マナビング基本情報技術者

コンピュータウイルスの作成はどの法律で処罰されるか

基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問78 / 法務 › セキュリティ関連法規

過去問にチャレンジ

平成30年度秋期 午前 問78

コンピュータウイルスを作成する行為を処罰の対象とする法律はどれか。

  1. ア

    刑法

  2. イ

    不正アクセス禁止法

  3. ウ

    不正競争防止法

  4. エ

    プロバイダ責任制限法

会話形式の解説

講師講師
この問題では、法律が扱う行為と「ウイルスの作成」が一致するかを確かめます。
受験者受験者
ウイルスは不正アクセスにも使われそうなので、不正アクセス禁止法と迷います。
講師講師
その法律が規制するのは不正アクセス行為です。ここで問われている作成という行為に注目すると、答えは刑法です。
受験者受験者
刑法には、ウイルスの作成についての罪があるのですか。
講師講師
はい。刑法168条の2には、ウイルスに当たる不正指令電磁的記録の作成に関する罪があります。
受験者受験者
作成しただけで、必ず処罰されるのでしょうか。
講師講師
そうとは限りません。正当な理由がないことや、他人のコンピュータで実行させる目的など、罪が成立するための要件を満たす必要があります。
受験者受験者
不正競争防止法も候補ですが、扱う行為が違うのでしょうか。
講師講師
不正競争防止法は営業秘密の侵害などを規制します。プロバイダ責任制限法は情報の流通に伴う責任などを扱います。どちらも、この問題で問われる作成の罪には当たりません。
受験者受験者
法律名の印象ではなく、作成、不正アクセス、営業秘密、情報の流通という行為や対象を照らし合わせるのですね。
講師講師
そのとおりです。刑法を選ぶときも、「作成すれば一律に処罰」と覚えず、目的などの要件があることまで押さえましょう。

まとめ

コンピュータウイルスに当たる不正指令電磁的記録の作成を処罰対象とするのは、刑法です。ただし、作成しただけで一律に処罰されるわけではなく、正当な理由の有無や目的などが要件になります。他の選択肢はそれぞれ不正アクセス、営業秘密の侵害、情報の流通に伴う責任などを扱います。選択肢の「プロバイダ責任制限法」は出題時の名称で、現在の名称は「情報流通プラットフォーム対処法」です。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

コンピュータウイルスの作成を処罰対象とする法律を問う問題です。

解き方の考え方

各法律が扱う行為を、設問の「ウイルスの作成」と照合します。刑法には不正指令電磁的記録の作成に関する罪があります。ただし、作成すれば一律に処罰されるわけではなく、目的などの要件も確認します。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  刑法
    刑法は、コンピュータウイルスに当たる不正指令電磁的記録の作成を処罰対象としています。処罰には、正当な理由がないことに加え、他人のコンピュータで実行させる目的など、作成罪の要件を満たす必要があります。
  2. ×イ  不正アクセス禁止法
    不正アクセス禁止法が規制するのは、不正アクセス行為です。設問が尋ねるウイルスの作成を処罰する法律には当たりません。
  3. ×ウ  不正競争防止法
    不正競争防止法は、営業秘密の侵害などを規制します。この問題で問われているウイルスの作成に関する罪は、同法ではなく刑法にあります。
  4. ×エ  プロバイダ責任制限法
    プロバイダ責任制限法は、情報の流通に伴う責任などを扱います。ウイルスの作成行為を処罰する法律を問う設問の答えにはなりません。

POINT

  • 法律名だけで選ばず、規制対象となる行為を問題文と照らし合わせます。
  • ウイルスの作成に関する罪は、刑法の不正指令電磁的記録に関する罪に含まれます。
  • 作成罪は、作成という行為だけでなく、正当な理由の有無や目的なども要件になります。

※出典:平成30年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問78