IP電話はどの通信網で使える?回線条件の考え方
ITパスポート試験 令和2年度10月 問77 / ネットワーク › ネットワーク応用
過去問にチャレンジ
IP電話で使用されている技術に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア
インターネットだけでなく,企業内LANのような閉じたネットワーク上にも構築することができる。
- イ
音声をIPパケットに変換する技術としてIP-VPNを使用している。
- ウ
公衆電話網への発信を行うことはできない。
- エ
利用するにはISDN回線が引かれていることが前提となる。
会話形式の解説
講師この問題では、IP電話に必要な通信網と、ほかの電話網へ接続する条件を分けて考えます。
受験者IP電話という名前から、インターネットにつながっていないと使えないと思いました。
講師IP電話は音声をIPパケットで伝送します。IP通信ができれば、企業内LANのような閉じたネットワークでも構築できます。したがって、社内LANでも使えるという記述が適切です。
受験者では、音声をIPパケットに変換する技術がIP-VPNという記述も正しそうですが、どうでしょうか。
講師そこは役割の取り違えです。IP-VPNは音声をIPパケットに変換する技術ではありません。VoIPは、IP網で音声を伝送する技術です。
受験者IP網を使うなら、公衆電話網へは発信できないのでしょうか。
講師VoIPゲートウェイなどの接続設備を介せば、公衆電話網へ発信できます。発信できないと決めつける記述は誤りです。
受験者ISDN回線が必要という記述も、通信網の条件を混同しているのでしょうか。
講師はい。IP電話にISDN回線は必須ではありません。IP通信ができる網かどうかが判断の軸です。
受験者IP電話は社内LANでも使えます。公衆電話網への発信は、接続設備があるかどうかで考えるのですね。
講師そのとおりです。「IP電話はインターネット上でしか使えない」と思い込まないことが、この問題のポイントです。
まとめ
IP電話は音声をIPパケットで伝送します。IP通信ができれば、インターネットに接続していない企業内LANでも構築できるため、正解はアです。IP-VPNは音声をIPパケットに変換する技術ではなく、ISDN回線も必須ではありません。VoIPゲートウェイなどの接続設備を介せば、公衆電話網へ発信できます。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
IP電話を構築できるネットワークと、公衆電話網への接続を問う問題です。
解き方の考え方
IP電話は音声をIPパケットで伝送します。インターネットへの接続やISDN回線が必須かどうかではなく、IP通信ができる網かどうかで判断します。公衆電話網への発信は、接続設備の有無も確認します。
選択肢ごとの解説
- ○ア インターネットだけでなく,企業内LANのような閉じたネットワーク上にも構築することができる。企業内LANのような閉じたネットワークでも、IP通信ができればIP電話を構築できます。インターネットに接続していなくても運用できるため、この記述が適切です。
- ×イ 音声をIPパケットに変換する技術としてIP-VPNを使用している。IP-VPNは、音声をIPパケットに変換する技術ではありません。VoIPはIP網で音声を伝送する技術です。両者の役割を取り違えているため、この記述は不適切です。
- ×ウ 公衆電話網への発信を行うことはできない。公衆電話網へ発信できない、と決めつけている点が誤りです。VoIPゲートウェイなどの接続設備を介せば、IP網から公衆電話網へ発信できます。
- ×エ 利用するにはISDN回線が引かれていることが前提となる。IP電話の利用にISDN回線は必須ではありません。IP通信ができる網で利用できるため、ISDN回線を前提とするこの記述は不適切です。
補足
「IP電話=インターネット上でしか使えない」と考えると、アを見落とします。判断の軸は、インターネットへの接続ではなく、音声を運ぶIP網を利用できるかどうかです。
POINT
- IP電話は音声をIPパケットで伝送します。
- 企業内LANだけでもIP電話を運用できます。
- IP-VPNを音声のIPパケット化と結び付けないようにします。
- 接続設備を介せば公衆電話網へ発信できます。
- ISDN回線はIP電話の必須条件ではありません。
