マナビング基本情報技術者

HTTPSとHTTPの違いはどこか、TLSの機能から見分ける

基本情報技術者試験 令和7年度 問8 / ネットワーク › ネットワーク応用

過去問にチャレンジ

令和7年度 問8

HTTPとHTTPSを比較した場合において,HTTPSだけがもつ特徴を示したものはどれか。

  1. ア

    cookieに保存されている情報を用いたセッション管理が可能である。

  2. イ

    IDとパスワードによって利用者の認証を行うことが可能である。

  3. ウ

    Webブラウザでキャッシュさせることによって通信量を減らすことが可能である。

  4. エ

    通信相手先サーバをサーバ証明書によって確認することが可能である。

会話形式の解説

講師講師
この問題では、HTTPSとHTTPの関係を押さえておくことが大切です。HTTPSは、HTTPの通信にTLSという暗号化の仕組みを組み合わせたものです。なので、HTTPSだけの特徴はTLSが加える機能のどれかになるはずです。
受験者受験者
HTTPSのほうが安全、という印象はあります。ただ、ID・パスワードで認証する選択肢も安全に関係していそうで、迷ってしまいます。
講師講師
そこが引っかけです。IDとパスワードによる認証は、HTTPでもBasic認証やフォーム認証などで行えます。HTTPSを使うと、送るIDやパスワードが暗号化されて盗聴されにくくなります。つまり、HTTPSなら「より安全にできる」だけで、「HTTPSでなければできない」わけではありません。
受験者受験者
なるほど。では、Cookieを使ったセッション管理も同じように考えればいいですか。
講師講師
はい。Cookieはもともと HTTPの仕組みなので、HTTPでもHTTPSでも使えます。HTTPSにするとCookieの中身を盗聴から守りやすくなりますが、セッション管理ができること自体はHTTPSだけの特徴ではありません。
受験者受験者
ブラウザのキャッシュで通信量を減らす選択肢も、HTTPの機能のように思えます。
講師講師
そのとおりです。キャッシュはCache-ControlなどのHTTPヘッダで制御する仕組みで、HTTPでもHTTPSでも使えます。
受験者受験者
そうすると残るのは、サーバ証明書で通信相手のサーバを確かめる選択肢ですね。これがTLSの機能ということですか。
講師講師
はい。サーバ証明書は、サーバが本物であることを第三者が保証する電子的な証明書です。TLSではサーバがこの証明書を送ってきて、ブラウザがそれを検証します。そうすることで、接続先が本物のサーバかどうかを確かめられます。HTTPだけではこの確認ができないので、これが正解です。
受験者受験者
整理すると、Cookie、ID・パスワード認証、キャッシュはHTTPでも使える機能です。HTTPSだけの特徴は、TLSが加える機能から探せばいいということですね。
講師講師
そのとおりです。TLSが提供するのは、通信の暗号化、改ざんの検知、通信相手の認証の三つです。「HTTPSだけ」と問われたら、この三つのどれかを説明している選択肢を探してください。「HTTPSのほうが安全にできる」という説明に引っ張られないことがポイントです。

まとめ

HTTPSは、HTTPの通信にTLSを組み合わせた方式です。そのため、HTTPSだけの特徴はTLSが加える機能、つまり暗号化、改ざん検知、通信相手の認証のどれかになります。サーバ証明書を検証して接続先が本物のサーバかを確かめることはTLSの機能であり、HTTPSだけの特徴です。Cookieによるセッション管理、ID・パスワード認証、キャッシュによる通信量の削減はHTTPの機能で、HTTPでも使えます。「HTTPSならより安全にできること」と「HTTPSでなければできないこと」を区別するのが解くときのポイントです。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

HTTPSはHTTPにTLSを組み合わせた方式です。この問題では、HTTPにはなくHTTPSだけにある機能として、サーバ証明書による通信相手の確認を選べるかを問います。

解き方の考え方

まず「HTTPSはHTTPにTLSを加えたもの」という関係を押さえます。HTTPSだけの特徴は、TLSが加える機能(暗号化、改ざん検知、通信相手の認証)のどれかになるはずです。そのため、選択肢の機能がHTTPだけでも使えるかを一つずつ確かめ、使えるものを外していきます。最後に残る選択肢が、TLSによる機能を説明したものです。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  cookieに保存されている情報を用いたセッション管理が可能である。
    アのCookieによるセッション管理は、HTTPの仕組みとして使えるもので、HTTPでもHTTPSでも利用できます。HTTPSを使うとCookieの中身を盗聴から守りやすくなりますが、セッション管理ができること自体はHTTPSだけの特徴ではありません。
  2. ×イ  IDとパスワードによって利用者の認証を行うことが可能である。
    イのIDとパスワードによる利用者認証は、HTTPでもBasic認証やフォーム認証などで実現できます。HTTPSを使う利点は、送るIDやパスワードを暗号化して盗聴から守れることです。認証ができること自体はHTTPSだけの特徴ではありません。
  3. ×ウ  Webブラウザでキャッシュさせることによって通信量を減らすことが可能である。
    ウのブラウザのキャッシュによる通信量の削減は、HTTPヘッダ(Cache-Controlなど)で制御する仕組みです。HTTPでもHTTPSでも使えるため、HTTPSだけの特徴ではありません。
  4. ○エ  通信相手先サーバをサーバ証明書によって確認することが可能である。
    エのサーバ証明書による通信相手の確認は、HTTPSが使うTLSが提供する機能です。サーバが送ってくる証明書をブラウザが検証することで、接続先が本物のサーバかどうかを確かめられます。HTTPだけではこの確認はできないため、これがHTTPSだけの特徴です。

補足

「HTTPSならより安全にできること」と「HTTPSでなければできないこと」は別物で、ここが引っかけになりやすい点です。たとえばID・パスワード認証は、HTTPSで行えば盗聴に強くなりますが、HTTPでも行えます。HTTPSだけの特徴を問われたら、暗号化や改ざん検知、サーバ証明書による認証といったTLSの機能を説明した選択肢を探してください。

POINT

  • HTTPSは、HTTPの通信にTLSを組み合わせた方式です。
  • TLSは、通信の暗号化、改ざん検知、通信相手の認証の三つを提供します。
  • サーバ証明書を検証すると、接続先サーバが本物かどうかを確かめられます。
  • Cookie、ID・パスワード認証、キャッシュはHTTPの機能なので、HTTPSだけの特徴ではありません。

※出典:令和7年度 基本情報技術者試験 科目A 問8