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クリティカルパスだけでは決まらない、要員制約付きの最短日数

ITパスポート試験 令和8年度 問50 / プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント

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令和8年度 問50

次の表の作業を3名で実施するとき、全ての作業を終わらせるのに必要な最短の日数は何日か。ここで、複数要員が必要な作業は全員がそろわないと着手できず、指定された要員数以上の要員を充てても所要日数は短縮できない。また、着手した作業は作業が完了するまで中断できないものとする。

令和8年度 問50の図
  1. ア

    9日

  2. イ

    12日

  3. ウ

    15日

  4. エ

    18日

会話形式の解説

講師講師
この問題では、作業の前後関係に加えて「使える人は3名まで」という制約があります。前後関係だけで日数を出して終わりにせず、同時に何人が働くかまで確かめるのがポイントです。
受験者受験者
表を見ると、A→B→D→FとA→C→E→Fの2本の流れがあります。どちらも3日×4つで12日なので、12日が答えだと思いました。
講師講師
その12日は、要員数を考えずに前後関係だけで出した最長経路の日数です。いわゆるクリティカルパス、つまり全体の日数を決めている一番長い作業の流れですね。では、12日で終えるにはどの作業を同時に進める必要があるでしょうか。
受験者受験者
Aが終わったら、BとCを同時に始める必要があります。BもCも2名ずつなので、合わせて4名…あ、3名しかいないので同時には進められません。
講師講師
そのとおりです。だから3名では12日で組めません。そこで、2名の作業と1名の作業を並べて、空いている人を使う工夫をします。まずAを1〜3日目、Bを4〜6日目に行います。
受験者受験者
Bが終わればDに着手できます。Dは1名なので、2名のCと並べれば7〜9日目にちょうど3名で進められますね。
講師講師
はい。そのあとEを10〜12日目、Fを13〜15日目に行えば、15日で全部終わります。
受験者受験者
15日で組めるのは分かりました。でも、もっと工夫すれば短くならないかが気になります。
講師講師
よい疑問です。2名作業のB・C・Eは、どの2つを組み合わせても4名になるので同時には進められません。しかも3つともAの後で、FはEの後です。ですからA・B・C・E・Fの5段階は必ず順番に並び、3日×5で15日が下限になります。
受験者受験者
9日と18日はどこから出てくる数字ですか。
講師講師
9日は、総作業量を3名で割った値です。人数×日数で数えると、Aが3、Bが6、Cが6、Dが3、Eが6、Fが3で合計27人日なので、27÷3=9日です。ただ、前後関係も同時に働ける人数も無視しています。前後関係だけでも12日かかる流れがあるので、9日では終わりません。
受験者受験者
18日のほうは、6つの作業を1つずつ順番にやった場合の3日×6ですね。DをCやEと並行できるので、その分の3日を短くできるということですね。
講師講師
正確です。補足すると、要員が4名いればBとCを同時に進められるので12日で終わります。また、B→C→DとEを並行→Fと組んでも15日になり、最短の日程は1通りではありません。
受験者受験者
人数に上限がある問題では、クリティカルパスの日数がそのまま答えになるとは限らないということですね。同時に進められない作業の並びを探して、下限を確かめるようにします。

まとめ

前提関係と要員3名の制約がある作業表から、全作業を終える最短日数を求める問題で、正解は15日です。前提関係だけで見た最長経路は12日ですが、2名ずつ必要なBとCを同時に進めると4名になるため、3名では組めません。A→B→(CとDを並行)→E→Fと組むと15日で終わります。2名作業のB・C・Eはどの2つも同時に進められず、A・B・C・E・Fの5段階が必ず順番に並ぶので、15日が下限です。9日は総作業量27人日を3名で割った値、18日は全作業を1つずつ順番に行った値です。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

前提関係だけでなく、要員数の上限(3名)も考えたうえで、全作業を終える最短日数を求める問題です。

解き方の考え方

最初に、要員数を考えずに前提関係だけで最長経路を出します。A→B→D→F と A→C→E→F はどちらも 3+3+3+3=12日です。次に3名という上限を当てはめます。2名ずつ必要なBとCは合わせて4名になるため、同時には進められません。そこで1名で済む作業を2名の作業と並べて進め、空いている人を活用します。A(1〜3日目)→B(4〜6日目)→CとDを並行(7〜9日目、2名+1名=3名)→E(10〜12日目)→F(13〜15日目)と組むと、15日で終わります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  9日
    9日は、総作業量を3名で割った値です。総作業量はA3+B6+C6+D3+E6+F3=27人日なので、27÷3=9日になります。しかし、この計算は前提関係も同時に働ける人数の制約も無視しています。前提関係だけを見ても12日かかる経路があるので、9日では終わりません。
  2. ×イ  12日
    12日は、要員数を考えずに前提関係だけで求めた最長経路の日数です。12日で終えるにはBとCを同時に進める必要がありますが、それには4名が要るので、3名では組めません。
  3. ○ウ  15日
    BとCを順番に行い、1名で済むDをCと並行させると15日で終わります。これより短くできない理由は次のとおりです。2名作業のB・C・Eはどの2つも同時に進められず、すべてAの後に行います。さらにFはEの後です。そのため、A・B・C・E・Fの5段階は必ず順番に並び、3日×5=15日が下限になります。
  4. ×エ  18日
    18日は、6つの作業をすべて1つずつ順番に行った場合の日数です(3日×6=18日)。実際には1名作業のDを2名作業のCやEと並行できるので、3日短くできます。

補足

選択肢には、よくある誤った考え方の結果が並んでいます。総作業量を人数で割った値(9日)、クリティカルパスだけを見た値(12日)、すべての作業を順番に行った値(18日)です。なお、要員が4名いればBとCを同時に進められるので、12日で終わります。並べる順はB→C→D+E→Fとしても15日になり、最短の日程は1通りではありません。

POINT

  • 要員に上限がある問題では、前提関係だけで求めた最長経路(この問題では12日)が答えになるとは限りません。
  • 同時に進めたい作業の要員数の合計が上限を超える場合は、それらの作業を順番に行う必要があります。
  • 1名で済む作業を2名の作業と並べると、3名を無駄なく使えます。
  • 最短日数を確かめるには、同時に進められない作業の列を探し、その日数を合計して下限を出すのが確実です。

※出典:令和8年度 ITパスポート試験 問50(一部改変)