DNSキャッシュの誤登録で誰が誤誘導されるか
基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問35 / セキュリティ › 情報セキュリティ
過去問にチャレンジ
攻撃者が用意したサーバXのIPアドレスが,A社WebサーバのFQDNに対応するIPアドレスとして,B社DNSキャッシュサーバに記憶された。これによって,意図せずサーバXに誘導されてしまう利用者はどれか。ここで,A社,B社の各従業員は自社のDNSキャッシュサーバを利用して名前解決を行う。
- ア
A社WebサーバにアクセスしようとするA社従業員
- イ
A社WebサーバにアクセスしようとするB社従業員
- ウ
B社WebサーバにアクセスしようとするA社従業員
- エ
B社WebサーバにアクセスしようとするB社従業員
会話形式の解説
講師この問題は、誤った情報が入ったDNSキャッシュを誰が使い、どのWebサーバの名前を調べるかがポイントです。
受験者A社Webサーバの名前が問題なので、A社の従業員が影響を受けると思いました。
講師従業員の所属は、利用するDNSキャッシュを見分けるために確認します。A社従業員はA社のキャッシュを使うので、今回誤登録されたB社のキャッシュは参照しません。
受験者では、A社従業員がA社Webサーバへアクセスする場合も、今回の誤登録には当てはまらないのですね。
講師そのとおりです。B社従業員がA社Webサーバへアクセスする場合はどうでしょうか。
受験者B社のキャッシュを使って、誤ったIPアドレスが記憶されたA社Webサーバの名前を調べます。サーバXへ誘導されますね。
講師はい。それが該当する利用者です。では、B社従業員がB社Webサーバへアクセスする場合も影響を受けますか。
受験者同じB社のキャッシュを使いますが、調べる名前はB社Webサーバのものです。誤登録された名前とは違うので、該当しません。
講師正確です。A社従業員がB社Webサーバへアクセスする場合も確認しましょう。
受験者使うのはA社のキャッシュで、調べるのもB社Webサーバの名前です。どちらも今回の誤登録の条件に当てはまりません。
講師整理できました。DNSキャッシュを使う利用者と、誤ったIPアドレスが記憶されたFQDN、つまりWebサーバの名前を別々に確認すると判断しやすくなります。
まとめ
B社のDNSキャッシュには、A社WebサーバのFQDNに対してサーバXのIPアドレスが記憶されています。B社従業員がA社Webサーバへアクセスしようとすると、このキャッシュでその名前を調べるため、サーバXへ誘導されます。ほかの組合せは、使うキャッシュかアクセス先の名前が誤登録の条件と一致しません。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
DNSキャッシュに誤ったIPアドレスが記憶されたとき、どの利用者の名前解決に影響するかを問う問題です。
解き方の考え方
利用者が参照するDNSキャッシュサーバと、アクセスしようとするWebサーバの名前をそれぞれ確認します。両方が誤登録の条件に当てはまる選択肢を選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア A社WebサーバにアクセスしようとするA社従業員A社従業員は、自社のDNSキャッシュサーバで名前を調べます。A社Webサーバへのアクセスでも、誤ったIPアドレスが記憶されたB社のキャッシュは参照しないため、該当しません。
- ○イ A社WebサーバにアクセスしようとするB社従業員B社従業員は、自社のDNSキャッシュサーバでA社Webサーバの名前を調べます。その名前に対してサーバXのIPアドレスが記憶されているため、意図せずサーバXへ誘導されます。
- ×ウ B社WebサーバにアクセスしようとするA社従業員B社WebサーバにアクセスしようとするA社従業員は、A社のDNSキャッシュサーバを使います。今回誤登録されたB社のキャッシュを参照しないので、該当しません。
- ×エ B社WebサーバにアクセスしようとするB社従業員B社従業員は誤登録のあるDNSキャッシュサーバを使いますが、アクセス先はB社Webサーバです。誤ったIPアドレスが記憶された名前はA社Webサーバのものなので、このアクセスは該当しません。
POINT
- DNSキャッシュの誤登録は、そのキャッシュを使って名前解決する利用者に影響します。
- 影響するアクセス先は、誤ったIPアドレスが記憶されたFQDNで特定します。
- この問題では、利用者が使うDNSキャッシュとアクセス先の両方を照合して判断します。
