サービス指向アーキテクチャをどう見分けるか
基本情報技術者試験 平成30年度秋期 午前 問63 / システム戦略 › ソリューションビジネス
過去問にチャレンジ
SOAを説明したものはどれか。
- ア
業務体系,データ体系,適用処理体系,技術体系の四つの主要概念から構成され,業務とシステムの最適化を図る。
- イ
サービスというコンポーネントからソフトウェアを構築することによって,ビジネス変化に対応しやすくする。
- ウ
データフローダイアグラムを用い,情報に関するモデルと機能に関するモデルを同時に作成する。
- エ
連接,選択,反復の三つの論理構造の組合せで,コンポーネントレベルの設計を行う。
会話形式の解説
講師SOA、つまりサービス指向アーキテクチャを見分けるには、何を単位にソフトウェアを構成するかに注目します。
受験者四つの体系で業務とシステムを整理する説明も、システムの作り方に見えます。SOAとはどう違いますか。
講師そこではシステム全体を広く整理しています。この説明はEAに当たります。SOAなら、業務機能を独立したサービスとして扱う点が手掛かりです。
受験者では、サービスからソフトウェアを構築する説明が当てはまりますか。
講師はい。サービスを組み合わせて構成するので、変更が必要な部分をサービス単位で扱いやすくなります。それがビジネスの変化への対応にもつながります。
受験者データフローダイアグラムでモデルを作る説明は、何に注目しているのでしょうか。
講師情報と機能のモデルを作るという、分析の進め方です。サービスを構成単位にする考え方を説明しているわけではありません。
受験者連接・選択・反復で設計する説明も、構成する単位が違うのですか。
講師そうです。その三つは処理の流れを組み立てる構造化プログラミングの基本構造です。業務機能をサービスとして組み合わせる話とは、着目する対象が異なります。
受験者全体を整理するEA、モデルを作る分析、処理の流れを組み立てる方法を区別すると、サービスを組み合わせる説明が正解だと分かります。
講師その理解で合っています。サービス単位に分けると、変更だけでなく再利用もしやすくなる点を押さえておきましょう。
まとめ
SOAは、業務機能を独立したサービスとして扱い、それらを組み合わせてソフトウェアを構成する考え方です。したがって、正解はイです。四つの体系による全体最適はEA、データフローダイアグラムによるモデル作成は分析の進め方、連接・選択・反復は構造化プログラミングの基本構造を説明しています。何を単位に考えているかを見ると区別できます。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
サービス指向アーキテクチャ(SOA)の特徴を、ほかの設計・分析手法と区別する問題です。
解き方の考え方
まず、それぞれの選択肢が何を単位としてシステムを考えているかを見ます。SOAでは業務機能を独立したサービスとして扱い、必要なサービスを組み合わせてソフトウェアを構成します。この考え方に合う説明を選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア 業務体系,データ体系,適用処理体系,技術体系の四つの主要概念から構成され,業務とシステムの最適化を図る。四つの体系から業務とシステムの全体最適を図る説明は、EAに当たります。システム全体を整理する観点であり、サービスを組み合わせるSOAの説明ではありません。
- ○イ サービスというコンポーネントからソフトウェアを構築することによって,ビジネス変化に対応しやすくする。業務機能をサービスという単位に分け、それらを組み合わせてソフトウェアを作る説明です。変更が必要な部分をサービス単位で扱いやすくなるため、ビジネスの変化への対応にもつながります。
- ×ウ データフローダイアグラムを用い,情報に関するモデルと機能に関するモデルを同時に作成する。データフローダイアグラムを使ってモデルを作るという、分析の進め方を述べています。サービスを構成単位とする設計思想の説明ではありません。
- ×エ 連接,選択,反復の三つの論理構造の組合せで,コンポーネントレベルの設計を行う。連接・選択・反復は、処理の流れを組み立てる構造化プログラミングの基本的な構造です。業務機能を独立したサービスとして組み合わせる考え方とは、着目する対象が異なります。
POINT
- SOAを見分ける手掛かりは、業務機能をサービスとして扱う点です。
- サービス単位に分けると、変更や再利用をしやすくなります。
- EAの四つの体系は、業務とシステムを広く整理するための枠組みです。
