マナビング基本情報技術者

USB3.0の説明はどれ?似たインタフェース規格との見分け方

基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問12 / コンピュータ構成要素 › 入出力デバイス

過去問にチャレンジ

平成30年度秋期 午前 問12

USB3.0の説明として,適切なものはどれか。

  1. ア

    1クロックで2ビットの情報を伝送する4対の信号線を使用し,最大1Gビット/秒のスループットをもつインタフェースである。

  2. イ

    PCと周辺機器とを接続するATA仕様をシリアル化したものである。

  3. ウ

    音声,映像などに適したアイソクロナス転送を採用しており,ブロードキャスト転送モードをもつシリアルインタフェースである。

  4. エ

    スーパースピードと呼ばれる5Gビット/秒のデータ転送モードをもつシリアルインタフェースである。

会話形式の解説

講師講師
今回はUSB3.0の説明を選ぶ問題です。選択肢には別のインタフェース規格の特徴が混ざっています。それぞれの記述がどの規格の説明なのかを見分けていきましょう。
受験者受験者
どれも「シリアル」や「転送」といった言葉が出てくるので、全部USBの説明に見えてしまいました。USB3.0の特徴として、まず何を押さえればいいですか。
講師講師
2点です。周辺機器をつなぐシリアルインタフェースであること。それから、USB2.0にはなかった「スーパースピード」という5Gビット/秒の転送モードが加わったことです。ちなみに、USB2.0の最大はハイスピードと呼ばれる480Mビット/秒です。
受験者受験者
それなら、スーパースピードで5Gビット/秒のシリアルインタフェースという選択肢がそのまま当てはまりますね。ただ、ほかの選択肢がどうして違うのかも確かめておきたいです。
講師講師
では、4対の信号線を使って1クロックで2ビットを送り、最大1Gビット/秒という記述から見ましょう。これはどの規格だと思いますか。
受験者受験者
信号線が4対あって1Gビット/秒……LANケーブルのギガビットイーサネットでしょうか。
講師講師
そのとおりです。イーサネット規格の1000BASE-Tの特徴です。そもそもUSB3.0は5Gビット/秒なので、最大1Gビット/秒という数値も合いません。計算するまでもなく、速度の値だけで外せます。
受験者受験者
計算問題かと思って身構えてしまいましたが、数値を比べるだけでよかったのですね。ATA仕様をシリアル化したという選択肢は、名前からしてSerial ATAでしょうか。
講師講師
はい。Serial ATA、略してSATAです。主にハードディスクなどの記憶装置をつなぐための規格で、いろいろな周辺機器をつなぐUSBとは別物です。
受験者受験者
残るのはアイソクロナス転送の選択肢です。アイソクロナス転送はUSBにもあると聞いたことがあるので、ここで迷いました。
講師講師
そこが一番の引っかけです。アイソクロナス転送は、音声や映像のようにデータを一定の間隔で途切れずに送る方式で、USBにもあります。ただ、この選択肢には「ブロードキャスト転送モードをもつ」とも書かれています。USBにブロードキャスト転送はありません。両方をもつのはIEEE1394です。
受験者受験者
一部が合っていても、残りの条件まで当てはまるかを確かめる必要があるのですね。アイソクロナス転送とブロードキャスト転送がセットで出てきたらIEEE1394、と覚えます。
講師講師
それで大丈夫です。整理すると、4対の信号線と1Gビット/秒なら1000BASE-T、ATAのシリアル化ならSATA、アイソクロナス転送とブロードキャスト転送の組合せならIEEE1394、スーパースピードの5Gビット/秒ならUSB3.0です。
受験者受験者
規格ごとに目印になる言葉を一つずつ覚えておけば、似た選択肢が並んでも見分けられそうです。
講師講師
補足を二つしておきます。5Gビット/秒は規格上の物理的な速度で、実際に出る転送速度はこれより低くなります。また、USB3.1ではスーパースピードプラスという10Gビット/秒のモードが加わりました。USB3.0は後の改定で「USB 3.1 Gen 1」「USB 3.2 Gen 1」と呼び名が変わっていますが、5Gビット/秒の転送モードであることは変わりません。

まとめ

USB3.0は周辺機器をつなぐシリアルインタフェースです。USB2.0までの転送モードに、スーパースピードと呼ばれる5Gビット/秒のモードが加わりました。ほかの選択肢は別の規格の説明です。4対の信号線で最大1Gビット/秒なのは1000BASE-T、ATAをシリアル化したのはSerial ATA、アイソクロナス転送とブロードキャスト転送をもつのはIEEE1394です。USBにもアイソクロナス転送はありますがブロードキャスト転送はないため、規格ごとの目印になる言葉で見分けるのが確実です。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

USB3.0の特徴を、1000BASE-T、Serial ATA、IEEE1394といった他のインタフェース規格の説明と見分けられるかを問う問題です。

解き方の考え方

USB3.0について覚えておくべき特徴は、周辺機器をつなぐシリアルインタフェースであることと、USB2.0にはない「スーパースピード」(5Gビット/秒)という転送モードが加わったことの2点です。各選択肢の記述がどの規格を説明しているのかを確かめ、USB3.0に当てはまらないものを除いていきます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  1クロックで2ビットの情報を伝送する4対の信号線を使用し,最大1Gビット/秒のスループットをもつインタフェースである。
    4対の信号線を使い、1クロックで2ビットを送って最大1Gビット/秒になるという記述は、LANケーブルで使うイーサネット規格の1000BASE-Tの特徴です。USB3.0の速度は5Gビット/秒なので、最大1Gビット/秒という値も合いません。
  2. ×イ  PCと周辺機器とを接続するATA仕様をシリアル化したものである。
    ATA仕様をシリアル化したインタフェースはSerial ATA(SATA)です。SATAは主にハードディスクなどの記憶装置をつなぐための規格で、いろいろな周辺機器をつなぐUSBとは別の規格です。
  3. ×ウ  音声,映像などに適したアイソクロナス転送を採用しており,ブロードキャスト転送モードをもつシリアルインタフェースである。
    アイソクロナス転送とブロードキャスト転送の両方をもつシリアルインタフェースはIEEE1394です。USBにもアイソクロナス転送はありますが、ブロードキャスト転送はないので、この説明はUSB3.0には当てはまりません。
  4. ○エ  スーパースピードと呼ばれる5Gビット/秒のデータ転送モードをもつシリアルインタフェースである。
    USB3.0はUSB2.0までの転送モードに、スーパースピードと呼ばれる5Gビット/秒のモードを加えたシリアルインタフェースです。記述はこの特徴とそのまま一致するので、これが正解です。

補足

5Gビット/秒は規格上の物理的な速度で、実際に出る転送速度はこれより低くなります。また、USB3.1ではスーパースピードプラス(10Gビット/秒)が加わりました。
※USB3.0は、その後の規格改定で「USB 3.1 Gen 1」、さらに「USB 3.2 Gen 1」と呼び名が変わりました。現在は5Gbpsの転送モードとして案内されることもありますが、5Gビット/秒という転送モードの中身は同じです。

POINT

  • USB3.0ではスーパースピード(5Gビット/秒)が加わり、USB2.0の最大はハイスピード(480Mビット/秒)です。
  • ATAをシリアル化した規格はSerial ATA(SATA)です。
  • アイソクロナス転送とブロードキャスト転送の組合せが出てきたら、IEEE1394の説明です。
  • 4対の信号線・1Gビット/秒の組合せは、イーサネットの1000BASE-Tの説明です。

※出典:平成30年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問12