構造物の変形を捉えるセンサーの見分け方
基本情報技術者試験 平成29年度春期 午前 問21 / ハードウェア › ハードウェア
過去問にチャレンジ
変形を感知するセンサーを用いると,高架道路などの状態を監視してメンテナンスすることが可能である。この目的で使用されているセンサーはどれか。
- ア
サーミスタ
- イ
ジャイロ
- ウ
ひずみゲージ
- エ
ホール素子
会話形式の解説
講師この問題では、構造物の変形を捉えるために、各センサーが何を測るかを確かめます。
受験者抵抗の変化を使うセンサーが二つあります。どちらが変形を測るのでしょうか。
講師抵抗が変わる原因で区別します。ひずみゲージは、物体が変形すると貼り付けた抵抗体も伸び縮みし、電気抵抗が変わります。
受験者その抵抗の変化から、変形の度合いであるひずみを求めるのですね。
講師はい。構造物に取り付ければ、荷重による変形を監視できます。
受験者サーミスタも抵抗が変わりますが、原因は変形ではないのですか。
講師サーミスタの抵抗が変わる原因は温度です。温度を測る部品なので、この目的には合いません。
受験者ジャイロは回転を測るので、わずかな伸び縮みを測るものではありませんね。
講師そのとおりです。ジャイロが検出するのは、単位時間あたりの回転を表す角速度です。
受験者ホール素子は位置の変化を捉える使い方もあるので、少し迷います。
講師ホール素子が検出するのは磁界です。磁石と組み合わせて位置の変化を捉える場合も、ひずみを直接測っているわけではありません。
受験者変形による抵抗の変化からひずみを求める、ひずみゲージが正解ですね。
講師はい。抵抗の変化を使うもの同士は、何が抵抗を変えるのかまで確かめると区別できます。
まとめ
構造物の変形を監視する目的には、ひずみゲージが適しています。変形に伴う電気抵抗の変化から、ひずみ量を求めるためです。サーミスタは温度、ジャイロは角速度、ホール素子は磁界を検出します。センサーは仕組みだけでなく、何を測るかで見分けます。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
高架道路などの構造物の「変形」を監視する目的に合うセンサーを選ぶ問題です。各センサーが何を検出するのかを区別できるかが問われています。
解き方の考え方
問題文の手がかりは「変形を感知する」という点です。各選択肢のセンサーが測る物理量(温度、角速度、ひずみ、磁界)を思い出し、変形そのものを測るものを選びます。変形の度合いを表す量は「ひずみ」なので、名前にその語を含むセンサーが目的に合います。
選択肢ごとの解説
- ×ア サーミスタアのサーミスタは、温度によって電気抵抗が変わる性質を利用して温度を測る部品です。抵抗変化を使う点はひずみゲージと同じですが、抵抗を変化させる原因が温度なので、構造物の変形を監視する目的には合いません。
- ×イ ジャイロイのジャイロは、単位時間あたりにどれだけ回転したか(角速度)を検出するセンサーです。姿勢や回転の検出に使うもので、構造物がわずかに伸び縮みする変形を測るものではありません。
- ○ウ ひずみゲージウのひずみゲージは、物体が変形すると、貼り付けた抵抗体も一緒に伸び縮みして電気抵抗が変わる性質を利用します。その抵抗の変化からひずみ量を求めるので、構造物に取り付ければ荷重による変形を監視できます。問題文の「変形を感知する」という条件にそのまま当てはまります。
- ×エ ホール素子エのホール素子は、磁界の強さを検出する素子です。磁石と組み合わせて位置の変化をとらえる使い方はありますが、測っているのは磁界なので、変形(ひずみ)を直接測るセンサーではありません。
補足
サーミスタとひずみゲージは、どちらも「抵抗の変化」を利用します。そのため、仕組みだけで覚えていると取り違えやすいです。何が原因で抵抗が変わるのか(温度か変形か)で区別しておくと確実です。
POINT
- ひずみゲージは、変形に伴う電気抵抗の変化からひずみ量を求めるセンサーです。
- サーミスタは温度、ジャイロは角速度、ホール素子は磁界を検出します。
- センサーの問題は、問題文にある検出対象(変形・温度・回転・磁気など)と各センサーが測る物理量を対応づけて解きます。
