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サイコロの確率、「1回も出ない」はどう計算する?

ITパスポート試験 令和6年度 問83 / 基礎理論 › 離散数学

過去問にチャレンジ

令和6年度 問83

1から6までの六つの目をもつサイコロを3回投げたとき,1回も1の目が出ない確率は幾らか。

  1. ア

    1/216

  2. イ

    5/72

  3. ウ

    91/216

  4. エ

    125/216

会話形式の解説

講師講師
今回は確率の計算問題です。サイコロを3回投げたときに、1の目が一度も出ない確率を求めます。「1回も出ない」をどう言い換えるかが注目点です。
受験者受験者
1の目が出る確率は1/6なので、それを3回分掛ければよいのでしょうか。
講師講師
それだと(1/6)3=1/216(1/6)^{3} = 1/216で、3回とも1が出る確率になってしまいます。1/216の選択肢はまさにその値で、求めたいものとは別の確率です。
受験者受験者
なるほど。「1回も1が出ない」は「毎回1以外が出る」と考えればよいということですか。
講師講師
そのとおりです。1回投げて1以外、つまり2〜6の5通りが出る確率は5/6です。各回の結果はほかの回に影響しない独立な試行なので、3回分を掛けます。
受験者受験者
(5/6)×(5/6)×(5/6)で、分子が5×5×5=125、分母が6×6×6=216です。125/216になります。
講師講師
正解です。場合の数で検算することもできます。目の出方は全部で63=2166^{3} = 216通り、3回とも1以外になるのは53=1255^{3} = 125通りなので、125通り÷216通りで同じ125/216になります。
受験者受験者
91/216の選択肢も気になります。125と足すとちょうど216になりますね。
講師講師
よく気づきました。91/216は「少なくとも1回は1が出る」確率で、1−125/216で求めます。「1回も出ない」とは逆の事象、つまり余事象の確率です。両者を足すと1になります。
受験者受験者
5/72のほうは何の値なのでしょうか。
講師講師
ちょうど2回だけ1が出る確率です。1が出る2回の位置の選び方が3通りあるので、3×(1/6)2×(5/6)=15/216=5/723 \times (1/6)^{2} \times (5/6) = 15/216 = 5/72になります。1が出る回数を取り違えた値です。
受験者受験者
選択肢には、0回、2回、3回、少なくとも1回と、出る回数が違う場合の確率が並んでいるのですね。今回は0回なので125/216を選びます。
講師講師
はい。この種の問題では、計算の途中で出てくる値が選択肢に並ぶことがよくあります。計算を始める前に、何回出る確率を問われているのかを確認しておくと、取り違えを防げます。

まとめ

サイコロを3回投げて1の目が一度も出ない確率は、「毎回1以外の目が出る」と言い換えると求めやすくなります。1回で1以外が出る確率は5/6で、各回は独立な試行なので(5/6)3=125/216(5/6)^{3} = 125/216が正解です。全216通りのうち3回とも1以外になる125通りを数える方法でも、同じ値で検算できます。ほかの選択肢は、3回とも1が出る確率、ちょうど2回出る確率、少なくとも1回出る確率(余事象)の値です。計算を始める前に、何回出る確率を問われているのかを確認することが大切です。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

サイコロを3回投げたときに、1の目が一度も出ない確率を求める問題です。独立した試行の確率を掛け合わせて求められるかを確認しています。

解き方の考え方

「1回も1が出ない」は、1回目も2回目も3回目も1以外の目が出る、という意味です。1回投げて1以外の目(2〜6の5通り)が出る確率は5/6です。各回の結果はほかの回に影響しない独立な試行なので、3回分の確率を掛けます。途中式は (5/6)×(5/6)×(5/6)=(5×5×5)/(6×6×6)=125/216 です。検算として場合の数で数えると、目の出方は全部で63=2166^{3} = 216通り、3回とも1以外になるのは53=1255^{3} = 125通りなので、確率は125/216となり、正解のエと一致します。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  1/216
    1/216は(1/6)3(1/6)^{3}、つまり3回とも1が出る確率で、求めたい確率とは別のものを計算した値です。1以外が出る確率5/6を掛けるところで、1が出る確率1/6を掛けてしまうとこの値になります。
  2. ×イ  5/72
    5/72は、ちょうど2回だけ1が出る確率です。1が出る2回の位置の選び方が3通りあるので、3×(1/6)2×(5/6)=15/216=5/723 \times (1/6)^{2} \times (5/6) = 15/216 = 5/72となります。1が出る回数を取り違えた値です。
  3. ×ウ  91/216
    91/216は、少なくとも1回は1が出る確率です。「1回も出ない」の余事象にあたり、1−125/216=91/216で求めます。最後に1から引く必要のない問題で、余計に引いてしまうとこの値になります。
  4. ○エ  125/216
    125/216は(5/6)3(5/6)^{3}で、3回とも1以外の目が出る確率です。これは1が一度も出ない確率そのものなので、エが正解です。場合の数で数えた125/216通りとも一致します。

補足

この問題では、余事象である「少なくとも1回出る」確率(ウ)や「ちょうど2回出る」確率(イ)の値も選択肢に並んでいます。計算の途中で出てくる値なので、問われている事象を取り違えると誤答を選んでしまいます。1が出る回数で考えると二項分布の形になり、本問は出る回数が0回の場合にあたります。計算を始める前に、何回出る確率を問われているのかを確認しておきましょう。

POINT

  • サイコロを投げる各回は独立な試行で、すべての回で条件が成り立つ確率は各回の確率の積で求めます。
  • 「1回も1が出ない」は「毎回1以外が出る」と言い換えると、(5/6)3(5/6)^{3}の形にすぐたどり着けます。
  • 「1回も出ない」の余事象は「少なくとも1回出る」で、両者の確率を足すと1になります。
  • 全体63=2166^{3} = 216通りのうち条件を満たす53=1255^{3} = 125通りを数える方法でも、同じ答えを検算できます。

※出典:令和6年度 ITパスポート試験 問83