マナビング基本情報技術者

斜線のギザギザを滑らかにする技法を見分ける

基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問25 / 情報メディア › マルチメディア応用

過去問にチャレンジ

平成30年度秋期 午前 問25

液晶ディスプレイなどの表示装置において,傾いた直線の境界を滑らかに表示する手法はどれか。

  1. ア

    アンチエイリアシング

  2. イ

    シェーディング

  3. ウ

    テクスチャマッピング

  4. エ

    バンプマッピング

会話形式の解説

講師講師
今回はコンピュータグラフィックスの表示技法の問題です。ポイントは、斜めの線の境界に出るギザギザを抑える技法がどれかです。まず、なぜギザギザが出るのかから考えましょう。
受験者受験者
ディスプレイは画素が格子状に並んでいるので、斜めの線を描くと画素の並びに沿って段々になるから、でしょうか。
講師講師
そのとおりです。この階段状のギザギザをジャギーと呼びます。問題で聞かれているのは、ジャギーを目立たなくする技法です。選択肢の4つは、それぞれ何を扱う技法だと思いますか。
受験者受験者
アンチエイリアシングは名前に「アンチ」が付いているので、何かを打ち消す技法だと思います。ほかの3つはどれも見た目をきれいにする技法に見えて、違いがよく分かりません。
講師講師
見分けるコツは、その技法が「輪郭の見え方」を扱うのか、「表面の見た目」を扱うのかを考えることです。アンチエイリアシングは、輪郭のすぐ近くにある画素の色を、線の色と背景の色を混ぜた中間色にします。
受験者受験者
中間色にすると、色の境目が一気に変わらず段階的に変わるので、段差が目立たなくなるということですね。それなら傾いた直線の境界を滑らかに見せる、という条件に合います。
講師講師
はい。では、シェーディングはどうでしょう。光源と物体の位置関係から、面の明るさや陰を計算する処理です。
受験者受験者
陰を付けると立体らしく見えますが、扱っているのは面の陰影ですね。輪郭の画素の段差を抑えるわけではないので、条件に合わないと思います。
講師講師
正しい判断です。テクスチャマッピングは、物体の表面に画像や模様を貼り付けて質感を出す技法です。バンプマッピングは、表面の法線、つまり面が向いている方向を少しずつ変えて、陰影の付き方で細かな凹凸があるように見せる技法です。
受験者受験者
バンプマッピングも陰影を使うので、シェーディングと似ていて紛らわしいですね。でも、どちらも表面の質感を表す技法で、境界のギザギザとは関係がないということですね。
講師講師
そうです。シェーディング、テクスチャマッピング、バンプマッピングは、どれも表面の表現に関わる技法です。輪郭を滑らかにすることが目的なのは、アンチエイリアシングだけです。
受験者受験者
整理すると、ジャギーを抑えるのがアンチエイリアシング、陰影がシェーディング、模様を貼るのがテクスチャマッピング、凹凸を見せるのがバンプマッピング、ですね。
講師講師
よくまとまっています。用語の名前だけで覚えようとすると混ざりやすいので、「何を良く見せる技法か」を一言で結び付けておくと、別の問われ方をしても迷いにくくなります。

まとめ

ディスプレイは画素が格子状に並んでいるため、斜めの線の境界には階段状のギザギザ(ジャギー)が出ます。これを抑えるのがアンチエイリアシングで、輪郭付近の画素を線と背景の中間色にして段差を目立たなくします。シェーディングは光源から陰影を計算して立体感を出す処理、テクスチャマッピングは表面に画像や模様を貼る技法、バンプマッピングは法線を変えて凹凸を見せる技法で、いずれも表面の表現を扱います。選択肢を「輪郭の処理」と「表面の処理」に分けると見分けやすくなります。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

コンピュータグラフィックスの表示技法の中から、斜めの線の輪郭に出るギザギザを抑えて滑らかに見せる手法を選ぶ問題です。

解き方の考え方

ディスプレイは正方形の画素が格子状に並んだものなので、斜めの直線をそのまま描くと境界が階段状になります。このギザギザをジャギーと呼びます。問われているのはジャギーを目立たなくする技法なので、各選択肢が「輪郭の見え方」を扱う技法なのか、「陰影・模様・凹凸」といった表面の表現を扱う技法なのかで分けて考えます。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  アンチエイリアシング
    アンチエイリアシングは、輪郭のすぐ近くにある画素の色を、線の色と背景の色を混ぜた中間色にする技法です。こうすると色の境目が段階的に変わるため、階段状の段差が目立たなくなります。傾いた直線の境界を滑らかに見せるという問題の条件に当てはまります。
  2. ×イ  シェーディング
    シェーディングは、光源と物体の位置関係から面の明るさや陰を計算し、立体らしく見せる処理です。扱うのは面の陰影であって、輪郭に出る画素の段差を抑える技法ではないため、条件に合いません。
  3. ×ウ  テクスチャマッピング
    テクスチャマッピングは、物体の表面に画像や模様を貼り付けて質感を出す技法です。表面の見た目を豊かにするもので、境界のギザギザを滑らかにする働きはないため、該当しません。
  4. ×エ  バンプマッピング
    バンプマッピングは、表面の法線の向きを少しずつ変えて、陰影の付き方で細かな凹凸があるように見せる技法です。これも表面の質感を表すもので、輪郭のジャギー対策ではないため、該当しません。

補足

選択肢を「輪郭(境界)の処理」と「表面の見た目の処理」に分けると見分けやすくなります。シェーディング、テクスチャマッピング、バンプマッピングはどれも表面の表現に関わる技法で、輪郭を滑らかにする目的を持つのはアンチエイリアシングだけです。

POINT

  • 斜線や曲線の境界に画素格子のせいで出る階段状のギザギザを、ジャギーといいます。
  • アンチエイリアシングは、輪郭付近の画素を周囲と混ぜた中間色にして、ジャギーを目立たなくする技法です。
  • シェーディングは、光源との位置関係から陰影を計算して立体感を出す処理です。
  • テクスチャマッピングは表面に画像や模様を貼る技法で、バンプマッピングは法線を変えて凹凸を表す技法です。

※出典:平成30年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問25