」は、データを正確に記録・保管するシステムの特徴です。比べる相手として出ているSNSは「顧客とのつながり」を目的とするSoEの典型例なので、問われているのはその反対側、つまり記録を目的とするSoRです。IoTとPoCはシステムを目的で分類する用語ではないため、最初に除外できます。
選択肢ごとの解説
- ×ア IoT(Internet of Things)アのIoTは、モノをインターネットにつないで情報を集めたり、離れた場所から制御したりする仕組みのことです。会計データのような記録を高い信頼性で扱うシステムの概念を表す用語ではありません。
- ×イ PoC(Proof of Concept)イのPoCは「概念実証」と訳され、新しい技術やアイデアが役に立つかを、本格導入の前に小さな規模で試す活動です。システムの種類ではなく検証の取組みを指すので、問題文の説明には当てはまりません。
- ×ウ SOE(Systems of Engagement)ウのSoEは、顧客などとの関係を深めることを目的とするシステムの概念です。SNSやチャットボット、レコメンドが代表例です。問題文で「異なり」と書かれ、比べる相手として挙げられている側なので、正解ではありません。
- ○エ SOR(Systems of Record)エのSoRは、業務データを正確に記録・保管することを目的とするシステムの概念です。会計・人事・受発注・給与などの基幹系システムが該当し、正確性・信頼性・安定稼働が特に重視されます。問題文の説明とそのまま一致します。
補足
この問題では、問題文にSNSと会計システムの両方が出てきます。そのため、SNSという語につられてSoEを選んでしまう誤りが起こりやすくなっています。「SNSなどとは異なり」と書かれているとおり、問われているのは会計システムの側です。比べる相手の例が書かれた設問では、どちらについて問われているのかを先に確かめるのが確実です。
POINT
- SoR(Systems of Record)は記録のためのシステムで、会計や人事などの基幹系が該当し、正確性・信頼性・安定稼働が重視されます。
- SoE(Systems of Engagement)は顧客などとのつながりを深めるためのシステムで、SNSやチャットボット、レコメンドが例です。
- 覚え方として、Recordは「記録」、Engagementは「関係づくり」と英単語の意味に結び付けると区別しやすくなります。
- PoCは本格導入の前に行う小規模な検証活動、IoTはモノをネットにつなぐ仕組みで、どちらもシステムの目的別分類ではありません。
