アプリを提供するサービス形態の名称とISPとの区別
ITパスポート試験 令和8年度 問19 / システム戦略 › ソリューションビジネス
過去問にチャレンジ
サーバ上にインストールされたアプリケーションソフトウェアを,インターネット経由で利用者に提供する事業者,又はそのサービス形態として,適切なものはどれか。
- ア
ASP
- イ
ISP
- ウ
アウトソーシング
- エ
データウェアハウス
会話形式の解説
講師今回は、サーバ上のアプリケーションをインターネット経由で利用者に提供する事業者やサービス形態の名前を問う問題です。注目する点は「サーバ上のアプリケーション」と「インターネット経由で提供する」の2つです。
受験者ASPとISPがどちらも選択肢にあって迷いました。どちらも「〜サービスプロバイダ」だったと思うのですが、違いがあいまいです。
講師どちらも末尾は「Service Provider」、つまりサービスを提供する事業者という意味です。違いは頭文字にあります。ASPはApplication Service Provider、ISPはInternet Service Providerの略です。
受験者では、アプリケーションを提供するのがASPで、ISPはインターネットそのものを提供するということですか。
講師そのとおりです。ISPはインターネットへの接続サービス、つまり回線接続などの通信の土台を提供する事業者です。アプリケーションを提供するわけではありません。一方でASPは、サーバ上のアプリケーションをネットワーク経由で提供します。利用者は自分の端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、自社でサーバを持つ必要もありません。問題文と合うのはASPです。
受験者アウトソーシングも外部のサービスを使うという点では近い気がしました。これは違うのでしょうか。
講師アウトソーシングは、自社の業務の一部または全部を外部の専門業者に委託することです。業務を任せることを指す言葉で、アプリケーションをインターネット経由で提供するサービス形態の名前ではありません。
受験者データウェアハウスは「倉庫」という意味なので、データを保管する場所のことですか。
講師はい。あちこちに分散しているデータを統合して蓄積したデータベースで、分析や意思決定の支援に使われます。ソフトウェアを提供する事業やサービス形態を指す言葉ではありません。
受験者提供するものがアプリケーションならASP、接続回線ならISP、業務の委託ならアウトソーシング、データの保管庫ならデータウェアハウス、と分ければよいのですね。
講師その整理で大丈夫です。ASPとISPは名前が似ているため、この問題でも選択肢に並んでいます。頭文字のAとIで、提供するものを思い出してください。それから、ASPは現在のSaaSとほぼ同じ考え方です。SaaSという名前で出題されることも多いので、あわせて覚えておくと安心です。
まとめ
この問題は、サーバ上のアプリケーションをインターネット経由で利用者に提供する事業者やサービス形態の名称を問うもので、正解はASP(Application Service Provider)です。ISP(Internet Service Provider)はインターネットへの接続サービスを提供する事業者で、アプリケーションは提供しません。アウトソーシングは業務の一部または全部を外部の専門業者に委託すること、データウェアハウスは分析や意思決定支援のためにデータを統合・蓄積したデータベースです。何を提供するかで用語を切り分けると判断しやすく、ASPは現在のSaaSとほぼ同じ考え方として押さえておくとよいでしょう。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
サーバ上のアプリケーションをインターネット経由で利用者に提供する事業者やサービス形態を何と呼ぶかを問う問題です。似た略語のISPや、外部委託を意味するアウトソーシングとの区別がポイントになります。
解き方の考え方
問題文の要点は「サーバ上のアプリケーション」を「インターネット経由で提供する」という2点です。まず各用語が何を提供するのかを思い出しましょう。提供するものがアプリケーションなのか、接続回線なのか、業務の代行なのか、データの保管庫なのかで切り分けると、アプリケーションを提供するのはASPだけだと分かります。
選択肢ごとの解説
- ○ア ASPASPはApplication Service Providerの略です。サーバ上のアプリケーションをネットワーク経由で利用者に提供する事業者、またはそのサービス形態を指すため、問題文と合致します。利用者は自分の端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、自社でサーバを持つ必要もありません。
- ×イ ISPISPはInternet Service Providerの略で、インターネットへの接続サービスを提供する事業者です。役割は回線接続などの通信基盤を提供することであり、アプリケーションを提供する事業者を指す語ではありません。
- ×ウ アウトソーシングアウトソーシングは、自社の業務の一部または全部を外部の専門業者に委託することです。委託する範囲や方法を問わない広い概念であり、アプリケーションをインターネット経由で提供するサービス形態を指す語ではありません。
- ×エ データウェアハウスデータウェアハウスは、あちこちに分散しているデータを統合して蓄積したデータベースです。意思決定の支援や分析のために使われるもので、ソフトウェアを提供する事業やサービス形態を指す語ではありません。
補足
ASPとISPは名前が似ているため、引っかけとしてよく並べられます。末尾が同じ「Service Provider」なので、頭文字のA(Application)とI(Internet)のどちらかで、提供するものを見分けましょう。また、ASPと同じ考え方の用語として、現在はSaaSという名前で出題されることも多いので、あわせて押さえておくと安心です。
POINT
- ASPは、サーバ上のアプリケーションをネットワーク経由で提供する事業者またはサービス形態のことです。
- ISPはインターネット接続サービスを提供する事業者で、アプリケーションは提供しません。
- アウトソーシングは、業務を外部の専門業者に委託することを広く指す言葉です。
- データウェアハウスは、分析や意思決定支援のためにデータを統合・蓄積したデータベースです。
- ASPは、現在のSaaSとほぼ同じ考え方として理解しておくとよいでしょう。
