営業利益と経常利益は費用と配当金でどう変わる?
ITパスポート試験 令和元年度秋期 問2 / 企業活動 › 会計・財務
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あるメーカーの当期損益の見込みは表のとおりであったが,その後広告宣伝費が5億円,保有株式の受取配当金が3億円増加した。このとき,最終的な営業利益と経常利益はそれぞれ何億円になるか。ここで,広告宣伝費,保有株式の受取配当金以外は全て見込みどおりであったものとする。


- ア
営業利益:85 経常利益:92
- イ
営業利益:85 経常利益:93
- ウ
営業利益:220 経常利益:92
- エ
営業利益:220 経常利益:93
会話形式の解説
講師この問題は、増えた費用と収益を損益計算のどの段階に反映するかがポイントです。まず営業利益から求めます。
受験者売上高1,000億円から売上原価780億円を引いて220億円ですが、これが営業利益でしょうか。
講師220億円は売上総利益です。営業利益を出すには、さらに販売費及び一般管理費を引きます。
受験者広告宣伝費が5億円増えたので、販売費及び一般管理費は130億円から135億円になりますね。
講師そのとおりです。営業利益は1,000−780−135=85億円です。営業利益を220億円とする二つの組合せは、この費用を引いていません。
受験者受取配当金の増加分は、営業利益ではなく経常利益を求めるときに使うのでしょうか。
講師はい。受取配当金は営業外収益なので、20+3=23億円です。経常利益は営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を引いて、85+23−16=92億円になります。
受験者営業利益85億円、経常利益93億円という組合せもあります。93億円はどこから出るのでしょうか。
講師92億円に特別利益2億円を加え、特別損失1億円を引くと93億円です。ただし、経常利益には特別損益を含めません。
受験者すると、220億円と92億円の組合せは営業利益だけが違い、220億円と93億円の組合せは両方違いますね。
講師そのとおりです。85億円と93億円の組合せは経常利益が違うので、両方一致するのは85億円と92億円の組合せです。
受験者売上総利益から増加後の販売費及び一般管理費を引き、そこに増加後の営業外収益を加えて営業外費用を引くのですね。
講師はい。売上総利益、営業利益、経常利益を順に計算すると、費用を引き忘れたり、特別損益を早く含めたりする間違いを防げます。
まとめ
広告宣伝費の増加により、販売費及び一般管理費は135億円になります。営業利益は1,000−780−135=85億円です。受取配当金の増加により営業外収益は23億円となり、経常利益は85+23−16=92億円です。したがって正解はアです。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
広告宣伝費と受取配当金の増加を、損益計算のどの段階に反映するかを問う問題です。
解き方の考え方
広告宣伝費は販売費及び一般管理費に含めるので、130+5=135億円になります。受取配当金は営業外収益に含めるので、20+3=23億円になります。この二つを使って営業利益、経常利益の順に計算します。
選択肢ごとの解説
- ○ア 営業利益:85 経常利益:92営業利益は1,000−780−135=85億円です。経常利益は85+23−16=92億円となり、両方の金額が計算結果と一致します。
- ×イ 営業利益:85 経常利益:93営業利益の85億円は正しい計算結果です。一方、経常利益は営業外収益23億円を加え、営業外費用16億円を引いた92億円であり、93億円ではありません。
- ×ウ 営業利益:220 経常利益:92220億円は1,000−780で求めた売上総利益です。ここから増加後の販売費及び一般管理費135億円を引くため、営業利益は85億円になります。
- ×エ 営業利益:220 経常利益:93220億円は売上総利益であり、営業利益ではありません。経常利益も85+23−16=92億円なので、示された二つの金額はいずれも一致しません。
補足
93億円は、経常利益92億円に特別利益2億円を加え、特別損失1億円を引くと出る金額です。経常利益を求める段階では特別損益を含めないようにします。
POINT
- 広告宣伝費の増加は販売費及び一般管理費を増やし、営業利益を減らします。
- 受取配当金の増加は営業外収益を増やし、経常利益に反映されます。
- 営業利益は売上高から売上原価と販売費及び一般管理費を引いて求めます。
- 経常利益は営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を引いて求めます。
