インターネット音声通話の技術と通信略語の見分け方
ITパスポート試験 令和5年度 問83 / ネットワーク › ネットワーク応用
過去問にチャレンジ
スマートフォンなどで,相互に同じアプリケーションを用いて,インターネットを介した音声通話を行うときに利用される技術はどれか。
- ア
MVNO
- イ
NFC
- ウ
NTP
- エ
VoIP
会話形式の解説
講師この問題は、インターネットを使った音声通話の技術の名前を問うものです。選択肢はどれも通信に関係する略語なので、それぞれの元の英語から「何をするためのものか」を確かめていきましょう。
受験者略語が4つ並んでいて、どれも通信っぽく見えます。MVNOは格安SIMのニュースで見たので、スマートフォンの通話に関係がありそうだと思いました。
講師そこが引っかけやすいところです。MVNOはMobile Virtual Network Operatorの略で、仮想移動体通信事業者という意味です。他社の回線を借りて移動通信サービスを提供する事業者で、格安SIMの提供元のことです。つまり事業者の形態を表す言葉で、通話の技術の名前ではありません。
受験者技術ではなく会社の種類なのですね。NFCは、おサイフケータイで聞いたことがあります。
講師そのとおりです。NFCはNear Field Communicationの略で、近距離無線通信の規格です。通信できる距離は数cm〜10cm程度とごく短く、電子マネーのICカードやおサイフケータイの決済に使われます。離れた相手とインターネット経由で通話する用途には向きません。
受験者NTPは、ネットワークのプロトコルだと思いますが、何をするものかがあいまいです。
講師NTPはNetwork Time Protocolの略で、サーバやクライアントなど、ネットワーク上の機器の時刻を同期させるためのプロトコル、つまり通信の決まりごとです。時刻を合わせる仕組みなので、音声を送る技術ではありません。
受験者残るVoIPは、Voiceが入っているので音声に関係がありそうです。
講師はい。VoIPはVoice over Internet Protocolの略で、音声データをIPネットワークでやり取りする技術です。アナログの音声をデジタル化し、IPパケットというデータの小さな単位に載せてリアルタイムに送ります。スマートフォンの無料通話アプリなどのネット通話はこの技術を使っています。
受験者整理すると、MVNOは事業者、NFCは近距離の無線通信、NTPは時刻合わせ、VoIPがインターネットでの音声通話ということですね。
講師よくまとまっています。どれも通信に関わる略語なので、名前の雰囲気ではなく用途で区別するのがこつです。MVNOは技術ではなく事業者であること、NFCは通信距離がごく短いことを押さえておけば、似た問題にも対応しやすくなります。
まとめ
インターネットを介した音声通話に使われる技術はVoIP(Voice over Internet Protocol)で、音声をデジタル化してIPパケットでリアルタイムに送ります。MVNOは他社の回線を借りてサービスを提供する仮想移動体通信事業者で、格安SIMの提供元を指し、技術の名前ではありません。NFCは数cm〜10cm程度で通信する近距離無線通信の規格で、電子マネーやおサイフケータイの決済に使われます。NTPはネットワーク上の機器の時刻を同期させるプロトコルです。略語問題では元の英語を思い出し、用途で区別すると解きやすくなります。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
インターネットを使った音声通話を実現する技術の名前を問う問題です。あわせて、似た略語のMVNO・NFC・NTPがそれぞれ何を指すかを区別できるかも確かめています。
解き方の考え方
問題文のキーワードは「インターネットを介した音声通話」です。まず各略語の元の英語を思い出し、それぞれ何をするものかを確かめます。Voice(音声)とIP(インターネットプロトコル)の組合せになっているのはVoIPだけなので、略語の意味が分かれば正解を絞り込めます。ほかの選択肢は、事業者の形態、近距離の無線通信、時刻合わせと用途がまったく違うため、消去法でも解けます。
選択肢ごとの解説
- ×ア MVNOアのMVNOはMobile Virtual Network Operatorの略で、仮想移動体通信事業者を指します。他社の通信回線を借りて移動通信サービスを提供する事業者で、いわゆる格安SIMの提供元です。事業者の形態を表す言葉であり、音声通話の技術の名前ではありません。
- ×イ NFCイのNFCはNear Field Communicationの略で、近距離無線通信の規格です。通信できる距離は数cm〜10cm程度と非常に短く、電子マネーのICカードやおサイフケータイの決済などに使われます。インターネット経由で離れた相手と通話する用途には向きません。
- ×ウ NTPウのNTPはNetwork Time Protocolの略です。サーバやクライアントなど、ネットワーク上の機器の時刻を同期させるためのプロトコルです。時刻を合わせる仕組みであり、音声を送る技術ではありません。
- ○エ VoIPエのVoIPはVoice over Internet Protocolの略で、音声データをIPネットワークでやり取りする技術です。アナログの音声をデジタル化し、IPパケットに載せてリアルタイムに送ります。スマートフォンの無料通話アプリなどによるネット通話はこの技術を使っており、問題文の内容に当てはまります。
補足
MVNOは「通信」に関係する言葉なので、通話の技術と取り違えやすい点に注意してください。MVNOは技術ではなく「事業者」を指します。また、NFCも「通信」の規格ですが、決め手は通信距離がごく短いことです。どれも通信やネットワークに関わる略語なので、何をするためのものかという用途で区別する習慣をつけると、似た問題にも対応しやすくなります。
POINT
- VoIPはVoice over IPの略で、音声をデジタル化してIPパケットで送る、インターネット経由の音声通話の技術です。
- MVNOは他社の回線を借りてサービスを提供する仮想移動体通信事業者で、格安SIMの提供元を指します。
- NFCは数cm〜10cm程度で通信する近距離無線通信の規格で、電子マネーやおサイフケータイの決済に使われます。
- NTPはネットワーク上の機器の時刻を同期させるプロトコルです。
- 略語問題では、英語の元の言葉を思い出すと用途を推測しやすくなります。
