RPAのロボットが扱う仕事をどう見分けるか
ITパスポート試験 平成31年度春期 問19 / システム戦略 › 業務プロセス
過去問にチャレンジ
RPA(Robotic Process Automation)に関する記述として,最も適切なものはどれか。
- ア
ホワイトカラーの定型的な事務作業を,ソフトウェアで実現されたロボットに代替させることによって,自動化や効率化を図る。
- イ
システムの利用者が,主体的にシステム管理や運用を行うことによって,利用者のITリテラシーの向上や,システムベンダーへの依存の軽減などを実現する。
- ウ
組立てや搬送などにハードウェアのロボットを用いることによって,工場の生産活動の自動化を実現する。
- エ
企業の一部の業務を外部の組織に委託することによって,自社のリソースを重要な領域に集中したり,コストの最適化や業務の高効率化などを実現したりする。
会話形式の解説
講師RPAでは、何を、何に任せて自動化するのかに注目します。
受験者ロボットという言葉から、工場の機械を思い浮かべました。
講師ここでいうロボットは物理的な機械ではなく、ソフトウェアです。反復的で定型的な事務作業を任せます。
受験者それなら、定型的な事務作業をソフトウェアに代替させる記述が適切ですね。
講師はい。それがRPAの説明で、正解です。
受験者利用者が主体となってシステムを管理・運用する記述も、事務作業に関係しそうで迷います。
講師それはEUCです。利用者自身がシステムを扱う説明で、ソフトウェアに事務作業を代替させるRPAとは異なります。
受験者組立てや搬送を自動化するロボットは、物理的な機械なので違うのですね。
講師そのとおりです。工場の生産活動を自動化する説明です。
受験者業務を外部の組織に委託する記述は、ソフトウェアによる自動化ではありませんね。
講師はい。それはBPOです。業務の担い手を外部に移すことを指します。
受験者RPAは、ソフトウェアが定型的な事務作業を担う、と整理できます。
講師「ロボット」という言葉だけで判断せず、自動化する対象と作業の担い手を確かめましょう。
まとめ
RPAは、反復的で定型的な事務作業をソフトウェアのロボットで自動化します。利用者が主体となってシステムを管理・運用するのはEUC、業務を外部の組織に委託するのはBPOです。工場で組立てや搬送に使う物理的なロボットとも区別しましょう。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
RPAが何を自動化する仕組みかを理解し、利用者によるシステム運用、工場のロボット、業務の外部委託と区別する問題です。
解き方の考え方
まず、RPAのロボットは物理的な機械ではなく、ソフトウェアであることを押さえます。次に、各選択肢が自動化する対象と、その作業を担う主体を比べます。定型的な事務作業をソフトウェアで自動化するアが正解です。
選択肢ごとの解説
- ○ア ホワイトカラーの定型的な事務作業を,ソフトウェアで実現されたロボットに代替させることによって,自動化や効率化を図る。定型的な事務作業をソフトウェアのロボットに任せる説明です。RPAが対象とする事務処理の自動化に当たります。
- ×イ システムの利用者が,主体的にシステム管理や運用を行うことによって,利用者のITリテラシーの向上や,システムベンダーへの依存の軽減などを実現する。利用者が主体となってシステムを管理・運用する説明です。これはEUCに当たり、ソフトウェアに事務作業を代替させるRPAとは対象が異なります。
- ×ウ 組立てや搬送などにハードウェアのロボットを用いることによって,工場の生産活動の自動化を実現する。組立てや搬送に物理的なロボットを使い、工場の生産活動を自動化する説明です。RPAのロボットはソフトウェアなので、工場で使う機械のロボットとは区別します。
- ×エ 企業の一部の業務を外部の組織に委託することによって,自社のリソースを重要な領域に集中したり,コストの最適化や業務の高効率化などを実現したりする。業務を外部の組織に委託する説明で、BPOに当たります。業務の担い手を外部に移すことと、ソフトウェアで事務処理を自動化することは別です。
補足
「ロボット」という語だけで工場の機械を選ばないようにしましょう。何を自動化するのかを確認すると、事務作業を扱うRPAと工場の生産活動を扱う仕組みを見分けられます。
POINT
- RPAは、反復的で定型的な事務処理をソフトウェアで自動化します。
- RPAでいうロボットは、物理的な機械ではありません。
- 利用者が主体となるシステムの管理・運用はEUCです。
- 外部の組織への業務委託はBPOです。
