マナビング基本情報技術者

RPAの活用事例は作業のどこを見て判断するか

基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問62 / システム戦略 › 業務プロセス

過去問にチャレンジ

令和元年度秋期 午前 問62

自社の経営課題である人手不足の解消などを目標とした業務革新を進めるために活用する,RPAの事例はどれか。

  1. ア

    業務システムなどのデータ入力,照合のような標準化された定型作業を,事務職員の代わりにソフトウェアで自動的に処理する。

  2. イ

    製造ラインで部品の組立てに従事していた作業員の代わりに組立作業用ロボットを配置する。

  3. ウ

    人が接客して販売を行っていた店舗を,ICタグ,画像解析のためのカメラ,電子決済システムによる無人店舗に置き換える。

  4. エ

    フォークリフトなどを用いて人の操作で保管商品を搬入・搬出していたものを,コンピュータ制御で無人化した自動倉庫システムに置き換える。

会話形式の解説

講師講師
この問題では、何を自動化し、何がその作業を担うのかに注目します。
受験者受験者
どれも人手を減らせそうなので、目的だけでは絞れませんね。RPAでは作業の種類を見るのですか。
講師講師
はい。RPAは、手順を決めて繰り返せる事務作業をソフトウェアで自動化する仕組みです。データ入力と照合は、この条件に当てはまりますか。
受験者受験者
どちらも定型的な事務作業です。職員の代わりにソフトウェアが処理するので、これが正解ですね。
講師講師
そのとおりです。一方、製造ラインの組立作業用ロボットは、何を扱っていますか。
受験者受験者
実物の部品です。「ロボット」という言葉は共通でも、事務操作を代行しているわけではありませんね。
講師講師
はい。無人店舗についてはどう考えますか。
受験者受験者
接客や決済を含む店舗運営を無人化しています。定型的な事務操作の代行とは対象が違います。
講師講師
そうです。では、コンピュータ制御の自動倉庫はどうでしょう。
受験者受験者
商品の搬入や搬出で、実物を動かす作業です。これもRPAには当たりません。
講師講師
その判断で合っています。自動化という共通点だけでは決められません。RPAの「ロボット」は物理的な機械ではなく、定型的な事務作業を担うソフトウェアを指します。

まとめ

RPAは、定型的な事務作業をソフトウェアで自動化する仕組みです。データ入力や照合を職員に代わって処理する事例が該当します。製造ラインの組立ロボット、無人店舗、自動倉庫も人手を減らす自動化ですが、対象となる作業が異なります。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

RPAを活用した業務革新の事例を見分ける問題です。

解き方の考え方

RPAは、定型的な事務作業をソフトウェアで自動化する仕組みです。各選択肢について、何を自動化し、何が作業を担うのかを確かめます。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  業務システムなどのデータ入力,照合のような標準化された定型作業を,事務職員の代わりにソフトウェアで自動的に処理する。
    データ入力や照合は、手順を決めて繰り返せる事務作業です。それをソフトウェアが職員に代わって処理するので、RPAの活用例に当たります。
  2. ×イ  製造ラインで部品の組立てに従事していた作業員の代わりに組立作業用ロボットを配置する。
    組立作業用ロボットは、製造ラインで実物の部品を扱います。作業員の負担は減らせても、業務システム上の事務操作をソフトウェアが代行する例ではありません。
  3. ×ウ  人が接客して販売を行っていた店舗を,ICタグ,画像解析のためのカメラ,電子決済システムによる無人店舗に置き換える。
    無人店舗は、ICタグやカメラ、決済システムを使って店舗での販売を無人化するものです。対象は接客や決済を含む店舗運営であり、定型的な事務操作の代行とは異なります。
  4. ×エ  フォークリフトなどを用いて人の操作で保管商品を搬入・搬出していたものを,コンピュータ制御で無人化した自動倉庫システムに置き換える。
    自動倉庫システムは、商品の搬入・搬出という実物を動かす作業をコンピュータで制御します。自動化ではありますが、RPAが担う事務作業には当たりません。

POINT

  • 「自動化」という語だけで判断せず、対象の作業を確かめます。
  • RPAの「ロボット」は、物理的な機械ではありません。
  • 人手不足への対策は複数ありますが、目的が同じでも使う技術は異なります。

※出典:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問62