BPOは何を外部に任せる仕組みなのか
基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問62 / システム戦略 › 業務プロセス
過去問にチャレンジ
BPOを説明したものはどれか。
- ア
自社ではサーバを所有せずに,通信事業者などが保有するサーバの処理能力や記憶容量の一部を借りてシステムを運用することである。
- イ
自社ではソフトウェアを所有せずに,外部の専門業者が提供するソフトウェアの機能をネットワーク経由で活用することである。
- ウ
自社の管理部門やコールセンターなど特定部門の業務プロセス全般を,業務システムの運用などと一体として外部の専門業者に委託することである。
- エ
自社よりも人件費が安い派遣会社の社員を活用することによって,ソフトウェア開発の費用を低減させることである。
会話形式の解説
講師この問題では、外部から何を提供してもらうのかに注目します。設備や機能を使うのか、業務そのものを任せるのかを確かめましょう。
受験者サーバを外部から借りる場合も、自社の仕事を外に出しているように見えます。BPOとは違うのですか。
講師そこで借りるのは、サーバの処理能力や記憶容量です。ホスティングという、システムのための資源を利用する形で、部門の業務を任せてはいません。
受験者では、ネットワーク経由で外部のソフトウェアを使う説明も、業務を任せているわけではないのですね。
講師はい。それはSaaSという、外部が提供するソフトウェアの機能を利用する形です。機能の利用と業務プロセスの委託は分けて考えます。
受験者管理部門やコールセンターの仕事を、システムの運用も含めて外部に任せる説明なら、対象は業務そのものですか。
講師そのとおりです。特定部門の業務プロセス全般を専門業者に委託しているので、それがBPOに当たります。正解はウです。
受験者派遣社員を使って開発費を抑える説明も外部の人が関わりますが、業務プロセス全般の委託とは言えませんね。
講師はい。そこでは人員を活用しています。外部の人やサービスが関わるだけでBPOと判断せず、何を委託しているかを確認しましょう。
まとめ
BPOは、特定部門の業務プロセス全般を外部の専門業者に委託することです。この問題では、管理部門やコールセンターの業務をシステム運用と一体で任せるウが正解です。サーバの資源を借りるホスティング、ソフトウェアの機能を使うSaaS、派遣社員の活用とは、外部に任せる対象が異なります。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
BPOに当たる業務プロセスの外部委託を、ITサービスの利用や人材派遣と区別する問題です。
解き方の考え方
外部から何を提供してもらうのかに注目します。サーバやソフトウェアの機能を利用するだけなのか、特定部門の業務そのものを任せるのかを見分けます。BPOに当たるのは、業務プロセスを外部に委託する説明です。
選択肢ごとの解説
- ×ア 自社ではサーバを所有せずに,通信事業者などが保有するサーバの処理能力や記憶容量の一部を借りてシステムを運用することである。アは外部のサーバの処理能力や記憶容量を借りる説明で、ホスティングに当たります。利用するのはシステムのための資源であり、部門の業務を外部に任せるとは述べていません。
- ×イ 自社ではソフトウェアを所有せずに,外部の専門業者が提供するソフトウェアの機能をネットワーク経由で活用することである。イは外部業者のソフトウェアをネットワーク経由で利用するSaaSの説明です。ソフトウェアの機能を使うことと、業務プロセスを委託することは区別します。
- ○ウ 自社の管理部門やコールセンターなど特定部門の業務プロセス全般を,業務システムの運用などと一体として外部の専門業者に委託することである。ウは管理部門やコールセンターなどの業務プロセス全般を、外部の専門業者に任せる説明です。委託の対象が業務そのものであり、業務システムの運用も含めているので、BPOに当たります。
- ×エ 自社よりも人件費が安い派遣会社の社員を活用することによって,ソフトウェア開発の費用を低減させることである。エは派遣社員を活用してソフトウェア開発費を抑える方法の説明です。人員を活用することは、特定部門の業務プロセス全般を外部に委託することとは異なります。
POINT
- BPOを見分けるときは、委託の対象が業務プロセスかどうかを確かめます。
- サーバの資源を借りる説明は、業務の委託を示しません。
- ソフトウェアの利用や派遣社員の活用も、それだけではBPOを示しません。
