マナビング基本情報技術者

1個のグローバルIPアドレスをどう共有するか

基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問33 / ネットワーク › ネットワーク方式

過去問にチャレンジ

令和元年度秋期 午前 問33

LANに接続されている複数のPCをインターネットに接続するシステムがあり、装置AのWAN側インタフェースには1個のグローバルIPアドレスが割り当てられている。この1個のグローバルIPアドレスを使って複数のPCがインターネットを利用するのに必要な装置Aの機能はどれか。

令和元年度秋期 午前 問33の図
  1. ア

    DHCP

  2. イ

    NAPT(IPマスカレード)

  3. ウ

    PPPoE

  4. エ

    パケットフィルタリング

会話形式の解説

講師講師
図では複数のPCがハブを経由して装置Aにつながっています。注目するのは、装置AのWAN側で使えるグローバルIPアドレスが1個という条件です。
受験者受験者
PCが複数あるので、まずDHCPでアドレスを配ればよいと思いました。
講師講師
DHCPはPCにIPアドレスなどのネットワーク設定を配る機能です。ただし、設定を配るだけでは、複数のPCの通信を1個のグローバルIPアドレスで扱えません。
受験者受験者
必要なのは、設定の配布よりも、それぞれのPCの通信を区別して共有する機能ですね。
講師講師
そのとおりです。NAPT、別名IPマスカレードは、IPアドレスに加えてポート番号も変換します。ポート番号を使って通信を区別できるので、この条件に合います。
受験者受験者
PPPoEもインターネットへの接続に関係しますが、同じ役割ですか。
講師講師
PPPoEは、Ethernet上でPPPを利用するための接続方式です。それだけで複数のPCが1個のグローバルIPアドレスを共有する機能ではありません。
受験者受験者
では、パケットフィルタリングは通信を通すかどうかを決める機能なので、共有の仕組みとは違いますね。
講師講師
はい。パケットフィルタリングは条件に応じて通信の通過を許可または拒否します。共有に必要な変換は担いません。
受験者受験者
1個のグローバルIPアドレスを複数のPCで使うには、通信を区別できるNAPTが必要だと分かりました。
講師講師
選択肢に接続や通信に関係する用語が並んでも、何を実現する機能かを確かめましょう。この問題では、IPアドレスとポート番号を変換する点が決め手です。

まとめ

正解はNAPT(IPマスカレード)です。IPアドレスとポート番号を変換して通信を区別するため、複数のPCで1個のグローバルIPアドレスを共有できます。DHCPは設定の配布、PPPoEは接続方式、パケットフィルタリングは通信の選別を担います。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

複数のPCで、装置Aに割り当てられた1個のグローバルIPアドレスを共有するための機能を問う問題です。

解き方の考え方

図では、複数のPCがハブを経由して装置Aにつながり、装置Aの先にONUとインターネットがあります。装置AのWAN側で使えるグローバルIPアドレスは1個なので、各PCの通信を区別しながらそのアドレスを共有できる機能を選びます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  DHCP
    DHCPは、PCにIPアドレスなどのネットワーク設定を配布する機能です。設定を配ることと、複数のPCの通信を1個のグローバルIPアドレスで扱うことは別です。
  2. ○イ  NAPT(IPマスカレード)
    NAPT(IPマスカレード)は、IPアドレスとポート番号を変換します。ポート番号も使って通信を区別できるため、図の複数のPCが装置Aの1個のグローバルIPアドレスを共有できます。
  3. ×ウ  PPPoE
    PPPoEは、Ethernet上でPPPを利用するための方式です。接続に関する方式であり、設問が求める複数のPCによるグローバルIPアドレスの共有を、それだけで実現する機能ではありません。
  4. ×エ  パケットフィルタリング
    パケットフィルタリングは、条件に応じて通信の通過を許可または拒否します。通信を選別する機能なので、1個のグローバルIPアドレスを複数のPCで共有するための答えにはなりません。

POINT

  • NAPTは、IPアドレスに加えてポート番号も変換します。
  • 複数の端末で1個のグローバルIPアドレスを共有する条件が決め手です。
  • 各選択肢は、設定の配布、接続方式、通信の選別のうち何を担うかで見分けます。

※出典:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問33(一部改変)