4入力NAND回路の構成をどう見抜くか
基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問22 / ハードウェア › ハードウェア
過去問にチャレンジ
2入力NAND素子を用いて4入力NAND回路を構成したものはどれか。
- ア

- イ

- ウ

- エ

会話形式の解説
講師4入力NANDは、4つの入力がすべて1のときだけ0を出します。まず全入力を1にして、各回路の出力を追いましょう。
受験者図には、2つの入力端子を1本の線につないだ素子があります。そこはどう読めばよいですか。
講師同じ値を2つの端子に入れたNANDは、その値を反転するNOTとして働きます。NANDの直後に置けば、先ほどの反転を戻せます。
受験者左上の回路は、2組の入力をそれぞれNANDに入れ、その出力を最後のNANDにつないでいますね。
講師はい。入力を上からA、B、C、Dとすると、出力は(A∧B)∨(C∧D)です。全入力が1なら出力は1なので、該当しません。
受験者左下の回路は入口で各入力を反転しています。全入力が1のときはどうなりますか。
講師各組でA∨B、C∨Dを作り、最後はその2つのANDになります。全入力が1なら、やはり出力は1です。
受験者右上の回路は、最初のNANDの後にNOTがあります。そこでA∧BとC∧Dに戻るのですね。
講師その通りです。その2つを最後のNANDに入れるので、出力はNOT(A∧B∧C∧D)になります。これが4入力NANDです。
受験者右下も全入力が1なら0になりそうです。その条件だけでは区別できませんか。
講師区別には、上から順に1、0、1、0を入れます。右下は4入力NOR、つまりNOT(A∨B∨C∨D)なので0を出します。一方、4入力NANDなら1を出す必要があります。
受験者全入力が1のときに0になるかを先に調べ、残った回路を一部だけ1の入力でも確かめればよいのですね。
講師はい。入口で反転した入力をNANDに入れるとORになることも、左下と右下の回路を読む手掛かりです。
まとめ
正解はイです。入力をまとめた2入力NANDはNOTとして働くため、イではA∧BとC∧Dを作って最後のNANDに入れています。アとウは全入力が1のときに1を出し、エは入力が1、0、1、0のときにも0を出すため、4入力NANDにはなりません。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
2入力NAND素子だけを組み合わせて、4入力NAND(4つの入力がすべて1のときだけ0を出力する回路)を作れるかを見分ける問題です。
解き方の考え方
入力を上から順にA、B、C、Dと呼びます。まず、それぞれの回路で全入力が1のときに0が出るかを調べます。0が出ない回路は4入力NANDではないので、候補から外せます。残った回路には、1010のように一部だけが1の入力を与え、出力が1になるかで判定します。図で2つの入力端子を1本の線につないだNANDは、NOT(否定)として働きます。
選択肢ごとの解説
- ×アアは、NAND2個の出力をさらにNANDに入れる回路です。NANDを2段重ねると出力は(A∧B)∨(C∧D)になります。全入力が1だと出力は1になり、4入力NANDに必要な0が出ません。
- ○イイは、1段目のNANDの出力を入力短絡のNAND(NOT)で反転して、A∧BとC∧Dを作ります。最後のNANDにこの2つを入れるので、出力はとなり、4入力NANDそのものです。確かめると、全入力1では0、1010ではA∧B=0なので1が出ます。
- ×ウウは、入口で各入力を反転してからNANDに入れるので、ド・モルガンの法則によりA∨BとC∨Dができます。それをNANDに入れた後、最後のNOTで戻すため、出力は(A∨B)∧(C∨D)になります。全入力1では1が出るので、4入力NANDではありません。
- ×エエは、ウと同じようにA∨BとC∨Dを作った後、それぞれをNOTで反転してからNANDに入れ、最後にもう一度NOTを通します。その結果、出力は、つまり4入力NORになります。全入力1では0が出ますが、1010でも0が出るため、1を出すべきNANDとは一致しません。
補足
NANDは、NANDだけでどんな論理関数も作れる「万能ゲート」です。各入力を反転してからNANDに入れるとORになる(ド・モルガンの法則)ことも覚えておくと、ウやエのような回路を素早く読み解けます。
POINT
- 4入力NANDは、全入力が1のときだけ0を出し、それ以外はすべて1を出します。
- 2入力NANDの入力を1本にまとめると、NOTとして使えます。
- NANDの後にNOTをつなぐとANDに戻るので、A∧BとC∧Dを作ってから最後にNANDに入れれば4入力NANDになります。
- 回路の判定は、全入力1のケースと、一部だけ1のケースの2通りを試すと素早くできます。
