販売予測に適した技術はどう見分ける?
ITパスポート試験 令和2年度10月 問4 / ビジネスインダストリ › ビジネスシステム
過去問にチャレンジ
コンビニエンスストアを全国にチェーン展開するA社では,過去10年間にわたる各店舗の詳細な販売データが本部に蓄積されている。これらの販売データと,過去10年間の気象データ,及び各店舗近隣のイベント情報との関係を分析して,気象条件,イベント情報と商品の販売量との関連性を把握し,1週間先までの天気予報とイベント情報から店舗ごとの販売予想をより高い精度で行うシステムを構築したい。このとき活用する技術として,最も適切なものはどれか。
- ア
IoTを用いたセンサーなどからの自動データ収集技術
- イ
仮想空間で現実のような体験を感じることができる仮想現実技術
- ウ
ディープラーニングなどのAI技術
- エ
表計算ソフトを用いて統計分析などを行う技術
会話形式の解説
講師この問題では、データを使って何をしたいのかに注目します。目的は店舗ごとの販売量を予測することです。
受験者販売データは既にあるので、新しく集める技術を選ぶ問題ではなさそうです。
講師そのとおりです。IoTによるセンサーなどからの自動収集は、情報を集める技術です。収集だけでは、気象やイベントと販売量の関係を学んで予測する目的は満たせません。
受験者では、過去の販売量と、そのときの天気やイベントを対応させて考えるのですね。
講師はい。その関係を過去のデータから学び、今後の天気予報とイベント情報を使って販売量を予測するには、ディープラーニングなどのAI技術が最も適切です。
受験者表計算ソフトでも統計分析はできますよね。どう区別すればよいですか。
講師表計算ソフトでも集計や統計分析はできます。ただ、この問題では多数の店舗の詳細なデータから複数の要因との関係を学び、予測に活用したいので、AI技術を選びます。
受験者仮想現実は、販売量の予測とは目的が違いますね。
講師そうです。仮想現実は、仮想空間で現実に近い体験を提供する技術です。販売データの関係を学んで予測する用途には合いません。
受験者収集、体験、分析、予測のうち、ここでは予測が目的だから、過去の関係を学べるAI技術が答えなのですね。
講師はい。技術の名前だけで選ばず、蓄積済みのデータを使って何を実現したいかを確かめると判断しやすくなります。
まとめ
この問題の目的は、蓄積済みの販売データと気象・イベント情報から、店舗ごとの販売量を予測することです。過去のデータにある関係を学び、今後の情報を予測に使えるAI技術が最も適切です。IoTは情報の収集、仮想現実は体験の提供に使う技術です。表計算ソフトでも統計分析はできますが、この問題の予測用途ではAI技術を選びます。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
過去の販売実績と気象・イベントの関係を学習し、将来の販売量を予測する技術を問う問題です。正解はウのAI技術です。
解き方の考え方
まず、目的がデータの収集ではなく、蓄積済みのデータを使った販売予測であることに注目します。過去の販売量と、そのときの気象条件やイベント情報を対応させて、予測に使える関係を学習します。その関係を基に、今後の天気予報やイベント情報から販売量を予測するので、AI技術が最も適切です。
選択肢ごとの解説
- ×ア IoTを用いたセンサーなどからの自動データ収集技術IoTによる自動データ収集は、センサーなどを通じて情報を集めるための技術です。本問では既にデータが蓄積されており、収集だけでは気象条件などと販売量の関係を学習して予測する目的を満たせません。
- ×イ 仮想空間で現実のような体験を感じることができる仮想現実技術仮想現実は、仮想空間で現実に近い体験を提供する技術です。販売データなどの関係を学習し、将来の販売量を予測するという本問の目的には合いません。
- ○ウ ディープラーニングなどのAI技術ディープラーニングなどのAI技術は、過去の販売実績と気象・イベントの関係を学習するために活用できます。学習したモデルに今後の天気予報やイベント情報を入力し、店舗ごとの販売量を予測する仕組みを構築できます。
- ×エ 表計算ソフトを用いて統計分析などを行う技術表計算ソフトでも、集計や統計分析は行えます。ただし、本問のように多数の店舗の詳細なデータから複数の要因の関係を学習し、販売予測に活用する用途では、AI技術が最も適切です。
POINT
- 技術を選ぶときは、目的が収集・体験・分析・予測のどれに当たるかを確認します。
- AIは、過去のデータから学習した関係を将来の予測に活用できます。
- 表計算ソフトでも統計分析はできますが、扱うデータや予測の目的に応じて適切な技術を選びます。
