マナビングITパスポート

NASの意味とRAID・SSIDとの見分け方

ITパスポート試験 令和8年度 問87 / システム構成要素 › システムの構成

過去問にチャレンジ

令和8年度 問87

NASの説明として,適切なものはどれか。

  1. ア

    PCやスマートフォンなどからネットワーク経由で利用できるように,ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置

  2. イ

    記憶媒体上のデータの位置や書込み順序に関係なく,求めるデータに直接アクセスできるファイル形式

  3. ウ

    複数の記憶装置を1台の装置として管理し,データを分散して格納することによってアクセスの高速化や耐障害性の向上を図る技術

  4. エ

    無線LANのネットワークを識別するために用いられる文字列

会話形式の解説

講師講師
今回はNASという略語の意味を問う問題です。選択肢には、記憶装置やネットワークに関係する別の用語の説明が混ざっています。まずは略語を元の言葉に戻すところから始めましょう。
受験者受験者
NASは名前を見たことがある程度です。アルファベット3文字の略語が多くて、どれがどれだか混ざってしまいます。
講師講師
NASはNetwork Attached Storageの略です。直訳すると「ネットワークに接続されたストレージ」で、ストレージはデータを保存する記憶装置のことです。ですから、「ネットワーク」と「記憶装置」の両方が入っている説明を探します。
受験者受験者
それなら、ネットワークに直接接続して、PCやスマートフォンから使う外部記憶装置という説明が当てはまりそうです。
講師講師
そのとおりです。NASの定義そのものです。LANやWi-Fiにつながった複数の端末からファイルを保存したり見たりできるので、ファイル共有に向いています。
受験者受験者
複数の記憶装置を1台として管理して、高速化や耐障害性の向上を図るという説明も、記憶装置の話なので迷いました。これはNASではないのですか。
講師講師
そこがいちばん紛らわしいところです。その説明はRAIDという技術のものです。耐障害性とは、故障が起きてもデータを失いにくい性質のことです。NASの内部でRAIDを使う製品はよくありますが、NASは「ネットワークにつなぐ装置」、RAIDは「複数のディスクをまとめて使う技術」で、別の概念です。
受験者受験者
装置の名前と、その中で使われる技術の名前を区別すればよいのですね。無線LANを識別する文字列というのは、Wi-Fiにつなぐときに選ぶ名前のことでしょうか。
講師講師
はい、それはSSIDです。無線LANの接続先を選ぶための名前で、記憶装置ではありません。残りの、データの位置や書込み順序に関係なく目的のデータに直接アクセスできるという説明は、ランダムアクセス(直接アクセス)のことです。これはデータの読み書きのしかたの説明で、装置の説明ではありません。
受験者受験者
整理すると、NASはネットワーク経由で共有する記憶装置、RAIDは複数のディスクをまとめる技術、SSIDは無線LANの名前、ランダムアクセスはアクセスのしかた、ということですね。
講師講師
よく整理できています。補足すると、USBなどで1台のPCにだけつなぐ外付けHDDは、ネットワーク経由で共有するNASとは使い方が違います。「記憶装置だからNAS」と早合点せず、ネットワークにつないで共有するかどうかに注目してください。

まとめ

NASはNetwork Attached Storageの略で、ネットワークに直接接続し、PCやスマートフォンなど複数の端末からファイルを保存・共有できる外部記憶装置です。複数の記憶装置をまとめて高速化や耐障害性の向上を図る技術はRAIDで、NASの内部で使われることはあっても別の概念です。無線LANのネットワークを識別する文字列はSSID、データの位置や順序に関係なく直接アクセスできる方式はランダムアクセスです。略語を元の言葉に戻し、「ネットワーク」と「記憶装置」の両方を含む説明を選ぶのが確実な解き方です。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

NAS(Network Attached Storage)とは何かを問う問題です。似た分野の用語であるRAID、SSID、ランダムアクセスと区別できるかが問われています。

解き方の考え方

まず略語を展開します。Network Attached Storageは「ネットワークに接続されたストレージ(記憶装置)」という意味なので、「ネットワーク」と「記憶装置」の両方を含む説明を探します。次に、残りの選択肢がそれぞれ別の用語の説明になっていないかを確かめます。そうすると、RAID、SSID、ランダムアクセスの説明が混ざっていることに気づけます。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  PCやスマートフォンなどからネットワーク経由で利用できるように,ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置
    ネットワークに直接接続して、PCやスマートフォンから使う外部記憶装置という説明は、NASの定義そのものです。NASを使うと、LANやWi-Fiにつながった複数の端末からファイルを保存したり参照したりでき、ファイル共有に向いています。
  2. ×イ  記憶媒体上のデータの位置や書込み順序に関係なく,求めるデータに直接アクセスできるファイル形式
    データの位置や書込み順序に関係なく、目的のデータに直接アクセスできるという説明は、ランダムアクセス(直接アクセス)を指しています。これはデータへのアクセスの仕方に関する説明で、NASという装置の説明ではありません。
  3. ×ウ  複数の記憶装置を1台の装置として管理し,データを分散して格納することによってアクセスの高速化や耐障害性の向上を図る技術
    複数の記憶装置を1台として管理し、データを分散して格納することで高速化や耐障害性の向上を図る技術は、RAIDです。NASの内部でRAIDが使われることはありますが、NASとRAIDは別の概念です。
  4. ×エ  無線LANのネットワークを識別するために用いられる文字列
    無線LANのネットワークを識別するための文字列は、SSIDです。SSIDは無線LANの接続先を選ぶときに使う名前で、記憶装置であるNASとは関係がありません。

補足

NASの中にRAIDを組み込んだ製品はよくあるため、ウの説明をNASと取り違えやすい点に注意してください。NASは「ネットワークにつなぐ装置」、RAIDは「複数のディスクをまとめて使う技術」と区別して覚えると整理しやすくなります。なお、USBなどで1台のPCにだけつなぐ外付けHDDは、ネットワーク経由で共有するNASとは使い方が異なります。

POINT

  • NASはNetwork Attached Storageの略で、ネットワークに直接接続して使う外部記憶装置です。
  • NASを使うと、PCやスマートフォンなど複数の端末がネットワーク経由でファイルを保存・共有できます。
  • 複数の記憶装置をまとめて高速化や耐障害性の向上を図る技術はRAIDで、NASとは別の概念です。
  • 無線LANのネットワークを識別する文字列はSSIDです。

※出典:令和8年度 ITパスポート試験 問87