HEMSは家庭の電力設備とどう違うのか
基本情報技術者試験 平成29年度秋期 午前 問73 / ビジネスインダストリ › 民生機器
過去問にチャレンジ
HEMSの説明として,適切なものはどれか。
- ア
太陽光発電システム及び家庭用燃料電池が発電した電気を,家庭などで利用できるように変換するシステム
- イ
廃棄物の減量及び資源の有効利用推進のために,一般家庭及び事務所から排出された家電製品の有用な部分をリサイクルするシステム
- ウ
ヒートポンプを利用して,より少ないエネルギーで大きな熱量を発生させる電気給湯システム
- エ
複数の家電製品をネットワークでつなぎ,電力の可視化及び電力消費の最適制御を行うシステム
会話形式の解説
講師この問題では、家庭の電気を「変換する」「使う」「管理する」のどれを説明しているかに注目します。
受験者太陽光発電の電気を家庭で使えるようにする仕組みが、HEMSだと思いました。
講師そこは紛らわしいですね。発電した電気を変換するのはパワーコンディショナの働きです。家庭内の電力使用を管理する説明でしょうか。
受験者電気を使えるようにするだけでは、使用状況を管理しているとはいえません。
講師そのとおりです。家電をネットワークでつなぎ、電力使用を見えるようにして消費を制御する仕組みが、HEMSに当たります。
受験者ヒートポンプで少ないエネルギーから大きな熱量を得る給湯システムも、節電に関係しそうです。
講師ただ、その説明は給湯機の働きです。家庭内の機器を連携させ、電力消費を管理する働きまでは述べていません。
受験者使い終えた家電から有用な部分を回収する仕組みも、家電に関係しますが、電力使用の管理ではありませんね。
講師はい。それは家電リサイクルです。家電が登場しても、何を行う仕組みなのかを確かめる必要があります。
受験者電気の変換、給湯、資源の回収ではなく、家電の連携と電力使用の可視化・制御を行う説明が正解ですね。
講師そうです。ヒートポンプのようにエネルギーに関係する技術でも、それだけで家庭全体のエネルギー管理を意味するわけではありません。
まとめ
HEMSは、家庭内の機器を連携させ、電力使用を可視化して消費を制御する仕組みです。発電した電気の変換はパワーコンディショナ、ヒートポンプによる給湯は給湯機の働きです。使い終えた家電から有用な部分を回収する仕組みも、家庭内の電力管理とは対象が異なります。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
家庭のエネルギーを管理するHEMSの役割を問う問題です。
解き方の考え方
各選択肢が何を行う仕組みかを見分けます。HEMSについては、家庭内の機器の連携、電力使用の可視化、消費の制御という働きに着目します。その働きに当てはまるのはエです。
選択肢ごとの解説
- ×ア 太陽光発電システム及び家庭用燃料電池が発電した電気を,家庭などで利用できるように変換するシステムアの説明の中心は、発電した電気を家庭で利用できるように変換することです。これはパワーコンディショナの働きであり、家庭の電力使用を管理するHEMSの説明ではありません。
- ×イ 廃棄物の減量及び資源の有効利用推進のために,一般家庭及び事務所から排出された家電製品の有用な部分をリサイクルするシステムイは、使い終えた家電製品から有用な部分を回収する仕組みを述べています。家庭で使う電力の管理ではなく、家電リサイクルに当たります。
- ×ウ ヒートポンプを利用して,より少ないエネルギーで大きな熱量を発生させる電気給湯システムウは、ヒートポンプを利用して湯を沸かす電気給湯システムの説明です。給湯機の働きを述べており、HEMSが担う機器の連携や電力消費の管理とは異なります。
- ○エ 複数の家電製品をネットワークでつなぎ,電力の可視化及び電力消費の最適制御を行うシステムエは、家電製品をネットワークでつなぎ、電力使用を見えるようにして消費を制御する仕組みを述べています。家庭内のエネルギーを管理するHEMSの働きに合致します。
POINT
- 仕組みを見分けるときは、電気を変換するのか、使用状況を管理するのかに着目します。
- 廃家電の資源回収は、家庭内での電力使用を扱う仕組みとは対象が異なります。
- ヒートポンプは給湯に使われますが、それだけで家庭全体のエネルギー管理を意味するわけではありません。
