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QC七つ道具の見分け方:棒グラフと累積百分率の折れ線を使う図

ITパスポート試験 令和4年度 問31 / 企業活動 › 業務分析・データ利活用

過去問にチャレンジ

令和4年度 問31

コールセンターの顧客サービスレベルを改善するために,顧客から寄せられたコールセンター対応に関する苦情を分類集計する。苦情の多い順に,件数を棒グラフ,累積百分率を折れ線グラフで表し,対応の優先度を判断するのに適した図はどれか。

  1. ア

    PERT図

  2. イ

    管理図

  3. ウ

    特性要因図

  4. エ

    パレート図

会話形式の解説

講師講師
今回は品質管理で使う図表の問題です。問題文のうち、図の形を決めている語句は「多い順に」「棒グラフ」「累積百分率」「折れ線グラフ」の4つです。この4つを全部満たす図を探しましょう。
受験者受験者
図の名前がどれも似た雰囲気で迷います。苦情の原因を調べるという話なので、原因を整理する特性要因図かなとも思いました。
講師講師
そこは引っかかりやすいところです。特性要因図は、ある結果と、それに影響する要因との関係を体系的に整理した図です。形が魚の骨に似ているので、フィッシュボーン図や魚骨図とも呼ばれます。原因を洗い出すための図なので、件数の棒グラフや累積百分率の折れ線は描きません。
受験者受験者
では管理図はどうですか。名前に「管理」と付いているので、サービスレベルの改善にも使えそうに感じます。
講師講師
管理図は、中心線と上下の管理限界線を引き、特性値を時間の順に打点していく図です。工程が安定しているか、異常な変動が起きていないかを見るために使います。時間に沿った変化を追う図なので、項目を件数順に並べて優先度を決める用途には使いません。
受験者受験者
PERT図は、プロジェクトの日程の話で出てきた気がします。
講師講師
そのとおりです。PERT図はアローダイアグラムとも呼ばれ、作業を矢印、結合点を丸で表します。作業の順序や依存関係をつないでスケジュールを組むための図なので、苦情の件数とは関係がありません。
受験者受験者
そうすると、残ったパレート図が、多い順の棒グラフに累積百分率の折れ線を重ねた図ということですね。
講師講師
はい。パレート図は項目を件数の多い順に棒グラフで並べ、その累積百分率を折れ線で重ねた複合グラフです。どの項目が全体の多くを占めるかが一目でわかるので、どの苦情から先に対策するかを判断するのに向いています。
受験者受験者
累積百分率というのは、上から順に割合を足していった値という理解で合っていますか。
講師講師
合っています。上位の項目から順に割合を足し上げた値です。パレート図を描くと、上位の少数の項目が全体の大部分を占めていることが多いとわかります。ただし、必ず80対20になるわけではありません。また、売上を商品ごとに重点管理するABC分析でもパレート図が使われます。「多い順の棒グラフ」と「累積百分率の折れ線」が出てきたらパレート図、と覚えておきましょう。

まとめ

件数を多い順に並べた棒グラフに累積百分率の折れ線を重ねた図はパレート図で、改善の優先順位を決めるのに使います。管理図は中心線と管理限界線を使い、工程の安定や異常を時間の順に監視する図です。特性要因図は結果と原因の関係を魚の骨の形で整理する図で、PERT図は作業の順序関係と日程を表す図です。図の形を表す語句と、それぞれの図の目的を結び付けると選択肢を絞り込めます。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

苦情を件数の多い順に並べた棒グラフと、累積百分率の折れ線を組み合わせた図が何かを問う問題です。品質管理でよく使う図表を、それぞれの目的から見分けられるかが試されます。

解き方の考え方

問題文の中で図の形を決めている語句は、「多い順に」「棒グラフ」「累積百分率」「折れ線グラフ」の4つです。まず、それぞれの選択肢の図が何を表すためのものかを思い出します。次に、件数の多い順や累積の割合を表せる図かどうかで選択肢を絞り込みます。そうすると、条件をすべて満たすのはパレート図だけだとわかります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  PERT図
    アのPERT図はアローダイアグラムとも呼ばれ、作業を矢印、結合点を丸で表します。作業の順序や依存関係をつなぎ、スケジュールを組むために使う図です。苦情の件数や累積の割合を示すための図ではないため、この問題には合いません。
  2. ×イ  管理図
    イの管理図は、中心線と上下の管理限界線を引き、特性値を時間の順に打点していく図です。工程が安定しているか、異常な変動が起きていないかを見るために使います。時間の流れに沿った変化を追う図なので、項目を件数順に並べて優先度を決める用途には使いません。
  3. ×ウ  特性要因図
    ウの特性要因図は、ある結果と、それに影響する要因との関係を体系的に整理した図です。形が魚の骨に似ているため、フィッシュボーン図や魚骨図とも呼ばれます。原因を洗い出すための図であり、件数を棒グラフで示したり、累積百分率を折れ線で示したりはしません。
  4. ○エ  パレート図
    エのパレート図は、項目を件数の多い順に棒グラフで並べ、その累積百分率を折れ線で重ねた複合グラフです。問題文が示す図の形と一致します。どの項目が全体の多くを占めるかが一目でわかるため、どの苦情から先に対策するかを判断するのに適しています。

補足

累積百分率とは、上位の項目から順に割合を足し上げていった値のことです。パレート図を描くと、上位の少数の項目が全体の大部分を占めていることが多いとわかりますが、必ず80対20になるわけではありません。売上を商品ごとに重点管理するABC分析でも、パレート図が使われます。

POINT

  • 「多い順の棒グラフ」と「累積百分率の折れ線」の組み合わせは、パレート図を見分ける目印です。
  • パレート図は、多くの項目の中から重要なものを見つけ、改善の優先順位を決めるために使います。
  • 管理図は、管理限界線を使って工程の安定と異常を時間の順に監視する図です。
  • 特性要因図は、結果と原因の関係を魚の骨の形で整理する図です。
  • PERT図は作業の順序関係と日程を表す図で、件数や累積の割合を示す用途には向きません。

※出典:令和4年度 ITパスポート試験 問31