システム監査の4プロセスと監査意見をまとめる段階
ITパスポート試験 令和8年度 問51 / システム監査 › システム監査
過去問にチャレンジ
システム監査において,各部署の外部媒体の管理状況について調査することにした。システム監査を,監査計画,予備調査,本調査,評価・結論のプロセスに分けて実施するとき,収集した結果に基づき,外部媒体の管理状況についての監査意見を検討するプロセスはどれか。
- ア
監査計画
- イ
予備調査
- ウ
本調査
- エ
評価・結論
会話形式の解説
講師今回はシステム監査の進め方の問題です。監査計画、予備調査、本調査、評価・結論の4つの段階がこの順に進むことを前提に、問題文の「収集した結果に基づき」と「監査意見を検討する」という2つの語句に注目してください。
受験者外部媒体の管理状況を実際に調べるのは本調査だと思うので、本調査かなと考えました。でも「意見を検討する」と書いてあるので迷っています。
講師迷うのはもっともです。本調査は、質問・観察・資料の確認・面談などで監査証拠、つまり判断の裏付けになる材料を集める段階です。外部媒体が実際にどう管理されているかを調べるのは確かにここです。
受験者そうすると、本調査は「集める」段階で、問題文は「集めた結果に基づいて」なので、その後の段階ということですか。
講師そのとおりです。評価・結論は、本調査で集めた証拠を整理・分析して評価し、監査意見や結論をまとめる段階です。外部媒体の管理が適切か、改善が必要かといった判断はここで検討します。なので正解は評価・結論です。
受験者監査計画は最初の段階なので、まだ何も集めていませんよね。予備調査はどういう位置づけですか。
講師監査計画は、監査の目的・対象・範囲・方法・日程などを決める段階なので、収集した結果をもとに意見を検討することはできません。予備調査は、資料の確認や関係者へのヒアリングで対象業務やシステムの概要、管理体制をつかみ、重点的に調べる箇所を絞り込んで本調査の進め方を考える段階です。最終的な監査意見を出す段階ではありません。
受験者整理すると、計画で決めて、予備調査で概要をつかみ、本調査で証拠を集め、評価・結論で意見をまとめる、という流れですね。
講師よく整理できています。補足すると、試験では本調査と評価・結論の区別がよく問われます。「証拠を収集する」とあれば本調査、「収集した結果に基づき判断・検討する」とあれば評価・結論と覚えると見分けやすくなります。
受験者予備調査でもヒアリングをするなら、「関係者に質問する」とだけ書かれていたら迷いそうです。
講師そこが引っかけになりやすい点です。質問するという行為だけで本調査と決めつけず、目的が概要の把握なのか証拠の収集なのかを確かめてください。概要の把握なら予備調査、証拠の収集なら本調査です。
まとめ
システム監査は、監査計画、予備調査、本調査、評価・結論の順に進みます。監査計画では目的・対象・範囲・方法・日程などを決め、予備調査では対象の概要や管理体制を把握し、本調査では監査証拠を集めます。集めた証拠をもとに監査意見をまとめるのは評価・結論の段階なので、この問題の正解は評価・結論です。「証拠を収集する」なら本調査、「収集した結果に基づき検討する」なら評価・結論と見分けましょう。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
システム監査を監査計画・予備調査・本調査・評価・結論の4つのプロセスに分けたとき、集めた結果をもとに監査意見を検討するのはどの段階かを問う問題です。
解き方の考え方
まず、4つのプロセスがこの順に進み、それぞれ何をする段階なのかを思い出します。次に、問題文の「収集した結果に基づき」と「監査意見を検討する」という2つの語句に注目します。証拠を集めるのは本調査なので、集めた結果を使って意見を考えるのは、その後の段階だとわかります。したがって、正解は評価・結論です。
選択肢ごとの解説
- ×ア 監査計画監査計画は、監査の目的・対象・範囲・方法・日程などを決める最初の段階です。この時点ではまだ証拠を集めていないため、収集した結果をもとに監査意見を検討することはできません。
- ×イ 予備調査予備調査は、資料の確認や関係者へのヒアリングを通じて、対象業務やシステムの概要、管理体制をつかむ段階です。ここで重点的に調べる箇所を絞り込み、本調査の進め方を考えます。最終的な監査意見を出す段階ではありません。
- ×ウ 本調査本調査は、質問・観察・資料の確認・面談などによって監査証拠を集める段階です。外部媒体が実際にどう管理されているかを調べるのはここですが、意見の検討は証拠を集め終わった後に行います。「収集する」段階であり、「収集した結果に基づき検討する」段階ではありません。
- ○エ 評価・結論評価・結論は、本調査で集めた証拠を整理・分析して評価し、監査意見や結論をまとめる段階です。外部媒体の管理が適切か、改善が必要かといった判断はここで検討します。問題文の「収集した結果に基づき」「監査意見を検討」という記述と合っています。
補足
本調査と評価・結論の区別がよく問われます。問題文に「証拠を収集する」とあれば本調査、「収集した結果(証拠)に基づき判断・検討する」とあれば評価・結論と覚えると見分けやすくなります。また、予備調査でもヒアリングを行うため、「関係者に質問する」という記述だけで本調査と決めつけず、目的が概要の把握なのか証拠の収集なのかを確かめましょう。
POINT
- システム監査は、監査計画、予備調査、本調査、評価・結論の順に進みます。
- 監査計画では、監査の目的・対象・範囲・方法・日程などを決めます。
- 予備調査は対象の概要や管理体制を把握する段階で、本調査は監査証拠を集める段階です。
- 集めた証拠をもとに監査意見をまとめるのは、評価・結論の段階です。
