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大量データで学習し多用途に使えるAIモデルの呼び名を確認

ITパスポート試験 令和7年度 問80 / 基礎理論 › 情報に関する理論

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令和7年度 問80

AIにおいて,広範囲かつ大量のデータで訓練されたものであり,ファインチューニングなどによって文章生成AIのような様々な用途に適応できる特徴をもつものを何というか。

  1. ア

    アノテーション

  2. イ

    エキスパートシステム

  3. ウ

    基盤モデル

  4. エ

    畳み込みニューラルネットワーク

会話形式の解説

講師講師
今回はAIの用語問題です。問題文の手がかりは「広範囲かつ大量のデータで訓練されている」と「ファインチューニングなどで様々な用途に適応できる」の2点です。この2つに当てはまるものを探しましょう。
受験者受験者
AI関係のカタカナ語が並んでいて迷います。ファインチューニングという言葉もよく分かっていません。
講師講師
ファインチューニングは、すでに学習済みのモデルを、特定の用途に合わせて追加で調整することです。まず選択肢を「モデル」なのか、「作業」や「仕組み」なのかで分けると整理しやすくなります。
受験者受験者
アノテーションはデータに何か情報を付けることだった気がします。そうだとすると、モデルではなく作業でしょうか。
講師講師
そのとおりです。アノテーションは、データにラベル、つまり正解情報を付ける作業です。学習用データを用意する工程の一つなので、用途に合わせて調整できるモデルという説明とは合いません。
受験者受験者
エキスパートシステムも名前からするとAIらしいですが、何が違うのですか。
講師講師
エキスパートシステムは、専門家の知識をルールとして組み込み、そのルールに基づいて推論するシステムです。人が用意したルールで動く点が特徴で、大量のデータで学習してから多用途に広げる仕組みとは異なります。
受験者受験者
畳み込みニューラルネットワークは深層学習なので、大量のデータで学習する点は合っているように見えます。
講師講師
そこが紛らわしいところです。畳み込みニューラルネットワーク、略してCNNは、畳み込み層とプーリング層をもつ深層学習モデルで、主に画像認識で高い性能を示します。ただ、これはネットワークの構造を表す名前です。事前に学習したものを様々な用途に適応させる、という考え方を指す用語ではありません。
受験者受験者
そうなると、残る基盤モデルが、大量のデータで事前に学習しておいて、ファインチューニングで文章生成などの用途に合わせられる汎用的なモデル、ということですね。
講師講師
はい、それが正解です。補足すると、基盤モデルを応用する方法はファインチューニングだけではなく、転移学習やプロンプトエンジニアリングもあります。また、大規模言語モデル、いわゆるLLMは基盤モデルの一種です。基盤モデルには文章だけでなく、画像や音声などを扱うものも含まれ、代表例としてGPTやBERTがよく挙げられます。
受験者受験者
ファインチューニングという言葉が出てきたら、基盤モデルを選べばよいのでしょうか。
講師講師
それだけで決めるのは危険です。ファインチューニングは、CNNなど基盤モデル以外のモデルにも使われる手法だからです。「大量のデータでの事前学習」と「多用途への適応」の両方が書かれていたら基盤モデルを疑う、と条件を絞って覚えておくと確実です。

まとめ

広範囲かつ大量のデータで事前学習し、ファインチューニングなどで文章生成をはじめとする様々な用途に適応できる汎用的なAIモデルを「基盤モデル」といいます。アノテーションはデータにラベルを付ける作業、エキスパートシステムは専門家の知識をルール化して推論する仕組み、CNNは主に画像認識で使われるネットワーク構造で、いずれも問題文の特徴とは合いません。大規模言語モデル(LLM)は基盤モデルの一種で、基盤モデルは転移学習やプロンプトエンジニアリングでも応用できます。ファインチューニングは基盤モデル以外にも使われる手法なので、「大量データでの事前学習」と「多用途への適応」の両方がそろっているかで判断するのがポイントです。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

AIの用語のうち「基盤モデル」の定義を問う問題です。大量のデータで事前に学習し、その後いろいろな用途に合わせて調整できるモデルを何と呼ぶかを確かめます。

解き方の考え方

問題文の手がかりは「広範囲かつ大量のデータで訓練」と「ファインチューニングなどで様々な用途に適応」の2点です。まず各選択肢が「モデル」なのか、「作業」や「仕組み」なのかを分けて考えます。そのうえで、汎用的に事前学習してから用途ごとに調整するという流れに当てはまるものを選びます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  アノテーション
    アノテーションは、データにラベル(正解情報)を付ける作業のことです。学習用データを用意する工程の一つで、モデルそのものではありません。そのため、用途に合わせて調整できるという特徴とは合いません。
  2. ×イ  エキスパートシステム
    エキスパートシステムは、専門家の知識をルールとして組み込み、それに基づいて推論するシステムです。人が用意したルールで動く点が特徴で、大量のデータで学習してからファインチューニングで多用途に広げる仕組みとは異なります。
  3. ○ウ  基盤モデル
    基盤モデルは、広範囲かつ大量のデータで事前学習した汎用的なAIモデルです。ファインチューニングなどによって、文章生成をはじめとするさまざまな用途に適応させられます。問題文の2つの特徴にそのまま当てはまるため、これが正解です。
  4. ×エ  畳み込みニューラルネットワーク
    畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、畳み込み層とプーリング層をもつ深層学習モデルで、主に画像認識で高い性能を示します。これはネットワークの構造を表す名前であり、事前学習したものを多用途に適応させるという考え方を指す用語ではありません。

補足

大規模言語モデル(LLM)は基盤モデルの一種です。基盤モデルには、文章だけでなく画像や音声などを扱うものも含まれます。代表例としてGPTやBERTがよく挙げられます。「ファインチューニング」や「汎用」という語が出てきたら、まず基盤モデルを思い浮かべると解きやすくなります。

POINT

  • 基盤モデルは、広範囲かつ大量のデータで事前学習された汎用的なAIモデルです。
  • 基盤モデルは、ファインチューニングなどによって文章生成をはじめとする多様な用途に適応できます。
  • ファインチューニングのほか、転移学習やプロンプトエンジニアリングによっても基盤モデルを応用できます。
  • アノテーションはデータにラベルを付ける作業で、モデルの名前ではありません。
  • CNNは主に画像認識で使われるネットワーク構造で、エキスパートシステムは専門家のルールで推論する仕組みです。

※出典:令和7年度 ITパスポート試験 問80