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コンカレントエンジニアリングを採用する目的を考える

ITパスポート試験 令和8年度 問18 / ビジネスインダストリ › エンジニアリングシステム

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令和8年度 問18

コンカレントエンジニアリングを採用する目的として,最も適切なものはどれか。

  1. ア

    開発期間や納期の短縮

  2. イ

    開発製品におけるセキュリティの確保

  3. ウ

    開発製品の省エネルギー性能の確保

  4. エ

    開発製品への最新技術の活用

会話形式の解説

講師講師
今回は、コンカレントエンジニアリングという開発手法の目的を問う問題です。用語の意味が分かれば答えが決まるので、まず「コンカレント」が何を表すかに注目してください。
受験者受験者
カタカナ語なので、正直あまり自信がありません。開発製品の話なので、セキュリティや省エネ、最新技術の活用もどれも大事そうに見えて迷います。
講師講師
「concurrent」は「同時に」「並行して」という意味です。コンカレントエンジニアリングは、設計や生産準備などの工程を同時並行で進める手法です。つまり、製品の中身ではなく工程の進め方についての手法です。
受験者受験者
工程を重ねて進めるなら、全体にかかる時間は短くなりますね。だから開発期間や納期の短縮が目的、ということですか。
講師講師
そのとおりです。関係部門が早い段階から情報を共有して連携するので、一工程ずつ順番に進める方式より全体の期間が短くなります。後工程での手戻り、つまり前の工程に戻ってやり直すことが減り、問題を早く見つけやすいことも期間の短縮につながります。
受験者受験者
セキュリティの確保は違うのですね。設計の段階から関わるなら、セキュリティにも効きそうに思えたのですが。
講師講師
セキュリティは、企画・設計の段階から対策を組み込む「セキュリティ・バイ・デザイン」などの考え方で扱われるテーマです。工程を並行化する手法の主な目的ではありません。
受験者受験者
省エネルギー性能の確保や最新技術の活用も、製品にどんな性能を求めるか、どの技術を使うかという話なので、工程の進め方とは別ということですね。
講師講師
はい。省エネは製品に求める要求事項の一つで、環境に配慮した設計といった別の観点で扱われます。最新技術を使うかどうかは、技術開発戦略や技術導入の方針として決めることです。どちらもこの手法が直接ねらうものではありません。
受験者受験者
「コンカレント=同時並行=期間短縮」と結びつけて覚えておきます。工程を順番に進める従来の方式には名前があるのでしょうか。
講師講師
従来の方式はシーケンシャル型(シーケンスエンジニアリング)と呼ばれます。補足すると、コンカレントエンジニアリングには副次的にコスト低減や品質向上の効果も期待できます。一方で、工程を並行して進めるぶん仕様変更の影響が広がりやすく、管理や調整が難しくなる面もあります。

まとめ

コンカレントエンジニアリングは、設計や生産準備などの開発工程を同時並行で進める手法で、主な目的は開発期間や納期の短縮です。関係部門が早い段階から情報を共有するので、後工程での手戻りが減り、問題を早く見つけられます。セキュリティの確保、省エネルギー性能、最新技術の活用は、製品の要求事項や技術方針の話で、工程の進め方を変えるこの手法の目的ではありません。工程を順番に進める従来の方式はシーケンシャル型と呼ばれます。副次的にコスト低減や品質向上も期待できますが、仕様変更の影響が広がりやすく、調整が難しくなる面もあります。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

コンカレントエンジニアリングという開発手法が何を主な目的としているかを問う問題です。

解き方の考え方

まず、コンカレントエンジニアリングがどのような進め方の手法かを思い出します。「concurrent」は「同時に」「並行して」という意味で、設計や生産準備などの工程を同時並行で進める手法です。工程を重ねて進めれば全体の所要期間は短くなるので、目的は期間の短縮だと判断できます。ほかの選択肢は、製品に求める性能や開発方針の話で、工程の進め方とは関係がありません。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  開発期間や納期の短縮
    開発期間や納期の短縮という説明は、この手法の主な目的と一致します。関係部門が早い段階から情報を共有し、各工程を並行して進めるので、一工程ずつ順番に進める方式より全体の期間が短くなります。後工程での手戻りが減り、問題を早く見つけやすくなることも、期間短縮につながります。
  2. ×イ  開発製品におけるセキュリティの確保
    セキュリティの確保は、工程を並行化する手法の主な目的ではありません。セキュリティは、企画・設計の段階から対策を組み込む「セキュリティ・バイ・デザイン」などの考え方で扱われるテーマです。
  3. ×ウ  開発製品の省エネルギー性能の確保
    省エネルギー性能の確保は、製品に求める要求事項の一つです。工程の進め方を変えるこの手法が直接ねらうものではありません。省エネは、環境に配慮した設計といった別の観点で扱われます。
  4. ×エ  開発製品への最新技術の活用
    最新技術を活用するかどうかは、技術開発戦略や技術導入の方針として決めることです。工程を同時並行で進める手法の目的とは別の話なので、この選択肢は当てはまりません。

補足

この問題の選択肢にはありませんが、別の問題では、コスト低減や品質向上がこの手法の副次的な効果として問われることがあります。注意点として、工程を並行して進めるぶん仕様変更の影響が広がりやすく、管理や調整が難しくなる面もあります。

POINT

  • コンカレントエンジニアリングは、開発の各工程を同時並行で進める手法です。
  • 関係部門が早い段階から情報を共有して連携するので、後工程での手戻りが減り、問題を早く見つけられます。
  • 主な目的は、開発期間や納期の短縮です。
  • 工程を順番に進める従来の方式は、シーケンシャル型(シーケンスエンジニアリング)と呼ばれます。

※出典:令和8年度 ITパスポート試験 問18