マナビング基本情報技術者

CSIRTの役割はどう見分ける?組織の活動に注目

基本情報技術者試験 平成29年度秋期 午前 問42 / セキュリティ › 情報セキュリティ管理

過去問にチャレンジ

平成29年度秋期 午前 問42

CSIRTの説明として,適切なものはどれか。

  1. ア

    IPアドレスの割当て方針の決定,DNSルートサーバの運用監視,DNS管理に関する調整などを世界規模で行う組織である。

  2. イ

    インターネットに関する技術文書を作成し,標準化のための検討を行う組織である。

  3. ウ

    企業内・組織内や政府機関に設置され,情報セキュリティインシデントに関する報告を受け取り,調査し,対応活動を行う組織の総称である。

  4. エ

    情報技術を利用し,宗教的又は政治的な目標を達成するという目的をもつ者や組織の総称である。

会話形式の解説

講師講師
組織の名前を見分けるときは、何を対象に、どんな活動をするかに注目します。
受験者受験者
組織内や政府機関に置かれるという説明だけで判断してよいですか。
講師講師
設置先に加えて役割も確かめます。情報セキュリティインシデントの報告を受け、調査して対応する組織なら、CSIRTの説明に合います。
受験者受験者
では、IPアドレスやDNSを世界規模で扱う組織も、対応する範囲が広いだけのCSIRTですか。
講師講師
そこで扱っているのはIPアドレスやDNSの調整です。この説明はICANNに関するもので、インシデント対応とは活動が違います。
受験者受験者
技術文書を作って標準化を検討する組織は、何をしているかで区別できますか。
講師講師
はい。その活動を担うのはIETFです。インシデントの報告を受けて調査・対応する説明ではありません。
受験者受験者
政治的・宗教的な目的で情報技術を使う人や組織も、CSIRTとは違いそうです。
講師講師
その説明はハクティビストに当たります。インシデントに対応する組織ではなく、情報技術を使う主体を指しています。
受験者受験者
設置先や情報技術という共通点に引っ張られず、報告を受けて調査・対応するかを確かめればよいのですね。
講師講師
そのとおりです。この問題では、その活動まで一致する説明が正解です。

まとめ

CSIRTは、情報セキュリティインシデントの報告を受け、調査・対応する組織です。IPアドレスやDNSの国際的な調整はICANN、技術文書の作成と標準化の検討はIETFに関する説明です。政治的・宗教的な目的で情報技術を使う主体はハクティビストに当たります。設置先だけでなく、対象と活動を組み合わせて判断します。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

CSIRTの役割を、インターネットの管理組織、標準化団体、活動主体と区別できるかを問う問題です。

解き方の考え方

まず、各選択肢が「何を対象に、どんな活動をするか」を確認します。インシデントの報告を受けて調査し、対応するという活動に着目すると、該当する説明を選べます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  IPアドレスの割当て方針の決定,DNSルートサーバの運用監視,DNS管理に関する調整などを世界規模で行う組織である。
    アはIPアドレスやDNSに関する国際的な調整を述べています。これはICANNに関する説明であり、インシデント対応を担うCSIRTの仕事とは異なります。
  2. ×イ  インターネットに関する技術文書を作成し,標準化のための検討を行う組織である。
    イはインターネットの技術文書と標準化を扱う組織の説明です。この活動を担うのはIETFであり、CSIRTの説明には当たりません。
  3. ○ウ  企業内・組織内や政府機関に設置され,情報セキュリティインシデントに関する報告を受け取り,調査し,対応活動を行う組織の総称である。
    ウは組織や政府機関に設置され、インシデントの報告を受けて調査・対応する組織を述べています。これらはCSIRTの役割に合うため、正解です。
  4. ×エ  情報技術を利用し,宗教的又は政治的な目標を達成するという目的をもつ者や組織の総称である。
    エは政治的・宗教的な目的で情報技術を使う主体を述べています。このような主体はハクティビストに当たり、インシデントに対応する組織を指すCSIRTとは異なります。

POINT

  • 組織の名称を判断するときは、対象とする出来事と具体的な活動を組み合わせて確認します。
  • 選択肢に組織の設置先が書かれていても、役割まで一致するかを確かめます。
  • 対応する組織と、特定の目的で情報技術を使う主体は区別します。

※出典:平成29年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問42