DNSの名前解決は他の通信機能とどう違うか
基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問33 / ネットワーク › 通信プロトコル
過去問にチャレンジ
TCP/IPネットワークでDNSが果たす役割はどれか。
- ア
PCやプリンターなどからのIPアドレス付与の要求に対して,サーバに登録してあるIPアドレスの中から使用されていないIPアドレスを割り当てる。
- イ
サーバにあるプログラムを,サーバのIPアドレスを意識することなく,プログラム名の指定だけで呼び出すようにする。
- ウ
社内のプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換し,インターネットへのアクセスを可能にする。
- エ
ドメイン名やホスト名などとIPアドレスとを対応付ける。
会話形式の解説
講師この問題では、それぞれの仕組みが何を扱うかに注目します。DNSが扱うものは何でしょうか。
受験者IPアドレスに関係することは分かりますが、端末にIPアドレスを割り当てる機能と迷います。
講師未使用のIPアドレスを端末に割り当てるのはDHCPです。DNSは端末が使うアドレスを決める仕組みではありません。
受験者では、サーバのIPアドレスを意識せず、プログラム名で呼び出す説明はどう考えますか。
講師それはRPCという、離れたサーバのプログラムを呼び出す仕組みです。名前が出てきても、呼び出す対象がプログラムならDNSの説明とは異なります。
受験者プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変える説明も、アドレスに関係していますね。
講師その変換はNATの役割です。変えているのはIPアドレスそのもので、名前をIPアドレスに対応付けているわけではありません。
受験者残る説明では、ドメイン名やホスト名とIPアドレスを対応付けています。これがDNSですか。
講師はい。名前からIPアドレスを求める処理を名前解決と呼びます。これがDNSの役割なので、正解はエです。
受験者何を入力にして何をするかで見ると、割当てはDHCP、変換はNAT、プログラムの呼出しはRPCと区別できます。
講師その整理でよいです。DNSを見分けるときは、名前とIPアドレスの対応を扱っているかを確かめてください。
まとめ
DNSはドメイン名やホスト名とIPアドレスを対応付け、名前からIPアドレスを求める名前解決を行います。端末へのIPアドレスの割当てはDHCP、IPアドレスの変換はNATの役割です。離れたサーバのプログラムを呼び出す仕組みはRPCです。各選択肢が何を扱い、何を行うかを見れば区別できます。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
DNSの名前解決を理解し、IPアドレスの割当てや変換など、別の機能と区別できるかを問う問題です。
解き方の考え方
各選択肢で何を入力とし、何を行う仕組みかを確かめます。端末へのアドレス割当て、遠隔のプログラムの呼出し、アドレス変換を除き、名前とIPアドレスの対応を扱うものを選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア PCやプリンターなどからのIPアドレス付与の要求に対して,サーバに登録してあるIPアドレスの中から使用されていないIPアドレスを割り当てる。アの未使用IPアドレスを端末に割り当てる機能は、DHCPの役割です。端末が使うアドレスを決める処理なので、DNSの説明には当たりません。
- ×イ サーバにあるプログラムを,サーバのIPアドレスを意識することなく,プログラム名の指定だけで呼び出すようにする。イは、離れたサーバにあるプログラムを呼び出す仕組みの説明で、RPCに当たります。プログラムの呼出しは、名前とIPアドレスを対応付ける処理とは異なります。
- ×ウ 社内のプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換し,インターネットへのアクセスを可能にする。ウのプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する機能は、NATです。変換する対象はIPアドレスであり、ドメイン名やホスト名ではありません。
- ○エ ドメイン名やホスト名などとIPアドレスとを対応付ける。エは、ドメイン名やホスト名をIPアドレスと対応付ける説明です。名前からIPアドレスを求める処理は名前解決と呼ばれ、DNSの役割に一致します。
POINT
- DNSを見分ける手掛かりは、名前とIPアドレスの対応です。
- 端末に使用するIPアドレスを割り当てるのはDHCPです。
- IPアドレスそのものを変換するのはNATです。
- 遠隔のプログラムの呼出しはRPCの役割です。
