ドメイン名は何を識別する名前か、似た用語と比べて整理
ITパスポート試験 令和6年度 問71 / ネットワーク › ネットワーク応用
過去問にチャレンジ
インターネットで使用されているドメイン名の説明として,適切なものはどれか。
- ア
Web閲覧や電子メールを送受信するアプリケーションが使用する通信規約の名前
- イ
コンピュータやネットワークなどを識別するための名前
- ウ
通信を行うアプリケーションを識別するための名前
- エ
電子メールの宛先として指定する相手の名前
会話形式の解説
講師今回はドメイン名が何を表す名前なのかを問う問題です。選択肢はどれも通信に関係する説明なので、それぞれが何の用語の説明なのかを読み替えていくと解きやすくなります。
受験者ドメイン名はURLにもメールアドレスにも出てくるので、メールの宛先の相手の名前という説明も正しく見えてしまいます。
講師そこがこの問題の引っかけです。メールアドレスは「ユーザー名@ドメイン名」という形をしています。相手個人を特定するのは主に@より前の部分で、ドメイン名は@より後ろの一部分にすぎません。宛先の相手を表す名前はメールアドレスのほうです。
受験者なるほど、ドメイン名はメールアドレスの一部なのですね。では、Web閲覧やメールで使う通信規約の名前という説明はどうでしょうか。
講師通信規約、つまり通信の決まりごとはプロトコルと呼びます。Web閲覧ならHTTPやHTTPS、メールの送受信ならSMTP、POP3、IMAPが使われます。ドメイン名は通信のルールではなく、コンピュータやネットワークを識別する名前なので、当てはまりません。
受験者通信するアプリケーションを識別する名前、というのも似ていて迷います。
講師アプリケーションを見分ける役割はポート番号が担います。たとえばWebサーバーへの接続では、HTTPに80番、HTTPSに443番が使われます。ドメイン名が見分けるのはアプリケーションではなく、コンピュータやネットワークです。
受験者そうすると、残るのはコンピュータやネットワークを識別するための名前という説明ですね。ただ、コンピュータの識別にはIPアドレスを使うと習った気がします。
講師その理解は合っています。実際の通信ではIPアドレスという数字が使われます。ただ、数字の並びは人には覚えにくいので、example.jpのような読みやすい文字列を名前として付けています。その名前をIPアドレスに変換するのがDNS(Domain Name System)という仕組みです。
受験者整理すると、通信規約はプロトコル、アプリケーションの識別はポート番号、宛先の相手はメールアドレス、そしてコンピュータやネットワークを人が読める名前で識別するのがドメイン名、ということですね。
講師そのとおりです。補足すると、日本語などを使った国際化ドメイン名(IDN)もあり、内部ではPunycodeという方式で英数字の形に変換して扱われます。似た用語は「何を識別するのか」「何の決まりなのか」という役割で区別して覚えておくと、取り違えにくくなります。
まとめ
ドメイン名は、インターネット上のコンピュータやネットワークを人が読める文字列で識別するための名前です。実際の通信にはIPアドレスが使われ、ドメイン名とIPアドレスの変換はDNSが行います。通信規約はプロトコル、アプリケーションの識別はポート番号が担うため、ドメイン名と混同しないことが大切です。メールアドレスは「ユーザー名@ドメイン名」という形で、ドメイン名は@より後ろの部分に当たり、宛先の相手そのものを表す名前ではありません。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
インターネットで使うドメイン名が何を表す名前なのかを問う問題です。似た役割を持つプロトコル、ポート番号、メールアドレスと区別できるかが試されます。
解き方の考え方
まず、4つの選択肢がそれぞれ何の説明なのかを確かめます。「通信規約」はプロトコル、「アプリケーションの識別」はポート番号、「メールの宛先の相手」はメールアドレスの説明です。こう読み替えると、ドメイン名に当てはまるのは、コンピュータやネットワークを識別するという説明だけになります。
選択肢ごとの解説
- ×ア Web閲覧や電子メールを送受信するアプリケーションが使用する通信規約の名前アの「通信規約の名前」は、プロトコルを説明したものです。Webの閲覧ならHTTPやHTTPS、メールの送受信ならSMTP、POP3、IMAPといったプロトコルが使われます。ドメイン名は通信の決まりごとではなく、通信する相手側を指す名前なので、この説明は当てはまりません。
- ○イ コンピュータやネットワークなどを識別するための名前イの「コンピュータやネットワークを識別するための名前」が、ドメイン名の正しい説明です。インターネットで実際に通信するときはIPアドレスという数字が使われますが、数字の並びは人には覚えにくいものです。そこで、example.jp のような人が読みやすい文字列を名前として付け、DNSがその名前をIPアドレスに変換する仕組みになっています。
- ×ウ 通信を行うアプリケーションを識別するための名前ウの「通信を行うアプリケーションを識別する」役割を担うのは、ポート番号です。たとえば、Webサーバーへの接続ではHTTPに80番、HTTPSに443番が使われます。ドメイン名が見分けるのはアプリケーションではなく、コンピュータやネットワークなので、誤りです。
- ×エ 電子メールの宛先として指定する相手の名前エの「メールの宛先として指定する相手の名前」は、メールアドレスのことです。メールアドレスは「ユーザー名@ドメイン名」という形をしていて、相手個人を特定するのは主に@より前の部分です。ドメイン名は@より後ろの一部分にすぎず、宛先の相手そのものを表す名前ではありません。
補足
ドメイン名はURLの中にも、メールアドレスの中にも出てきます。そのため、エのように「メールの宛先の名前」と言われると正しく見えてしまうのが引っかけのポイントです。日本語などを使った国際化ドメイン名(IDN)もあり、内部ではPunycodeという方式で英数字の形に変換して扱われます。
POINT
- ドメイン名は、インターネット上のコンピュータやネットワークを人が読める文字列で識別するための名前です。
- 実際の通信にはIPアドレスが使われ、ドメイン名とIPアドレスの変換はDNSが行います。
- 通信規約はプロトコル、アプリケーションの識別はポート番号が担うので、ドメイン名と混同しないようにしましょう。
- メールアドレスは「ユーザー名@ドメイン名」という形で、@より後ろがドメイン名に当たります。
