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ディープラーニングを支える技術と紛らわしい用語の区別

ITパスポート試験 令和6年度 問95 / 基礎理論 › 情報に関する理論

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令和6年度 問95

AIの関連技術であるディープラーニングに用いられる技術として,最も適切なものはどれか。

  1. ア

    ソーシャルネットワーク

  2. イ

    ニューラルネットワーク

  3. ウ

    フィージビリティスタディ

  4. エ

    フォールトトレラント

会話形式の解説

講師講師
今回はAIの中心にある技術、ディープラーニングが何を土台にしているかを問う問題です。選択肢はカタカナ語ばかりなので、それぞれがどの分野の言葉なのかを見分けられるかがポイントになります。
受験者受験者
「〇〇ネットワーク」が二つあって迷いました。SNSのデータをAIの学習に使うと聞いたことがあるので、ソーシャルネットワークも関係がありそうに思えます。
講師講師
そこは引っかかりやすいところです。ソーシャルネットワークは、人と人とのつながりや、そのつながりをネット上で築く仕組みのことです。SNSの投稿が学習用のデータとして使われることはありますが、学習の手法そのものではありません。
受験者受験者
データの集まる場所と、学習のやり方は別のもの、ということですね。そうすると、ニューラルネットワークが学習の仕組みのほうですか。
講師講師
そうです。ニューラルネットワークは、脳の神経細胞のつながりを数学的にまねた計算モデルです。これを何層にも重ねたものがディープラーニングで、たくさんの中間層によって画像や音声の特徴を段階的にとらえられます。なので、これが正解です。
受験者受験者
残りの二つ、フィージビリティスタディとフォールトトレラントは、どちらも名前を聞いたことがある程度で、区別があいまいです。
講師講師
フィージビリティスタディは、事業やシステムが実現できるかどうかを前もって調べ、評価することです。市場、技術、資金、運用といった観点から検討する、企画段階の調査です。フォールトトレラントは、システムの一部が故障しても、冗長化、つまり予備を用意しておくことなどで処理を続けられる耐障害性の考え方です。
受験者受験者
一つは事前調査、もう一つは信頼性の設計なので、どちらもAIの学習技術ではないのですね。ディープラーニングはニューラルネットワークを多層化した機械学習の手法、と覚えておきます。
講師講師
その理解で大丈夫です。あわせて、AI、機械学習、ディープラーニングは、この順に広い概念から狭い概念へと含まれる関係にあることも押さえておきましょう。それから、「ニューラル」は神経という意味だと覚えておくと、社会的なつながりを表す「ソーシャル」と取り違えにくくなります。なお、ディープラーニングで使われるニューラルネットワークにはCNNなど、いくつかの種類があります。

まとめ

ディープラーニングは、脳の神経細胞のつながりを数学的にまねたニューラルネットワークを多層化した機械学習の手法です。ソーシャルネットワークは人のつながりやその仕組みで、学習データの出どころにはなっても学習手法ではありません。フィージビリティスタディは実現可能性の事前調査、フォールトトレラントは故障しても処理を続けられる耐障害性の考え方です。AI、機械学習、ディープラーニングは広い概念から狭い概念への包含関係にあることも覚えておきましょう。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

AIの中核技術であるディープラーニングが、どの技術を土台にしているかを問う問題です。カタカナ用語をきちんと区別できるかも試されています。

解き方の考え方

まず、ディープラーニングは「ニューラルネットワークを多層化した機械学習の手法」だという定義を思い出します。そのうえで各選択肢の用語がどの分野の言葉なのかを確かめます。人のつながりの話なのか、事業の事前調査なのか、システムの信頼性設計なのかを見分ければ、AIの学習手法に当てはまるのはニューラルネットワークだけだと分かります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  ソーシャルネットワーク
    アのソーシャルネットワークは、人と人とのつながりや、そのつながりをネット上で築く仕組みのことです。SNSに集まる投稿が学習用データとして使われることはありますが、学習の手法そのものではありません。ディープラーニングの技術とは直接関係しません。
  2. ○イ  ニューラルネットワーク
    イのニューラルネットワークは、脳の神経細胞のつながりを数学的にまねた計算モデルです。これを何層にも重ねたものがディープラーニングで、多数の中間層によって画像や音声の特徴を段階的にとらえられます。ディープラーニングの基盤になる技術なので、これが正解です。
  3. ×ウ  フィージビリティスタディ
    ウのフィージビリティスタディは、事業やシステムが実現できるかどうかを前もって調べ、評価することです。市場、技術、資金、運用などの観点から検討します。企画段階で行う調査の手法であり、AIの学習技術ではありません。
  4. ×エ  フォールトトレラント
    エのフォールトトレラントは、システムの一部が故障しても、冗長化などによって処理を続けられる耐障害性の考え方です。信頼性を高めるための設計概念であり、ディープラーニングに使われる学習の仕組みではありません。

補足

選択肢に「〇〇ネットワーク」が二つ並んでいるため、名前の響きだけで選ぶと迷いやすい問題です。「ニューラル」は神経を意味すると覚えておくと、ソーシャル(社会的なつながり)と区別しやすくなります。なお、ディープラーニングで使われるニューラルネットワークには、画像認識でよく使われるCNNなど、いくつかの種類があります。

POINT

  • ディープラーニングはニューラルネットワークを多層化した機械学習の手法です。
  • AI、機械学習、ディープラーニングは、この順に「広い概念から狭い概念」へと包含関係にあります。
  • ニューラルネットワークは、脳の神経細胞のつながりを模した計算モデルです。
  • フィージビリティスタディは実現可能性の事前調査、フォールトトレラントは故障しても処理を続けられる耐障害性を指します。

※出典:令和6年度 ITパスポート試験 問95