RAID0とRAID1で実際に使える容量はどう決まるか
ITパスポート試験 令和5年度 問63 / システム構成要素 › システムの構成
過去問にチャレンジ
容量が500GバイトのHDDを2台使用して,RAID0,RAID1を構成したとき,実際に利用可能な記憶容量の組合せとして,適切なものはどれか。

- ア
RAID0:1Tバイト,RAID1:1Tバイト
- イ
RAID0:1Tバイト,RAID1:500Gバイト
- ウ
RAID0:500Gバイト,RAID1:1Tバイト
- エ
RAID0:500Gバイト,RAID1:500Gバイト
会話形式の解説
講師今回はRAIDの問題です。同じ500GバイトのHDD2台でも、RAID0とRAID1では実際に使える容量が変わります。それぞれがデータをどう書き込むかに注目してください。
受験者RAIDは複数のディスクをまとめて使う仕組みでしたよね。ただ、0と1のどちらがどういう動きなのかで、いつも迷ってしまいます。
講師RAID0はストライピングといって、データを2台に分けて書き込む方式です。RAID1はミラーリングといって、同じデータを2台に書き込む方式です。
受験者RAID0は分けて書くだけで複製がないので、2台分をそのまま使えるということですか。500G+500Gで1Tバイトになりますね。
講師そのとおりです。では、RAID1はどうなるでしょうか。
受験者同じデータを2台に書くので、片方はもう片方のコピーになります。使えるのは1台分の500Gバイトだと思います。
講師正しいです。ですから、RAID0が1Tバイト、RAID1が500Gバイトという組合せが正解です。どちらも1Tバイトとする選択肢は、RAID1の複製の分を考えていないので誤りです。どちらも500Gバイトとする選択肢は、RAID0でも容量が減ると考えている点が誤りです。
受験者RAID0が500Gバイト、RAID1が1Tバイトという選択肢は、値が入れ替わっているだけですね。私はこの逆の組合せを選んでしまいそうです。
講師そこは取り違えやすいところです。複製を持たないRAID0のほうが容量を多く使えて、複製を持つRAID1は容量効率が下がる、と押さえておくと見分けられます。
受験者0は分けて書くので全部使える、1は同じものを書くので半分になる、と覚えればよさそうです。
講師それで判断できます。容量とは逆に、耐障害性はRAID1のほうが高いです。RAID0は高速ですが、1台故障しただけで全データを失うおそれがあります。RAID1は1台が故障してもデータが残ります。ただし、RAIDは誤って削除したデータまでは守れないので、バックアップの代わりにはなりません。
まとめ
500GバイトのHDD2台でRAIDを組む場合、RAID0(ストライピング)は複製を持たないため2台合計の1Tバイトを使えます。RAID1(ミラーリング)は同じデータを2台に書き込むため、使えるのは1台分の500Gバイトです。したがって「RAID0:1Tバイト、RAID1:500Gバイト」が正しい組合せです。RAID0は高速ですが耐障害性がなく、RAID1は容量が減る代わりに1台が故障してもデータが残ります。RAIDはバックアップの代わりにはなりません。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
500GバイトのHDD2台でRAID0とRAID1をそれぞれ構成したとき、実際に使える記憶容量がいくらになるかを問う問題です。RAIDの各レベルがデータをどう書き込むかを理解しているかが問われます。
解き方の考え方
まず、RAID0はストライピング(データを2台に分けて書き込む方式)、RAID1はミラーリング(同じデータを2台に書き込む方式)であることを思い出します。RAID0は複製を持たないので、2台の容量をすべて使えます。計算すると500G+500G=1,000Gバイト=1Tバイトです。RAID1は片方がもう片方の複製になるので、使えるのは1台分の500Gバイトです。「RAID0が1Tバイト、RAID1が500Gバイト」という組合せはイだけで、正解と一致します。
選択肢ごとの解説
- ×ア RAID0:1Tバイト,RAID1:1TバイトRAID0の1Tバイトは正しいものの、RAID1も1Tバイトとしている点が誤りです。RAID1は同じデータを2台に書き込むので、2台分の容量は使えません。使えるのは1台分の500Gバイトです。
- ○イ RAID0:1Tバイト,RAID1:500GバイトRAID0は2台の合計である1Tバイト(500G+500G)、RAID1は複製を除いた1台分の500Gバイトで、どちらも正しい値です。したがって、これが正しい組合せです。
- ×ウ RAID0:500Gバイト,RAID1:1TバイトRAID0を500Gバイト、RAID1を1Tバイトとしており、二つの値が入れ替わっています。複製を持たないRAID0のほうが容量を多く使え、複製を持つRAID1は容量効率が下がります。
- ×エ RAID0:500Gバイト,RAID1:500GバイトRAID1の500Gバイトは正しいものの、RAID0も500Gバイトとしている点が誤りです。RAID0は冗長データを持たないので、2台分の1Tバイトをすべて使えます。
補足
番号が大きいほど高性能だとか、RAID1のほうが容量が大きいとか思い込んで、RAID0とRAID1の値を逆にしてしまうのがよくある間違いです。「0は分けて書くので全部使える、1は同じものを書くので半分になる」と覚えておくと判断しやすくなります。なお、RAIDはディスク故障への備えですが、誤って削除したデータまでは守れないため、バックアップの代わりにはなりません。
POINT
- RAID0(ストライピング)は複製を持たないので、使える容量はディスク全台の合計になります。
- RAID1(ミラーリング)は同じデータを複数台に書き込むので、2台構成なら使える容量は1台分です。
- RAID0は高速ですが耐障害性はなく、1台が故障しただけで全データを失うおそれがあります。
- RAID1は使える容量が減る代わりに、1台が故障してもデータが残るので耐障害性が上がります。
