音声だけの予約対話はどのインタフェースに当たるのか
基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問24 / ユーザーインタフェース › ユーザーインタフェース技術
過去問にチャレンジ
列車の予約システムにおいて,人間とコンピュータが音声だけで次のようなやり取りを行う。この場合に用いられるインタフェースの種類はどれか。 〔凡例〕 P:人間 C:コンピュータ P “5月28日の名古屋駅から東京駅までをお願いします。” C “ご乗車人数をどうぞ。” P “大人2名でお願いします。” C “ご希望の発車時刻をどうぞ。” P “午前9時頃を希望します。” C “午前9時3分発,午前10時43分着の列車ではいかがでしょうか。” P “それでお願いします。” C “確認します。大人2名で,5月28日の名古屋駅午前9時3分発,東京駅午前10時43分着の列車でよろしいでしょうか。” P “はい。”
- ア
感性インタフェース
- イ
自然言語インタフェース
- ウ
ノンバーバルインタフェース
- エ
マルチモーダルインタフェース
会話形式の解説
講師今回は、人とコンピュータの対話例を読んで、インタフェースの種類を当てる問題です。見るところは二つあります。言葉でやり取りしているかどうかと、伝える手段がいくつあるかです。
受験者音声でやり取りしているので、音声を扱えるマルチモーダルインタフェースかと思いました。
講師音声に目が行くのは自然です。ただ、マルチモーダルは「複数の伝達手段を組み合わせる」方式です。たとえば音声と画像を一緒に使う形ですね。問題文の条件では、手段はいくつ使われていますか。
受験者「音声だけで」と書いてあるので、一つです。組み合わせていないなら、マルチモーダルには当たらないのですね。
講師そのとおりです。では、もう一つの条件を見ます。人間もコンピュータも、乗車日・人数・希望時刻を、ふだんの会話と同じ言葉で伝え合っていますね。
受験者はい。コンピュータも「ご乗車人数をどうぞ」のように、言葉で質問や確認を返しています。人どうしの会話と変わりません。
講師人間どうしの会話と同じような言葉でコンピュータとやり取りする方式を、自然言語インタフェースといいます。この対話はその条件に合うので、これが正解です。
受験者ノンバーバルインタフェースも、会話に関係がありそうな名前なので迷いました。
講師ノンバーバルは「言葉以外」という意味です。身振り・表情・視線のような、言葉以外の情報でやり取りする方式を指します。この対話はすべて言葉なので、当てはまりません。
受験者感性インタフェースはどうでしょうか。利用者に合わせて応答しているようにも見えます。
講師感性インタフェースは、利用者の感性をとらえて、それに合わせて応答する方式です。この対話は予約に必要な内容を言葉で伝えているだけで、感情や表情などを読み取って応答を変える場面はありません。希望の内容に答えることと、感性をとらえることは別だと考えてください。
受験者整理すると、言葉で対話しているので自然言語、言葉以外ではないのでノンバーバルではなく、手段が音声だけなのでマルチモーダルでもない、ということですね。
講師よくまとまっています。補足すると、入力が音声でも文字でも、言葉を理解して言葉で応答する方式なら自然言語インタフェースに分類されます。「音声=マルチモーダル」と結びつけず、手段の数で判断するのが引っかけを避けるコツです。
まとめ
音声だけで列車を予約する対話例が、どの種類のインタフェースに当たるかを問う問題です。人間とコンピュータがふだんの会話と同じ言葉でやり取りしているので、自然言語インタフェースが正解です。マルチモーダルは複数の伝達手段を組み合わせる方式なので、音声だけの場合は当たりません。ノンバーバルは身振りや表情など言葉以外の情報を使う方式で、感性インタフェースは利用者の感性をとらえて応答を合わせる方式です。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
音声で行う列車予約の対話例を読み、どの種類のユーザインタフェースに当たるかを判別する問題です。
解き方の考え方
まず、やり取りで何が使われているかを確認します。人間もコンピュータも、日時・乗車人数・発車時刻などをふだんの会話と同じ言葉で伝え合っており、表情や身振りは使われていません。伝達手段も音声の一つだけです。この二つの条件を各選択肢の定義と照らし合わせると、言葉による対話を表すインタフェースが残ります。
選択肢ごとの解説
- ×ア 感性インタフェース感性インタフェースは、利用者の感性をとらえ、それに合わせて応答する方式です。この対話は乗車日・人数・時刻を言葉で伝えて予約するだけで、利用者の感情や好みの感じ方を読み取って応答を変える場面はありません。したがって当てはまりません。
- ○イ 自然言語インタフェース自然言語インタフェースは、人間どうしの会話と同じような言葉でコンピュータとやり取りする方式です。この例では、利用者が話した言葉からコンピュータが希望を読み取り、言葉で質問や確認を返しています。この条件に合うのでこれが正解です。
- ×ウ ノンバーバルインタフェースノンバーバルインタフェースは、身振り・表情・視線のような言葉以外の情報でやり取りする方式です。この対話はすべて言葉で行われていて、言葉以外の情報は使われていません。そのため該当しません。
- ×エ マルチモーダルインタフェースマルチモーダルインタフェースは、音声と画像のように複数の伝達手段を組み合わせて使う方式です。この対話で使われているのは音声だけで、手段を組み合わせてはいません。したがって当てはまりません。
補足
「音声だけ」という条件があるため、音声を使うことからマルチモーダルを選ばないように注意してください。手段が一つだけなら、複数の手段を組み合わせたことにはなりません。
POINT
- 人間どうしの会話と同じ言葉でコンピュータとやり取りする方式は、自然言語インタフェースです。
- 入力が音声でも文字でも、言葉を理解して言葉で応答する方式であれば、自然言語インタフェースに分類されます。
- ノンバーバルは「言葉以外」という意味で、身振り・表情・視線などを使うインタフェースを指します。
- マルチモーダルかどうかは、使う伝達手段が複数あるかどうかで判断します。
- 感性インタフェースは、利用者の感性をとらえて応答を合わせる方式です。
