マナビング基本情報技術者

DRAMの特徴は何か、SRAM・フラッシュメモリとどう見分けるか

基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問21 / コンピュータ構成要素 › メモリ

過去問にチャレンジ

平成30年度秋期 午前 問21

DRAMの説明として,適切なものはどれか。

  1. ア

    1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり,電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。

  2. イ

    不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり,SSDに用いられる。

  3. ウ

    メモリセルはフリップフロップで構成され,キャッシュメモリに用いられる。

  4. エ

    リフレッシュ動作が必要なメモリであり,PCの主記憶として用いられる。

会話形式の解説

講師講師
今回は、半導体メモリのうちDRAMの説明を選ぶ問題です。各選択肢は別々のメモリの特徴を表しています。揮発性か不揮発性か、記憶の仕組み、用途の3点に注目して見ていきましょう。
受験者受験者
DRAMは主記憶に使われるメモリだったと思います。ただ、SRAMとの違いがあいまいで、フリップフロップの話が出てくると迷ってしまいます。
講師講師
では最初に、揮発性かどうかを確かめます。揮発性とは、電源を切るとデータが消える性質のことです。DRAMはコンデンサに電荷をためて記憶する方式で、電源を切ると内容が消えます。DRAMは揮発性と不揮発性のどちらでしょうか。
受験者受験者
揮発性です。そうすると「不揮発性」と書かれている選択肢は、その時点で外せますね。
講師講師
そのとおりです。バイト単位で消去と書込みができ、電源を切ってもデータが残るという説明はEEPROMの特徴です。NAND型とNOR型があってSSDに使われるという説明は、フラッシュメモリのことです。どちらも不揮発性なので、DRAMには当てはまりません。
受験者受験者
残るのは、フリップフロップでキャッシュメモリに使うという説明と、リフレッシュが必要で主記憶に使うという説明です。どちらも揮発性のメモリの話に見えます。
講師講師
ここで記憶の仕組みを比べます。フリップフロップは、0か1の状態を保ち続ける回路です。メモリセルをフリップフロップで作り、キャッシュメモリに使うのはSRAMの特徴です。DRAMはコンデンサの電荷で記憶するので、セルの構成が違います。
受験者受験者
コンデンサの電荷だと、時間がたつと抜けていくのでしょうか。それでリフレッシュが必要になるのですか。
講師講師
はい。リフレッシュとは、電荷が減って内容が失われる前に、定期的に書き直す動作のことです。また、DRAMは集積度を上げやすく、大容量で低価格にしやすいので、PCの主記憶に使われます。リフレッシュが必要で主記憶に使うという説明は、2点ともDRAMの特徴に合います。
受験者受験者
整理すると、DRAMはコンデンサで記憶するのでリフレッシュが必要で、主記憶向けです。SRAMはフリップフロップなのでリフレッシュが不要で高速、キャッシュ向けです。不揮発性で、バイト単位で書き換えられるのがEEPROM、SSDに使われるのがフラッシュメモリですね。
講師講師
よく整理できています。補足すると、DRAMとSRAMはどちらも揮発性メモリなので、揮発性かどうかだけでは区別できません。リフレッシュが必要かどうかと、主記憶かキャッシュかを組で見て見分けるのが確実です。

まとめ

DRAMはコンデンサに電荷をためて記憶する揮発性メモリで、電荷が時間とともに減るため定期的なリフレッシュが必要です。集積度を上げやすく大容量・低価格にしやすいので、PCの主記憶に使われます。不揮発性でバイト単位で書き換えられるのはEEPROM、NAND型・NOR型があってSSDに使われるのはフラッシュメモリです。フリップフロップで記憶し、キャッシュメモリに使われるのはSRAMです。DRAMとSRAMはどちらも揮発性なので、リフレッシュの要否と用途を組で見て見分けます。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

DRAMの性質と主な用途を、EEPROM・フラッシュメモリ・SRAMといった他の半導体メモリと見分けられるかを問う問題です。

解き方の考え方

まず、DRAMがコンデンサに電荷をためて記憶する揮発性メモリだという点を押さえます。そうすると、「不揮発性」と書かれた選択肢はその時点で外せます。残った選択肢は、記憶素子の構成と用途がDRAMに合うかどうかで判断します。電荷が時間とともに抜けていくので定期的な再書込み(リフレッシュ)が必要なこと、大容量にしやすく主記憶に向くことの2点が決め手になります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり,電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。
    バイト単位で消去と書込みができる不揮発性メモリの説明で、EEPROMの特徴に当たります。DRAMは電源を切ると内容が消える揮発性メモリなので、「電源遮断時もデータを保持する」という点が合いません。
  2. ×イ  不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり,SSDに用いられる。
    NAND型とNOR型があり、SSDに使われる不揮発性メモリの説明で、これはフラッシュメモリのことです。DRAMは揮発性なので当てはまりません。
  3. ×ウ  メモリセルはフリップフロップで構成され,キャッシュメモリに用いられる。
    メモリセルをフリップフロップで構成し、キャッシュメモリに使うという説明はSRAMの特徴です。DRAMは電荷をコンデンサにためて記憶する方式なので、セルの構成が異なります。
  4. ○エ  リフレッシュ動作が必要なメモリであり,PCの主記憶として用いられる。
    DRAMはコンデンサの電荷で記憶するため、電荷が時間とともに減っていきます。そのため定期的なリフレッシュが必要です。また集積度を上げやすく、大容量で低価格にしやすいことから、PCの主記憶に使われています。どちらの記述もDRAMの特徴と一致します。

補足

DRAMとSRAMは、どちらも電源を切ると内容が消える揮発性メモリです。そのため「揮発性かどうか」だけでは区別できません。「リフレッシュが必要か」「主記憶かキャッシュか」の組で見分けるのが確実です。

POINT

  • DRAMはコンデンサの電荷で記憶する揮発性メモリで、定期的なリフレッシュが必要です。
  • DRAMは大容量・低価格にしやすいので、PCの主記憶に使われます。
  • SRAMはフリップフロップで記憶するので、リフレッシュが不要で高速です。主にキャッシュメモリに使われます。
  • 不揮発性メモリのうち、バイト単位で書き換えられるのがEEPROM、NAND型・NOR型があってSSDに使われるのがフラッシュメモリです。

※出典:平成30年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問21