マナビング基本情報技術者

プロセスイノベーションは何を変えるのか

基本情報技術者試験 平成31年度春期 午前 問70 / 技術戦略マネジメント › 技術開発戦略の立案

過去問にチャレンジ

平成31年度春期 午前 問70

プロセスイノベーションに関する記述として,適切なものはどれか。

  1. ア

    競争を経て広く採用され,結果として事実上の標準となる。

  2. イ

    製品の品質を向上する革新的な製造工程を開発する。

  3. ウ

    独創的かつ高い技術を基に革新的な新製品を開発する。

  4. エ

    半導体の製造プロセスをもっている他企業に製造を委託する。

会話形式の解説

講師講師
この問題では、何が新しくなったかに注目します。製品そのものですか、それとも製品を作る工程ですか。
受験者受験者
品質が向上するなら、製品そのものの革新とも考えられそうです。どこで見分けますか。
講師講師
品質がどう変わったかに加えて、そのために何を革新したかを見ます。品質を高めるために製造工程を革新した記述では、変化の対象は工程です。これがプロセスイノベーションに当たります。
受験者受験者
結果だけでなく、革新された対象を確かめるのですね。新製品を開発する記述はどうですか。
講師講師
そちらは製品そのものを革新しています。プロダクトイノベーションと呼び、工程の革新とは区別します。
受験者受験者
広く採用されて標準になった記述も、何かが変わったように見えます。
講師講師
それは競争の結果、事実上の標準になったという説明です。デファクトスタンダードと呼びますが、製造工程が革新されたとは述べていません。
受験者受験者
他社が持つ製造プロセスを使うために委託する場合は、工程の革新になりますか。
講師講師
委託したことだけでは、自社や委託先の工程が革新されたとは判断できません。
受験者受験者
製造工程そのものを革新して品質を高める記述が正解ですね。標準化や委託という結果だけでは判断しないと分かりました。
講師講師
はい。迷ったら、革新の対象が工程や業務手順なのか、製品そのものなのかを確かめてください。

まとめ

プロセスイノベーションは、製品を作る工程や業務手順の革新です。この問題では、品質を高めるために製造工程そのものを革新する記述が正解です。新製品の開発はプロダクトイノベーションに当たり、事実上の標準になったことや他社への製造委託だけでは工程の革新を示しません。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

プロセスイノベーションを、製品の革新や標準化、製造委託と区別できるかを問う問題です。

解き方の考え方

何が新しくなったかに注目します。製品そのものではなく、製品を作る工程や仕事の進め方が革新されていれば、プロセスイノベーションに当たります。この基準で各選択肢を確認します。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  競争を経て広く採用され,結果として事実上の標準となる。
    アは、競争の結果として広く使われるようになった標準について述べています。これはデファクトスタンダードの説明であり、生産工程の革新を示していません。
  2. ○イ  製品の品質を向上する革新的な製造工程を開発する。
    イでは、製品の品質を高めるために製造工程そのものを革新しています。変化の対象が製品を作る過程なので、プロセスイノベーションに当たります。
  3. ×ウ  独創的かつ高い技術を基に革新的な新製品を開発する。
    ウで開発しているのは、革新的な新製品です。革新の対象は製造工程ではなく製品そのものなので、プロダクトイノベーションに当たります。
  4. ×エ  半導体の製造プロセスをもっている他企業に製造を委託する。
    エは、製造プロセスを持つ他社に製造を委託するという説明です。委託することだけでは、自社や委託先の工程が革新されたとはいえません。

POINT

  • プロセスイノベーションでは、生産工程や業務手順が革新の対象になります。
  • プロダクトイノベーションでは、製品そのものが革新の対象になります。
  • 標準として普及したことや他社に製造を委託したことだけでは、工程の革新は判断できません。

※出典:平成31年度春期 基本情報技術者試験 午前 問70