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分類・回帰・クラスタリングを教師あり・なし学習で見分ける

ITパスポート試験 令和6年度 問65 / 基礎理論 › 情報に関する理論

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令和6年度 問65

AIにおける機械学習の学習方法に関する次の記述中のa~cに入れる字句の適切な組合せはどれか。 教師あり学習は,正解を付けた学習データを入力することによって,aと呼ばれる手法で未知のデータを複数のクラスに分けたり,bと呼ばれる手法でデータの関係性を見つけたりすることができるようになる学習方法である。教師なし学習は,正解を付けない学習データを入力することによって,cと呼ばれる手法などで次第にデータを正しくグループ分けできるようになる学習方法である。

令和6年度 問65の図
  1. ア

    a:回帰、b:分類、c:クラスタリング

  2. イ

    a:クラスタリング、b:分類、c:回帰

  3. ウ

    a:分類、b:回帰、c:クラスタリング

  4. エ

    a:分類、b:クラスタリング、c:回帰

会話形式の解説

講師講師
今回は機械学習の問題です。空欄のa・bは教師あり学習の説明、cは教師なし学習の説明の中にあります。それぞれの手法がどちらの学習方法に属するかが論点です。
受験者受験者
教師あり学習は、正解を付けたデータで学習する方法でしたよね。ただ、分類とクラスタリングはどちらも「分ける」手法に見えて、私にはどちらがどちらか迷います。
講師講師
そこが一番の注目点です。見分けるポイントは正解ラベル、つまりデータに付いている「答え」があるかどうかです。あらかじめ決まった区分に振り分けるのが分類で、教師あり学習の手法です。正解なしで、似た特徴を持つデータ同士をまとめるのがクラスタリングで、教師なし学習の代表的な手法です。
受験者受験者
そうすると、aは「未知のデータを複数のクラスに分け」る手法で、教師あり学習の説明の中にあるので分類ですね。cは正解を付けないデータを「グループ分け」するので、クラスタリングだと考えました。
講師講師
その通りです。残るbは「データの関係性を見つけ」る手法です。これは回帰で、データ間の関係を学んで数値などを予測する、教師あり学習の手法です。
受験者受験者
aに回帰、bに分類を入れた組合せは、cのクラスタリングは合っていますが、aとbが逆ということですね。
講師講師
はい。クラスに振り分けるのは分類、関係性から数値などを予測するのが回帰なので、入れ替わっていては合いません。
受験者受験者
aにクラスタリング、bに分類、cに回帰を入れた組合せはどうでしょうか。クラスタリングは教師なし学習なので、教師あり学習の説明のaには入らないと思います。
講師講師
そうです。それに加えて、bは回帰が入る箇所なので分類では合いませんし、回帰は教師あり学習の手法なので、教師なし学習の説明のcにも入りません。3つとも位置がずれています。
受験者受験者
aが分類、bがクラスタリング、cが回帰の組合せは、aは合っていても、教師なし学習のクラスタリングと教師あり学習の回帰が逆になっていますね。
講師講師
よく整理できています。結局、aが分類、bが回帰、cがクラスタリングの組合せだけが、3つとも記述と合っています。
受験者受験者
教師あり学習は分類と回帰、教師なし学習はクラスタリング、と正解ラベルの有無で覚えておけばよさそうです。
講師講師
それで大丈夫です。具体例で押さえると、迷惑メールかどうかの判定は分類、売上や価格の予測は回帰にあたります。「クラスに分ける」と「グループにまとめる」は言葉が似ていて混同しやすいので注意が必要です。また、機械学習にはもう一つ、行動に対する報酬をもとに最良の行動を学ぶ強化学習もあるので、あわせて覚えておきましょう。

まとめ

機械学習の教師あり学習は正解ラベル付きのデータで学習する方法で、代表的な手法は分類と回帰です。分類はデータをあらかじめ決めたクラスに振り分け、回帰はデータ間の関係から数値などを予測します。教師なし学習は正解ラベルのないデータから構造を見つける方法で、代表例は似たデータをグループにまとめるクラスタリングです。分類とクラスタリングは似て見えますが、正解ラベルの有無で見分けられます。この問題では、aが分類、bが回帰、cがクラスタリングの組合せが正解です。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

機械学習の「教師あり学習」と「教師なし学習」の違いと、分類・回帰・クラスタリングの各手法がどちらに属するかを問う問題です。

解き方の考え方

まず、空欄が教師あり学習と教師なし学習のどちらの説明に入るかを確認します。a と b は正解付きデータを使う教師あり学習の手法なので、分類か回帰が入ります。a は「複数のクラスに分け」る手法なので分類、b は「データの関係性を見つけ」る手法なので回帰です。c は正解なしでデータを「グループ分け」する教師なし学習の手法なので、クラスタリングが入ります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  a:回帰、b:分類、c:クラスタリング
    a に回帰、b に分類を入れる組合せは、2つが逆になっています。未知のデータをクラスに振り分けるのは分類で、データ間の関係を学んで数値などを予測するのが回帰です。c のクラスタリングは合っていますが、組合せとしては不適切です。
  2. ×イ  a:クラスタリング、b:分類、c:回帰
    a にクラスタリング、c に回帰を入れる組合せです。クラスタリングは正解ラベルを使わない教師なし学習の手法なので、教師あり学習の説明である a には入りません。反対に、回帰は教師あり学習の手法なので、教師なし学習の説明である c にも入りません。
  3. ○ウ  a:分類、b:回帰、c:クラスタリング
    a の分類はデータを複数のクラスに分ける教師あり学習の手法で、b の回帰はデータの関係性を学ぶ教師あり学習の手法です。c のクラスタリングは、正解なしで似たデータをグループにまとめる教師なし学習の代表的な手法です。3つとも記述と合っています。
  4. ×エ  a:分類、b:クラスタリング、c:回帰
    a の分類は合っていますが、b にクラスタリング、c に回帰を入れている点が誤りです。クラスタリングは教師なし学習、回帰は教師あり学習の手法なので、b と c が逆になっています。

補足

「クラスに分ける(分類)」と「グループにまとめる(クラスタリング)」は似て見えるため、よく引っかけに使われます。見分けるポイントは正解ラベルの有無で、あらかじめ決まった区分に振り分けるなら分類、正解なしでデータ同士の似ている度合いからまとまりを作るならクラスタリングです。例として、迷惑メールかどうかの判定は分類、売上や価格の予測は回帰にあたります。また、機械学習には、行動に対する報酬をもとに最良の行動を学ぶ強化学習もあります。

POINT

  • 教師あり学習は正解ラベル付きのデータで学習し、代表的な手法は分類と回帰です。
  • 分類はデータをあらかじめ決めたクラスに振り分け、回帰はデータ間の関係から数値などを予測します。
  • 教師なし学習は正解ラベルのないデータから構造を見つける学習で、代表例はクラスタリングです。
  • クラスタリングは、似た特徴を持つデータを同じグループにまとめる手法です。

※出典:令和6年度 ITパスポート試験 問65(一部改変)