インスペクションは何を手掛かりに見分けるか
基本情報技術者試験 平成29年度春期 午前 問47 / システム開発技術 › ソフトウェア方式設計・詳細設計
過去問にチャレンジ
ソフトウェアのレビュー方法の説明のうち,インスペクションはどれか。
- ア
作成者を含めた複数人の関係者が参加して会議形式で行う。レビュー対象となる成果物を作成者が説明し,参加者が質問やコメントをする。
- イ
参加者が順番に司会者とレビュアになる。司会者の進行によって,レビュア全員が順番にコメントをし,全員が発言したら,司会者を交代して次のテーマに移る。
- ウ
モデレーターが全体のコーディネートを行い,参加者が明確な役割をもってチェックリストなどに基づいたコメントをし,正式な記録を残す。
- エ
レビュー対象となる成果物を複数のレビュアに配布又は回覧して,レビュアがコメントをする。
会話形式の解説
講師どの方法でも参加者はコメントをします。進行役と参加者の役割、確認の仕方、記録の扱いを比べましょう。
受験者作成者を含む会議形式なら、インスペクションでしょうか。
講師会議形式だけでは決まりません。作成者が成果物を説明し、参加者が質問する方法はウォークスルーです。
受験者司会者を交代しながら全員が順番にコメントする方法も違いますか。
講師はい。それはラウンドロビンです。発言と司会の順番が特徴です。
受験者成果物を配布したり回覧したりして、コメントを集める方法はどうでしょうか。
講師それはパスアラウンドです。成果物を回して意見を得る進め方です。
受験者残る方法では、モデレーターという進行役が全体を調整しています。そこが手掛かりですか。
講師はい。さらに参加者の役割が明確で、チェックリストに沿って確認し、結果を正式に記録します。これがインスペクションなので、正解はウです。
受験者コメントをする点は共通でも、誰がどう進め、何を記録するかで区別するのですね。
講師そのとおりです。作成者の説明ならウォークスルー、順番の発言ならラウンドロビン、回覧ならパスアラウンドと整理できます。
まとめ
インスペクションは、モデレーターが全体を調整し、役割を定めた参加者がチェックリストに沿って確認するレビュー方法です。結果を正式に記録する点にも注目します。作成者の説明が中心ならウォークスルー、順番に発言するならラウンドロビン、成果物を回覧するならパスアラウンドです。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
ソフトウェアレビューの進め方から、インスペクションを見分ける問題です。
解き方の考え方
レビューの参加者が何をするかに加え、役割、確認方法、記録の扱いを比べます。インスペクションには、モデレーターによる進行、役割分担、チェックリストを使った確認、正式な記録という特徴があります。
選択肢ごとの解説
- ×ア 作成者を含めた複数人の関係者が参加して会議形式で行う。レビュー対象となる成果物を作成者が説明し,参加者が質問やコメントをする。作成者が成果物を説明し、参加者が質問やコメントをする方法はウォークスルーです。作成者による説明を中心に進むため、インスペクションには該当しません。
- ×イ 参加者が順番に司会者とレビュアになる。司会者の進行によって,レビュア全員が順番にコメントをし,全員が発言したら,司会者を交代して次のテーマに移る。司会者を交代しながら、参加者が順番にコメントする方法はラウンドロビンです。記述の中心は発言と司会の順番であり、インスペクションの説明ではありません。
- ○ウ モデレーターが全体のコーディネートを行い,参加者が明確な役割をもってチェックリストなどに基づいたコメントをし,正式な記録を残す。モデレーターが全体を調整し、役割を定めた参加者がチェックリストに沿って確認します。結果も正式に記録するので、インスペクションに該当します。
- ×エ レビュー対象となる成果物を複数のレビュアに配布又は回覧して,レビュアがコメントをする。成果物を複数のレビュアに配布・回覧してコメントを集める方法はパスアラウンドです。成果物を回して意見を得る進め方を述べており、インスペクションには該当しません。
POINT
- レビュー方法は、会議の有無だけでなく、進行役と参加者の役割にも着目して区別します。
- 作成者が説明するならウォークスルー、順番に発言するならラウンドロビンです。
- 成果物を回覧してコメントを集める方法はパスアラウンドです。
